派遣先で頑張ろうと意気込んでたのに、業務をロクに教えられないまま放置されてる・・・。自分がいる意味あるのかな・・・。
あなたは今、こんな状況に置かれて、悩んではいませんか?
僕はかつて派遣会社の営業として、また派遣社員として派遣先で働いた経験があります。
その中で、こうした相談に何度か乗りましたし、僕自身もこの経験をしました。
本記事では、派遣先で放置される理由と、放置された場合の対処法を解説します。
派遣先で放置されるケースは珍しくない
実は業務を教えてもらえないまま放置されるケースは、多くの派遣先で起こっています。
本来であれば派遣先は受け入れの体制を整えた上で、新人を出迎えなければなりません。
しかし、そういった準備がロクにされておらず、業務を教えないまま新人を放置してしまっている派遣先が一定数あるのが実情です。
これは以前から発生している問題ですが、残念ながら今後も無くなることはないでしょう。
ただし、もし自分がそうした状況に置かれた際は、ただ我慢することは避けるべきです。
我慢しても、派遣先が率先して問題の改善に向けて動いてくれる可能性は、ほとんどないからです。
放置される4つの理由
派遣先で放置される理由には様々なものがあります。
しかし、基本的には以下の4つが、その理由となっていることがほとんどです。
新人への教育体制が整っていない
これは僕が勤めていた派遣先であったことですが、新人に対する教育体制が確立していないケースです。
この場合、新人の研修~独り立ちに至るまでの、明確なカリキュラムが定まっていません。
具体的に言うと、研修の内容や独り立ちに際しての基準がない状態ということです。
そのため、業務をどのように教えていくべきか考えなければならず、新人を放置する事態になるのです。
もちろん新人にはそんなこと話せないので、本人はよく分からない時間が過ぎ去っていくことになります。
教育担当を決めていない
通常であれば新人への教育は、これを担当する人が社内に置かれます。
いわゆるトレーナーや講師と呼ばれるポジションで、新人への教育に責任を負う存在です。
しかし、教育担当者を置いておらず、責任を負う人がいないことがあるのです。
教育担当者を置いていても、新人が入社してくるタイミングに出張していたり、休暇に入っているなどスケジュールを調整していないケースもあります。
その結果、誰が新人の面倒を見るのか、誰が責任を負うのか決まらないまま、社内で揉め始めます。
新人はその間放置されて、下手をすると教育担当者が戻ってくるまで、とりあえず単純作業をさせるなどといったことも珍しくありません。
現場が忙しすぎる
わざわざコストの高い派遣を入れるのは、現場の人員不足解消、もしくは戦力増強をして安定したパフォーマンスを出すためです。
しかし現場を最優先にして、新人の教育を後回しにする派遣先が数多くあります。
本来、現場の状況と新人の教育は別次元のことで、干渉しあうことはありません。
それにも関わらず、現場を回すという目先のことしか見ず、新人をそっちのけで全員を現場のフォローにあてがうのです。
その間、新人には社内資料を読ませるなど適当な指示をしたり、下手をすると何の指示もしないままであることも。
現場を支えるために迎え入れたはずなのに、逆にお荷物扱いしてしまう派遣先は少なくありません。
経営陣と現場側で連携が取れていない
派遣会社と契約し、派遣社員を募集するのは、全て会社の経営陣で行っていることです。
しかし、実際に派遣を新人として迎え入れた後、その教育をするのは現場。
ここで発生する問題が、経営陣から現場側に、派遣の新人に関しての情報がまともに共有されないことです。
共有されるのが当日の数時間前で、「とりあえず今日から派遣さん来るからよろしく」という感じで、現場へ丸投げなんてこともザラです。
僕自身、派遣先で現場管理者をやっていた時、そういったことが何度もありました。
会社として本来であればあってはならないことですが、経営陣と現場側で連携がまともに取れていない会社は珍しくありません。
放置されたらするべき4つの対処法
派遣先で放置されるのは、周囲に頼れる人もおらず、とても苦しい状況です。
最初こそ様子見をしたり、そのうち声が掛けられるだろうと待ちますが、ずっとそのままだと我慢も限界を迎えるでしょう。
そこで放置が続いた場合の対処法として、以下の4つをことをやるべきです。
派遣会社へ相談する
派遣社員のメリットは、派遣先とは別に雇用元である派遣会社がいることです。
派遣先で放置されていて悩むなら、まずは派遣会社へ相談してみましょう。
派遣会社としても、せっかく就業した派遣社員が早期に退職することになれば、自分達の利益にならず意味がありません。
派遣会社から働きかけがあれば、派遣先も無下にはできない面があります。
こういう時こそ、派遣社員ならではのメリットを使うべきです。
ただし派遣社員がどんなに相談しても動いてくれない、いい加減な派遣会社もあるので、そうであれば派遣会社を変えることも検討すべきでしょう。
派遣先の別部署の管理者へ相談する
派遣先には様々な管理者がいます。
現場のオペレーションを行う管理者はもちろん、現場管理者を監督する管理者がいたり、職場内の制度やルールを作成・管理している管理者もいます。
自分のいる部署の管理者に相談しても無視されたり、改善されないようであれば、自分の部署以外の管理者へ相談してみるのがおすすめです。
管理者の中には仕事ができない問題のある人でも放置されてたりするので、そうして問題が表面化すれば、その人の管理者としての資質を問われる可能性もあります。
こちらは仕事をサボるのではなく、仕事をしたいがための訴えなので、毅然とした態度で臨んで問題ありません。
放置時間を有効活用する
放置されている間に何をすればいいかなんて、入ったばかりの新人にはまず分かりません。
特段指示がなければ、何をしていいのか悪いのかも分からないので、動きようがなくなります。
そんな状態にあるなら、せっかくなので放置されている時間で、有意義なことをしましょう。
何ができるかは状況にもよりますが、上手くやればよい時間の使い方が可能でしょう。
もちろん業務中に関係ないことをするのはルール違反です。
しかし、ロクに仕事を与えられず指示もないまま放置されるのは、職務怠慢を強制されているようなものです。
相談しても改善されず、そんな仕打ちが続くのであれば、こちらもその時間を有効活用しても文句は言えません。
派遣先を変える
派遣社員にとって、派遣先を変えるのは転職と同じです。
気軽にできることではありませんし、大きな労力を使うことになります。
そのためおすすめはできませんが、何をしても放置されたままで改善されないなら仕方ありません。
仕事なんて世の中にたくさんありますし、新人に対してしっかり教育をしてくれるところだってちゃんとあります。
何より新人を放置させたまま何もしない会社なんて、他の箇所もいい加減にやっているようなヤバい会社です。
さっさと見切りをつけて、新しい場所で活躍するのが1番でしょう。
派遣は自分から行動することが必要
派遣社員という存在は、派遣先からすれば便利な駒でしかありません。
欲しい時に募集し雇って、不要になれば契約を終了させます。
昨今の不安定な景気などから、その動きはより顕著になっています。
それもあって、派遣社員の立場は弱く、誰かが歩み寄って助けてくれることもまずありません。
だから悩みやつらいことがあれば、遠慮なく自分から主張することが必要です。
特に初めて派遣社員として働く場合、ついつい遠慮がちになる人も多いですが、そうしているといつまでも状況は変わりません。
どうせいつかは契約終了となる時が来るので、それまで自分が少しでも良い環境で働けるように、どんどん主張していきましょう。