今や転職は珍しいものではなく、新卒社会人の3割が3年以内に退職しています。

しかし、そこから短期離職を繰り返すケースが多くなっており、SNSでもそんな人達が散見されます。

これについて「短期離職を繰り返すと人生終わり」という話題が出ており、不安になっている人もいるでしょう。

僕はこれまでに6度の転職をしてきて、その中で短期離職も経験しています。

その経験を踏まえて結論から言うと、人生は終わらないけれど生きづらくなるのは間違いありません。

本記事では短期離職を繰り返すことで背負うリスクや、これから何をすべきかについて解説していきます。

「人生終わり」の本当の意味

「短期離職を繰り返すと人生終わり」の本当の意味とこれからすべきこと

短期離職を繰り返すことによる「人生終わり」を、「死ぬ」と捉えている人はいないと思います。

確かに死ぬことはありませんが、様々な点から「人生終わりかも・・・」と絶望することにはなります。

それは以下に挙げる3つの理由にあります。

世間の風当たりが強くなる

転職が珍しくない時代とはいえ、短期離職について否定的な意見は少なくありません。

SNSを見ても、「逃げ癖がついている」や「努力が足りない」など、辛辣なコメントが数多くあるのを見た人もいるでしょう。

もちろんそれらを鵜呑みにする必要はないですし、自分が考えた末に決めた短期離職なら問題ありません。

ただ、短期離職が原因で何らかの問題が起きても、助けてくれる人がいない可能性はあります。

今の世の中はみんな余裕がなく、国をはじめとする行政機関も頼りにならないことが多いです。

自己責任という風潮もあって、短期離職を繰り返している人への世間の風当たりは強いです。

転職先が決まらなくなる

転職活動をして実感した人もいるかもしれませんが、短期離職を繰り返すことによる転職への支障は想像以上に大きいです。

個々によって事情は異なるので一概には言えませんが、基本的に短期離職が多ければ多いほど、転職が不利になるのは間違いありません。

20~30代の場合、5回以上の転職経験があると厳しくなってきます。

書類選考すら通らず、焦りがどんどん募っていくでしょう。

贅沢ができなくなる

短期離職を繰り返していると、収入が安定せず貯金はなかなか貯まりません。

また、散財に気を付けないと、あっという間に1か月の収支はマイナスになってしまいます。

贅沢をしようにもできなくなり、ストレスを溜め込んでしまう可能性があります。

友達や恋人と遊ぶお金も気になってしまい、人間関係にも支障が出てきます。

お金に余裕がないと心にも余裕がなくなってくるので、何も楽しめなくなってきます。

短期離職を繰り返す人が理解しておくべきこと

「短期離職を繰り返すと人生終わり」の本当の意味とこれからすべきこと

短期離職を繰り返すことが、一概に悪いとは言えません。

人によって様々な事情がありますし、様々な仕事を経験したメリットもあります。

しかし、今後のために以下の3点を理解しておくべきです。

「好きなことをする=ラクして生きる」ではない

Youtubeで「好きなことで、生きていく」というキャッチフレーズのCMがありました。

この影響なのかSNSでは、「やりたくない仕事はせず、好きなことをしていたい」と主張する人がいます。

短期離職を繰り返す人の中にも、これの影響を受けている人はいるでしょう。

しかし、好きなことをするのは、ラクして生きていけるということではありません。

フリーランスや起業など、傍目には自由にやりたいことをやっているように見える人にも、大変なことはたくさんあります。

「自分のしたいことじゃなかったから辞める」という人がいますが、自分の理想を叶えられる仕事なんて滅多にないです。

どこかで耐えなければならない時はくる

心身を壊してまで仕事を続ける必要はありません。

つらくて仕方ないなら、早々に辞めるべきでしょう。

ただし、人生にはどこかで必ず逃げてはならない時が訪れます。

グッと耐えて乗り越えるしかないことがあります、

それがいつ訪れるかは分かりませんが、短期離職で逃げ続けたまま終われないのは確かです。

いわゆる頑張り時は逃してはなりません。

