心が折れるほどの経験は誰もが避けたいものです。
しかし、強い心を持っていても突然心が折れるときもあるでしょう。この記事では、心が折れやすい人の特徴や原因・心理を紹介し、簡単には折れないメンタルの作り方も伝授します。おすすめの書籍もぜひチェックしてみてください。
心が折れて何もしたくない時ってありませんか…
仕事や恋愛などにおいて、メンタルが保てず立ち直れないほどのショックを受けてしまうときは、誰にでもあります。
何をやってもうまくいかず、大きな壁にぶつかり突然心が折れる瞬間と言えるでしょう。
しかしそんな中でも、しっかりと自分を持ち直せる人もいます。
そのような人を見て、自分にも絶対に折れない強いメンタルがあったらと思うこともあるでしょう。
今回は、日頃からメンタルが強くなりたいと感じている人のために、折れない心の作り方や対処法、心が折れる原因などを紹介します。
心が折れる瞬間はいつ?
日常生活で心が折れる瞬間には、どのような場面が考えられるでしょうか。
ここでは仕事・恋愛・学校などの一般的な生活シーンを想定しながら、心が折れる瞬間について考えていきましょう。
①仕事
憧れていた仕事を任されたときや、大きな仕事を受け会社から期待されているときは、意識を高く持って努力する人も多いのではないでしょうか。
周囲の期待に応えようとしたにもかかわらず、あなたの努力がまったく認められなかったりすると、心が折れてしまうでしょう。
そのうえ、後からやってきた同僚や後輩にあっという間に先を越されてしまえば、メンタルを持ち直すのは困難です。
気合を入れ努力を重ねた分、報われない瞬間は誰でも悔しいと感じるものでしょう。
②恋愛
恋愛は、より良い人間関係や人生を送る上でも大切な経験ではないでしょうか。
だからこそ、笑って誤魔化すことなどできない場面もあります。
たとえば信じていた恋人の浮気が発覚したり、片思いの相手に恋人ができたりした時に、心が折れる人が多いようです。
また、恋人同士にとって一番大切な部分で理解し合えないと分かったときなども、心が折れる瞬間と言えるでしょう。
③学校
学校生活で心が折れる瞬間とは、どのような場面でしょうか。
例えば、ずっと仲が良く親友だと思っていた友人が陰口を漏らしていたと知ったときはとても辛いものです。
突然クラスから仲間外れにされたときは、メンタルを保つのがやっとなこともあるでしょう。
友人関係以外でも、学業やスポーツなどで努力を重ねてきたにもかかわらず報われなかった場合など、心が折れる瞬間はさまざまです。
頑張ってきたからこそ分かる、持って生まれた才能や向き不向きという壁を知った瞬間は、心理的なダメージも大きいのではないでしょうか。
④家庭
もっとも身近で一番の理解者であるはずの家族はどうでしょうか。
生まれ持った趣味趣向や考え方、行動を理解してもらえないのは想像以上に辛いものです。
将来の夢や交際相手を一切認めてもらえず、話も聞いてくれないといった場合もあるでしょう。
仕事や恋愛の悩みであっても、頼りになるはずの家族から否定されると、あっという間に心が折れるのではないでしょうか。
心が折れる人に当てはまる特徴とは
ここでは、心が折れる人と折れにくい人の特徴をみていきます。
心が折れる人、折れやすい人の性格や心理、行動にはどのような傾向があるのでしょうか。
まずは、最初は心が折れる人に共通する特徴を5つに分けて紹介します。
①継続力がない
壁にぶつかったとき、困難な出来事が起こったときに直ぐに諦めてしまう人は、心が折れやすい人といえます。
一度や二度の失敗でも、諦めずに続けられる人はそう簡単に心は折れません。
日々の小さな目標でさえ続かず、忍耐力や継続力がないといった特徴は、心が折れる人に多いのです。
②完璧主義で理想が高い
直ぐに心が折れる人には、完璧主義者で理想が高いという特徴があります。
向き不向きや能力には個人差があるにもかかわらず、全てに対して完璧に近いものを求め、なかなか努力が実らない状態を繰り返してしまいます。
求めすぎて何から手を付けてよいのか分からなくなってしまい、あるとき突然心が折れるのです。
理想が高く常に背伸びをして過ごしている人も、メンタルが保てずに心が折れてしまいやすいでしょう。
③自分に自信が持てない
心が折れる人には、自分に自信がないという特徴もあります。
生きていれば、仕事や恋愛など、周囲からの評価は常に付いて回ってくるものです。
自分に自身が持てない人は自己評価も低いので、他人からの些細な評価すら気になり、うまくメンタルを保つことができません。
新しいことに挑戦したり、問題を解決するきっかけも掴みにくいので、心が折れやすい人になってしまうのです。
④他人と比べがち
心が折れる人にみられる4つ目の特徴は「自分と他人を比べがち」という点です。
能力や個性は人それぞれであり、仕事の出来や運動、勉強の成長度合いは異なります。
スタート地点が異なることもあれば、どうしても変えられないものもあるでしょう。
しかしながら心が折れる人は、必要以上に他人と自分を比較し一喜一憂してばかりいるのです。
⑤相談できる人が周囲にいない
心が折れる人には、周囲に見方になってくれる人や相談できる人がいないという特徴があります。
立ち直れないほどのダメージや心が折れそうな出来事があっても、誰にも相談できず一人で抱え込んでしまうのです。
辛い出来事や悩みごとは、外に吐き出すことでメンタルケア可能な場合もたくさんあります。
心が折れにくい人に当てはまる特徴とは
心が折れやすい人がいる一方で、どんなに辛いことがあっても動じない強いメンタルを持つ人もいます。
では、どのような特徴を持つ人が「心が折れにくい人」なのでしょうか。
①マイペースである
心が折れにくい人の1つ目の特徴は「マイペースであること」です。
心が折れる人は、ネガティブに考え込んだり完璧主義過ぎたりしてしまい、メンタルを保つのが精一杯という傾向にあります。
反面、心が折れにくい人にはマイペースな人が多いです。
マイペースと聞くとネガティブなイメージを持つ人もいるかもしれませんが、小さな目標をこつこつと積み重ね、確実にこないていくという側面もあります。
マイペースな人は、周囲の声や感情に振り回されにくい安定したメンタルの持ち主でもあるのです。
②ポジティブ思考である
心が折れにくい人は、ポジティブ思考であるという特徴を持っています。
大きな失敗や辛い出来事があると、なかなか受け入れるのに時間がかかってしまうものです。
メンタルが弱い人は、自分の失敗を認められなかったり、いつまでも引きずったりしてしまい、持ち直すことができません。
心が折れにくい人は、ポジティブな考えで失敗や辛い出来事を受け入れ、心を保つことができるのです。
③柔軟な考えを持つ
心が折れにくい人は、柔軟な考えと対処法を持っているという特徴があります。
小さな努力を重ね、目標に向かって突き進むことも大切です。
ときには周囲と意見が食い違うこともあるでしょう。
しかし、自分の意見ややり方に頑固になりすぎてしまうと、バランスを崩してしまったとき突然心が折れてしまいかねません。
一度心が折れてしまうと、持ち直すのにも時間がかかってしまいます。
心が折れにくい人は、自分の考えと異なる意見や状況にもうまく対応しバランスをとっているのです。
④息抜きがうまい
心が折れにくい人は息抜きがうまいという特徴を持ちます。
仕事でも恋愛でも、常に順風満帆というわけにはいきません。ときには大きな失敗や、失恋などを経験する場合もあるでしょう。
心が折れにくい人は、日常生活で弱ってしまったメンタルを上手にコントロールし、持ち直すことができます。
適度に趣味を楽しんだり、心身を休めたりして、バランスをとるのがうまいのです。
⑤人間関係が充実している
心が折れにくい人は「人間関係が充実している」という特徴があります。
人は大きな目標や目的、反対に辛い悩みや困難な出来事など、生きていればさまざまなものを抱えているものです。
心が折れにくい人は、悩みを一人で抱え込もうとせず、相談できる友人や家族に恵まれています。
どんなときも応援してくれる人がいるとメンタルが支えられ、折れにくい心を作ることに繋がるのです。
心が折れそうなときにすべき5つの対処法
心が折れやすい人と折れにくい人の特徴をみたところで、ここからは自分の心が折れそうなときにすべき対処法を紹介しましょう。
メンタルが落ち込み危険を感じ始めたときに直ぐに実行できる対処法を、5つ紹介します。
①悪い影響からできるだけ距離をとる
親しい友人や信じていた人の裏切りなど外的要因によるダメージを感じたときは、できるだけ距離を置きましょう。
ただし、そのまま完全に関係を断つ必要はありません。
なぜ人間関係に亀裂が生じてしまったのか、原因を考えたり自分は関係修復を望んでいるかなど、状況を把握することが先決です。
②目標や目的を再確認する
ずっと努力を続けてきた仕事や、学業、スポーツなどで、失敗や挫折を味わうと気持ちが折れそうになるときがあります。
しかし、すぐに落ち込まずに、まずは取り組んできた物事を振り返り、目標や目的をしっかり再確認することが大切です。
失敗や挫折はメンタルを弱らせ、判断力や意欲を失ってしまいがちですが、目標や目的を再確認するとこで自分の状況を客観的にみることもできます。
冷静に分析してみると、案外小さな原因によるミスだったと気付くかもしれません。
③ネットやSNSから距離をとる
ネットメディアやSNSなどは、良くも悪くも感情を煽ってくる設計になっています。
ユーザーがなるべく多い時間・回数サービスを利用して欲しいからです。
メンタルが弱っているときにネットメディアやSNSなどを利用すると、いつもよりもダイレクトに感情を揺さぶられ、あまりよい結果を生みません。
同様の理由で、TVや雑誌などのマスメディアもメンタルが弱ってしまう原因になりやすいので、避けたほうがよいでしょう。
④生活習慣を見直す
メンタルの不調は、外的影響ではなく自身の内的要因が起因しているのかもしれません。
高い目標や目的を持つのは良いことですが、無理な生活が続いてませんか。
睡眠不足や偏った食事などは、身体だけでなく心にもダイレクトに影響します。
心が折れそうなとき何も外的要因が思い当たらなければ、基本的な生活習慣を見直しみてください。
⑤信頼できる人に相談する
何事においても、周囲の信頼できる人物に頼れる人は強いものです。
メンタルに不調を感じるときは、信頼できる友人や上司などに相談するという対処法も持っておきましょう。
人に話すことで原因や状況を客観的に捉えることができますし、自分だけの問題ではなく、相談相手を含む関係者全員の問題かもしれません。
話を聞いてくれる人がいるという事実は、心の大きな支えになってくれます。
絶対に折れない心の作り方ってあるの?
失敗や挫折で心が折れると、立ち直るのにも大変な時間や労力が必要になる場合があります。
生きていればさまざまな問題や辛い出来事が起こりますが、絶対に折れない心を持つことは可能なのでしょうか。
ここからは、何があっても折れない心を手に入れる方法を考えてみます。
手順①心が折れてしまうのは自分だけじゃないと自覚する
折れない心を作るためには、折れてしまう前に対策しておくことが大切ではないでしょうか。
1つ目に意識してほしいことは「心が折れてしまうのは自分だけではない」と自覚することです。
失敗や挫折を経験すると視野が狭くなり、自分は世界で一番不幸だと思ってしまうことがあります。
しかし、成功している偉人にも身近な友人や家族にも、辛い経験で心が折れてしまいそうになる瞬間はいくらでもあるということを知りましょう。
手順②自分の味方は必ず存在すると信じる
次に、どんなに辛いことがあっても、味方になってくれる人や場所が必ずあると信じましょう。
心が折れそうになったとき、無力感や孤独感を感じ頼れるものが無いのはとても危険です。
身近な友人や家族が必ず味方になってくれるという事実は強い支えになってくれます。
手順③自分自身を信じる
最後は、自分自身を信じることを強く意識して過ごしましょう。
営業マンや実業家のように、自信家になればいいということではありません。
ありのままの自分を受け入れ、「長所も短所も含め全て自分自身である」と自覚することが大切です。
自分の短所を認めるのは難しいかもしれませんが、少しづつ受け入れていけば、簡単に気持ちが折れることはなくなるでしょう。
心が折れる前に!読んで欲しい本を紹介
立ち直れそうにない挫折や心の苦しみをケアする方法は、まだまだたくさんあります。
例えば、気持ちを立て直したり強い心を作るための方法を、いつでも手にとって読める本にしてくれた人もいるのです。
メンタルケアや強い心を持ちたいという願いは、万国共通なのでしょう。
ここからは、心が折れ立ち直れなくなる前に読んで欲しい本を紹介します。
①ポジティブ心理学が1冊でわかる本:著 イローナ・ボニウェル
ポジティブ心理学と聞くと「辛いときでも前向きに」や「ネガティブになってはいけない」といったような内容を想像しますが、著書「ポジティブ心理学」は少し異なります。
人の良い面に目を向け、いかにして人生を豊かに過ごすかを考えた心理学が記されているのです。
例えば、一般的にマイナスなイメージを持ちがちなネガティブという心理も、本書によれば悪い意味ばかりではありません。
ネガティブ心理はリスクを適度に恐れた場合、最悪な結果を招きにくく身体やメンタルに深刻なダメージを負わずに済むことがあるそうです。
意外な側面から分析した研究結果が多く記されており、幸福感を高めるための知識が豊富にまとめられています。
②ひきずらない技術:著 深谷純子
元大手IT企業IBMに20年間在籍した深谷純子さんの著書です。
IBMで長年マネージャーを努めた著者のメンタル術がとても参考になります。
たった一度の失敗や挫折で、大切な人生を台無しにしてしまってはいけません。
誰しもが経験する、辛い経験や悲しみも大切なのは「ひきずらないことだ」と著者の深谷純子さんはいいます。
「ひきずらない」とは、すなわち素早く立ち直り挫折や失敗を糧に、さらに成長することです。
著書で紹介されているひきずらないためのノウハウは、心が折れないようにするための対処法としてもきっと役立ちます。
③「原因」と「結果」の法則:著 ジェームズ・アレン
おすすめ書籍の3冊目は、世界的名著「「原因」と「結果」の法則」です。
グリーンのシンプルな表紙が印象的で比較的最近の書籍かと思いがちですが、刊行は1902年です。哲学者ジェームズアレンによって執筆されました。
受け入れがたい挫折や失敗を、過去の出来事や他人のせいにしたくなります。
目の前の辛い出来事は何らかの「原因」がもたらした「結果」だと思いがちです。
しかし、本書で記されていることは「人は環境よりも自身の思いによって結果を創造していく」といったものです。
心が折れるほどの逆境でも、目の前の環境を前向きにとらえ、希望を見出だせる一冊になっています。
④自分で心を手当てする方法:著 ガイ・ウィンチ
世界的なトークショー「TED」でも評価の高いセラピスト、ガイ・ウィンチによる心理学やメンタルセラピーを記した書籍です。
心の不調を手当し、自分らしさを取り戻す科学的な方法を詳しく解説しています。
「自分の長所を紙に書き出す」や「客観的な目線で出来事をみる」など、視野の狭くなりがちな自分自身を見直すきっかけとなってくれる良書です。
突然心が折れてしまい、弱ってしまったメンタルを立て直す手助けとなってくれるでしょう。
心が折れる前に見て欲しい偉人たちの名言を紹介
心が折れかけたときは、一人だけで悩みを抱えては危険です。
しかし、周囲の人を頼るのが難しいときもあるでしょう。
手遅れになる前に、過去の偉人たちの名言に力を借りてみてはいかがでしょうか。
歴史に名を残すほどの偉人たちなら、きっと困難を乗り越えるヒントも遺してくれているはずです。
①マリリン・モンロー
「時に、良いことはバラバラに壊れてしまう。でも、そのおかげでさらに良いことが訪れるんです。」
20世紀でもっとも偉大なスタイルアイコンの一人、マリリン・モンローの遺した名言です。
現在ではスタンダードとなっているセクシーな着こなしも、当時はリスキーであり「下品だ」と評されることもありました。
今とはまったく異なる常識や価値観のなかで、自分のスタイルを貫き通すには大変な苦労があったようです。
彼女が生きた時代背景を考えると、なおさらに力強く響く名言でしょう。
②アンドレア・ギブソン
「心が折れたとき、その割れ目に種を植え、雨が降るのを待ちましょう。」
アメリカの詩人アンドレア・ギブソンの名言です。シンプルですが印象的なフレーズが並びます。
心が折れたときこそ、その割れ目に新しい種を撒きましょう。
種は新しい挑戦や忘れていた目標かもしれません。
再び意欲が湧くのを待ちゆっくり休むことも大切ではないでしょうか。
③イモトアヤコ
「自分を好きでいるためには、失敗してもいいから。」
女性お笑いタレント、イモトアヤコさんの名言です。
挫折や失敗を恐れ、自分を嫌いになるくらいなら失敗したっていいという、とても勇気の湧く言葉ではないでしょうか。
いつどんなときでも自分を好きでいてよいと分かれば、心が折れるほどの挫折や苦しみにも耐えられると思いませんか。
④オルダス・ハクスリー
「経験とは、あなたに起こったことではない。起こったことに対してあなたのしたことである。」
少し難しい言い回しのようにもみえますが、客観視の究極ともいえる名言ではないでしょうか。
起こってしまった出来事をどう捉えるかは自分次第です。
心が折れかけ落ち込んでいるときは、とても難しい考え方かもしれません。
しかし焦らずゆっくりと時間をかけ前向きになったとき、この言葉がもう一度背中を押してくれるはずです。
心は折れる前に絶対に対策をすべき
立ち直れないほどの困難や挫折を味わうのは、長い人生のなかでも本当に辛い経験です。
しかし、いつ突然心が折れるかは誰にも分からないのです。
仕事にせよ恋愛にせよ、一度折れてしまった心はなかなか取り戻せないかもしれません。
手遅れになる前に、今回紹介した対処法や名言をもう一度チェックして、しっかり備えましょう。