世の中には、人間性が低い人がいます。
ここでいう『人間性』とは、仕事ができるとかスポーツができるといった能力ではなく、冷静な判断力や他人に対する思いやりを持っていることを指します。
人間性は能力以上に大切なもので、どれだけ能力が高くても人間性が低いと、様々な障害や問題が発生します。
仕事においてもプライベートにおいても、人間性が低い人と関わるとロクなことにならないので、可能な限り避けるべきです。
では、そんな人間性の低い人を見抜くためには、どうすればいいのか。
本記事では、人間性を見ることができる場面について解説します。
本当の人間性は不利な立場になった時に表れる
その人の人間性は、普段何事もない時にはなかなか見ることができません。
よほど人間性の低い人でない限り、それを隠しているからです。
特に初対面などまだ関係性が浅い時は、本性を出さず良い人のように振る舞うもの。
接する相手が自分より低い立場にあると思っている(部下や店員など)場合は別ですが、そうでなければいきなり人間性の低さを見せてくることはありません。
ではどういう時に人間性を見れるかというと、自分が不利な立場に立たされた時です。
お金・仕事・交友関係などジャンルは何でも構いませんが、いずれにせよこのままいくと不利益を被るという場面になると、人間は本性を出します。
なので人間性を見るためには、そんなシチュエーションを敢えて作り、相手の様子を見るのがベストです。
人間性が明確に表れる5つの場面
人間性を見ることができるのは、以下の5つの場面に立たされた時です。
それぞれ詳しく解説していきます。
お金を払うことになった時
お金は人間の本性をとても簡単に引き出してくれます。
大抵の人は「1円たりとも損をしたくない!」と考えているので、しそうになると本性がむき出しになるのです。
無料にはあり得ないほど大勢の人が群がるのに、有料化された途端に客足が減ることは珍しくありませんが、これが良い例でしょう。
僕は仕事で無料サービスが有料化されたことを案内することがありましたが、それを聞いた時の反応が「分かりました」と冷静に受け止める人もいれば、「じゃあもう使わないのでキャンセルします」と憮然とした態度を隠さない人もいました。
前者のタイプはそれまでのやり取りでも丁寧さと知的さが垣間見えていましたが、後者のタイプはちょっと面倒そうな雰囲気があったので、多少は漏れ出るものです。
ただ、やはり確実なのはこうして自分がお金を払わなければならなくなった時の様子を見ることです。
損をすることになった時
前項でも触れましたが、自分が損をすることになった時、器の大きさが分かります。
何が何でも損をしたくないがために、怒鳴ったり泣いたりして食い下がる人は少なくありません。
反対にそれも仕方ないと受け入れるのは、心に余裕のある人間性の高い人です。
また、誰かのために損をできる人も、思いやりと優しさを持っていると言えます。
損をする時は人間の醜い部分が最も表れやすい場面なので、ここを見逃す手はありません。
他人に注意・指摘された時
自分の意見や価値観を持つことは大切ですが、これが凝り固まるとくだらない意地やプライドになります。
他人に注意や指摘をされた時、これを素直に受け止めて改善しようとできるかは、人間性が問われるところ。
もし逆上したり反論や言い訳をしてくるようなら、その人の人間性は低いと言わざるを得ません。
明確に注意や指摘が誤っているならともかく、一理あることや正しいものであるにも関わらず受け止められないのは、ただの成長性のない人です。
他人の注意や指摘は、自分が次のステップを踏むための貴重なキッカケです。
それを自ら捨ててしまう人の人間性は、たかが知れているでしょう。
失敗が発覚した時
失敗は誰もが必ずするものです。
もちろんしないのが1番ですが、してしまったものは仕方ありません。
ただ、失敗が発覚した時の対応の仕方で、そこからの流れは大きく変わります。
人間性の高い人は素直に失敗を認め謝罪し、できる限りのカバーと今後同じ轍を踏まないように対策を打ちます。
しかし人間性の低い人は、失敗を認めず他に責任転嫁したり、反省もせず向き合おうとしないでしょう。
失敗を活かすも殺すも自分次第で、そこには人間性が密接に関係しています。
辞めることになった時
何かを辞める時、どんな去り方をするかで人間性が見えてきます。
例えば僕が今でも覚えているのは、仕事を辞めたある男性社員が、少し経った頃にあらかじめ送信が日時指定されていたメールにこれまでの怨みつらみを書きなぐったものを、全員に送りつけたこと。
それをやって本人には何の得もないどころか、余計な禍根を残すだけです。
腹の虫が収まらなかったのだろうと推測できますが、収められずにあのようなことができてしまうのは、人間性が低い証拠でしょう。
そうでなければ、あんな大人気ないことはできません。
人間性が低い人は結局損をする
人間性が見える場面は、想像以上に多々あります。
それはつまり、人間性が試されているとも言えます。
僕の経験から言うと人間性が低い人は、最終的に損をしているケースが非常に多いです。
もし上記に挙げた場面で解説したような行動を取る人は、人間性が低いので近づくのはおすすめしません。
また、自分がそんな行動を取ってしまったことがないか、今1度思い返してみましょう。
人間性が低いことは、自分はもちろん周囲にも迷惑をかけます。