今のツケは将来に回ってくる

短期離職を繰り返すことによる影響は、転職活躍に出てくるのは既に説明しました。

しかしそれだけでなく、これから先で今のツケが障害になることが必ずあります。

短期離職をするのは簡単ですが、その経歴を消すことはできません。

今の選択がこれ以上将来の自分の足枷になってしまわないように、慎重になる必要があります。

短期離職の悪循環から抜け出すために必要なこと

「短期離職を繰り返すと人生終わり」の本当の意味とこれからすべきこと

短期離職は1度やると、2度目以降はやることに慣れてしまいます。

しかしそれにあぐらをかくと、抜け出せず人生が転落していく危険性も秘めています。

ここからは、その悪循環から抜け出すために必要なことを解説します。

生活していく算段はつくか

短期離職を繰り返した数が多ければ多いほど、転職することが難しくなります。

だからYouTuberになるとか、インフルエンサーになろうと考えている人がいるかもしれません。

それは個々の自由ですが、問題はそれでしっかり収入を得て生活できるのかということです。

どんな業界でも、成功している人の裏には失敗している人達が数えきれないほど存在します。

自分がその業界に参入して、何があってもやり続ける覚悟と行動力はあるでしょうか。

「自分の力で稼ぐ」という言葉に憧れる人は多くいますが、自分の思っている何倍も難しいことです。

できるだけの算段をつけられなければ、どんなに不本意であっても仕事はしていかなければなりません。

短期離職を繰り返す原因を分析する

短期離職を繰り返しているのであれば、原因は分析するべきです。

職場に問題があったと終わらせるのは簡単ですが、自分にも原因の一端があったのではないかということです。

例えば元々関心がなかった仕事だったり、担当する業務をよく調べないままだったり…です。

1度ならまだしも、2度目以降の短期離職は常習化する可能性が高くなるので、これ以上同じ失敗をしないように分析した方が良いでしょう。

自分の弱点や苦手なことを把握する

誰にでも弱点や苦手なことはあります。

重要なのは、弱点や苦手なことを自分で把握して、避けるように動けているかです。

短期離職を繰り返している場合、この把握ができていないか、間違っている可能性があります。

実際にやってみないと分からないことはありますが、ある程度は絞っておかないと、また自分に向かない仕事についても短期離職してしまうかもしれません。

自己分析を行い、弱点や苦手なことについて、改めて把握しましょう。

キャリアプランを作成する

社会人にとって、人生の中で仕事が占める割合は大きくなります。

だからこそキャリアプランを作成し、自分がどうなっていきたいかを決めることは重要です。

「将来的に起業したい」とか「フリーランスで自由に仕事したい」と考えていても、そのために何をしていくか分からないと、妄想で終わってしまいます。

最終的な目標が決まっていれば、そこへ向けての行動もモチベーション高く臨むことができます。

短期離職を防ぐことに繋がるので、キャリアプランを作成してみることをおすすめします。

キャリアプランがよく分からない、どうやって作成していくのか困る場合は、プロのサポートを受けましょう。

「自分は大丈夫」なんてことはない

「短期離職を繰り返すと人生終わり」の本当の意味とこれからすべきこと

短期離職をする人が自分の他にもたくさんいると思うと、ついつい安心してしまうものです。

しかし、日本社会において短期離職を繰り返している人へのイメージは、ほとんどマイナスです。

ここまで解説してきた通り、「人生終わり」と言われるような、多くのリスクを抱えることになります。

心のどこかで「自分は大丈夫」と思っている人もいるかもしれませんが、そんなことは絶対にありません。

1歩間違えば、あっという間に転落してしまうのが今の世の中です。

僕自身、そんな場面に何度も遭遇してきました。

そうなってから後悔することのないように、短期離職を繰り返している人は、今からでも遅くないので自分を見つめ直しましょう。

短期離職は決して悪いことではありませんが、相応の代償もあるということを忘れてはいけません。