転職して1年目は、学生が新卒で入社する1年目とはまた違ったドキドキ感があります。転職後の会社の雰囲気に慣れるまでは、他人の家で過ごす気分となり慣れるまで時間がかかるでしょう。

そして一番はその会社の人間と仲良くなれるのかです。面接で上司となる人と会っているとはいえ、仕事をし出すと当然面接とは違います。仲良くなってくれるのを待つのではなく、こちらからフットワークを軽くしてどんどんコミュニケーションを取っていきたいですね。

さて、今回の記事のテーマは「転職1年目」です。転職1年目をどうやって過ごせばいいのか、まとめてみましたのでぜひご覧下さい。

目次 [ close ]
  1. 転職1年目とは
    1. 転職1年目は名前を覚えてもらう期間
    2. 転職1年目は新たな人間関係を築く期間
    3. 転職1年目は会社のルールを覚える期間
    4. 転職1年目は働きやすい環境を作る期間
    5. 転職1年目は視野を広げられる期間
  2. 転職1年目の給料とボーナス
    1. 実力重視 『年棒制度』の場合の給料について
    2. 大手企業への転職 1年目の給与規定が予め定められているケースが多い
    3. 福利厚生での年収貢献度
    4. 転職後最初のボーナスはどれくらい貰えるのか
    5. ボーナス満額支給はいつから貰えるのか
    6. ボーナスを見越した転職時期
  3. 転職1年目の仕事術
    1. 空気を読むのは新入社員の仕事 ガンガン突っ込むのは中途社員の仕事
    2. 会議では積極的に存在感をアピール
    3. ワークフローの改善点を上司に進言する
    4. プライベートを大事にした仕事環境を作る
    5. 仕事のテンポ感を大事にする
    6. 仕事相手のモチベーションを上げる工夫をする
    7. 期待値をもう一段階上に持っていく
    8. 仕事の優先順位を常に考える
    9. 他部署とのコミュニケーションを大事に
    10. 仕事中に学習時間を確保する
    11. 常に効率化が出来ないかを検討する
    12. 仕事が出来る人を見る
    13. 1年後の目標を設定する
  4. 転職1年目で住宅ローンは組める?
    1. 住宅ローンとは
    2. 住宅ローンの流れ
    3. 住宅ローンの審査項目
    4. 転職1年目で住宅ローンは可能?
    5. 住宅ローン審査に落ちやすいケース
  5. 転職1年目は頑張ろう

転職1年目とは

転職1年目は名前を覚えてもらう期間

転職1年目、入社してからオフィスに入ると大抵の人は、辺りをキョロキョロ眺めてソワソワします。オフィスのレイアウトや仕事環境が気になるのはもちろんですが、どのような人が働いているのかが一番気になるものです。会社の人数が多ければ多いほど、社員の名前を覚えるのは大変ですが転職1年目の最初の仕事は顔と名前を覚える事です。名前を覚えるだけでなく、積極的に話しかけて名前を覚えてもらいましょう。

食事の時、会議の時、話しかけるチャンスはどれだけでもあるはずです。会議であれば、議事録係が最初の仕事であることはよくあることなので、その際に話しかけるチャンスです。

転職1年目は新たな人間関係を築く期間

前職での人間関係というのは、やはり一緒に仕事をしていないと時間が経過していく毎に薄れていきます。せっかく転職をしたのですから、転職1年目では新たな会社で新たな人間関係を築くことが自分にとって絶対にプラスになるはずです。

そういった意味でも、仕事の全てにおいてコミュニケーションが大事になっていきます。もし前職で人間関係が原因で転職したという方がいたら、それはどこの会社でも発生し得ます。

そうならないためにも、笑顔で話しかけて社内に敵を作らない事です。転職1年目に人間関係を築くことが、会社での仕事のやり易さに繋がっていくことを十分理解してください。

転職1年目は会社のルールを覚える期間

新卒だろうと転職だろうと1年目では新たな会社という組織に入るわけですから、会社のルールを覚えましょう。会社のルールと一括りにしていますが、会社としての暗黙のルールであったり、仕事の仕方だったり様々です。

例えば、定時以降仕事をする場合は上司に言わなくてはいけない、仕事中の私語は厳禁といったことです。上司に直接聞いてもいいのですが、上司が他の会社を経験していない場合、その会社独自ルールがわからないことがあります。

そのため、転職1年目は会社のルールを覚える期間であり、日々の出社を積み重ねて見て覚えることも多いかと思います。

転職1年目は働きやすい環境を作る期間

転職1年目というのは、一度社会を知っている分同じ業種でキャリアを積んでいたりすると、生意気な言動を言ってしまう可能性があります。

もちろんガンガン突っ込んで自分をアピールすることは大事なのですが、時には謙虚さが必要なのです。私自身も実績をかわれて大手企業に転職しましたが、ガンガン突っ込み過ぎた経験があります。それで敵対心をあらわにする人間が社内に出来てしまい、一時期働きにくい環境になってしまいました。

働きやすい環境とは、他部署と積極的にコミュニケーションを取って、自分の名前を売っていざという時に助けてくれる人間を作っておくことです。ただこれについては、転職1年目という括りではないかもしれませんが、2年目、3年目に繋げていくための1年目でやっておくべき事として捉えて頂ければと思います。

転職1年目は視野を広げられる期間

転職1年目というのは、まだ多くの仕事を任されていない時期です。そのため、常に仕事をしていく社会人生の中で、新卒1年目や転職1年目は一番時間が取れる時期なのです。

時間が取れるという事は仕事だけを一直線に見る繁忙期とは違うので、視野を広げるチャンスです。人生において仕事が第一というのは間違っていません。しかしそうなると視野が狭く人生としても物足りなくなりがちです。

そこで転職1年目という良い時期に、ぜひ視野を広げ色々な事に挑戦してみてください。もちろん仕事が好きなら仕事の中でも良いですが、今やっている仕事以外の全く違ったジャンルの事を挑戦してみるとか、趣味を見つけるとか、副業に挑戦してみるとか、何か新しい事に出会うことで、視野は広がり新たな自分に出会えるチャンスは格段に上がります。

転職1年目の給料とボーナス

おそらく面接時や内定の際に、給与については触れられているため、転職1年目、給料やボーナスはどうなるのかは入社する際にはわかるかと思います。

前職よりも多くなるのか、あるいは給与だけじゃないやりがいを見つけて入社したため給与は下がるのか、本人が納得した上での会社との取り決めですから何とも言えません。会社の給与形態や福利厚生、転職時期によっても大きく変わってきますが、どのようなケースがあるのかご紹介します。

実力重視 『年棒制度』の場合の給料について

IT企業やