コールセンターの仕事を初めてするにあたって、「自分はやっていけるだろうか?」と不安に思うのは当然のこと。
電話対応を専門にする仕事というのは他にまずないので、未経験の方からすれば未知の領域でしょう。
そんなコールセンターですが、すぐ辞めてしまう人には共通するいくつかの特徴があります。
僕は7年以上コールセンターに勤めていましたが、それを間近で顕著に感じてきました。
本記事では、その人達の特徴について、特に多い5つを解説します。
コールセンターは離職率が高い
まず全体像としておさえておきたいのは、コールセンターは基本的に離職率が高い傾向にあるということ。
これの主な原因は、コールセンターで働く人は派遣社員やアルバイトが圧倒的に多いため、仕事に対する責任感や会社への帰属意識が低いことが挙げられます。
また、実際に働き始めて内情を知ると分かってきますが、最低限の社会常識やマナーさえロクに守れない人が非常に多いです。
なので本人からの自己申告で辞めるのはもちろんですが、会社側が契約終了という形で実質的な解雇を行うケースも珍しくありません。
捉え方を変えると、最低限の社会常識やマナーを守れていれば、コールセンターの仕事は長くできる可能性が高いです。
ちなみに『最低限の社会常識やマナー』が何を指すのかというと、
・ちゃんと出勤する
・勤怠連絡はちゃんとする
・責任感を持って仕事にあたる
・報連相を欠かさない
など、本当に一般的なことです。
これができない人が多いのがコールセンターという場所なのです。
コールセンターをすぐ辞める人の特徴
コールセンターをすぐ辞める人に共通する主な特徴には、以下の5つが挙げられます。
そもそも電話が苦手
「なぜコールセンターに来たのか?」という話になりますが、こういうケースが少なくありません。
家族や友達との通話は問題ないのに、仕事で顧客と話すとなると途端に手が震えたり、何も話せなくなってしまうという特徴を持つ人がいます。
経験を積むことで改善する可能性もありますが、基本的にこの特徴を持つ人はコールセンターの仕事はしない方が無難です。
苦手な理由や原因が何にせよ、コールセンターである以上電話対応ができなければ戦力外であることは変えようのない事実です。
職場によってはそれでもなお残そうとすることがありますが、本人が苦しいことはもちろん周囲にも大きな迷惑を掛けることになります。
自分自身の特性を理解した上で、辞めることを決断すべきでしょう。
コールセンター経験者
すぐ辞める人に意外と多いのが、以前に他でコールセンターを経験していた人。
コールセンター自体の経験値は有利ですが、これまでの自分のスキルが通用しない場合があるのです。
コールセンターと一言でいっても、『インバウンド』と『アウトバウンド』、『個人向け』と『法人向け』というように、その種別は多岐に渡ります。
「前のところでは活躍できていたのに、ここでは全く上手くいかない…」となってしまうと、自信を失い挫折してしまいます。
特にプライドが高い人は、その状況に置かれる自分が恥ずかしくて堪らなくなるので、逃げるように消えていくのが恒例のパターン。
経験者だからとタカを括っていると、痛い目を見るでしょう。
真面目すぎる
コールセンターにおいて、真面目すぎるのは危険です。
理不尽なことを言ってくる顧客はどこにでもいますが、いちいち真正面から受け止めるだけバカらしいです。
しかし真面目すぎると、それをなかなか受け流せず、ストレスとして溜め込んでしまいがち。
これが原因でメンタルをやられてしまい、退職に追い込まれる人がたくさんいます。
実際、コールセンターで長く働く人は、ほとんどいい加減で寝たら忘れるタイプです。
真面目すぎる人は、コールセンターではその良さを活かせないかもしれません。
臨機応変さがない
コールセンターの仕事には、一応トークスクリプトと呼ばれるマニュアルが存在します。
ただし、これをまるまる読めばどうにかなるということはほとんどありません。
対応する業務によりますが、スクリプト通りに案内するより、その場に応じて変えることが求められます。
つまり臨機応変な動きができないと、苦戦を強いられる場面が多くなるということ。
また、コールセンターでは運用方針がコロコロ変わることが多く、常に知識と情報を最新に保っていなければなりません。
昨日までと正反対の施策が実施されることも珍しくないので、柔軟な頭の切り替えができないと厳しいでしょう。
言われたことしかやらない(できない)
コールセンターでは指示待ち人間は放置されます。
育成体制が整っていない職場が多く、聞かなければ何も教えてくれません。
なので言われたことしかやらないと、いつまでも何もできない戦力外になるのが普通です。
また、この特徴を持つ人は仕事への向上心や責任感が薄いため、すぐに飽きて辞めてしまいます。
自主的に動いて調べたりできないと、コールセンターの仕事は長く務まらないでしょう。
『当たり前』のことができるだけで評価される
既に説明した通り、コールセンターには最低限の社会常識すら守れない人がたくさんいます。
なのでこれを守って働いているだけで、高い評価を受けて重宝されます。
僕は実力面で決して優秀ではありませんでしたが、コールセンターでは管理職に推薦されるくらいには評価を受けました。
何も特別なことをしたわけではなく、周囲にいるのがヤバい人ばかりだったからこそのものだと思っています。
もし他の仕事で優秀な人ばかりで埋もれてしまっていたという場合でも、コールセンターであれば活躍できるチャンスが十分あるでしょう。
すぐ辞めてしまっても落ち込む必要なし
コールセンターは電話対応がメインという点で、他の仕事に比べてやや毛色が異なります。
向き・不向きが出やすく、合わない人にはどれだけ努力してもまず無理というケースを、僕は7年間でたくさん見てきました。
だからもし自分にはダメだと思ったなら、迷わず辞めた方が時間を無駄にせず済むでしょう。
自分に合う仕事が何か分からないという人は、まずこの点をじっくり考えて思考を整理することも必要です。
コールセンターの仕事がダメだったからと落ち込まず、では何がいいのかをこの経験を活かして模索していきましょう。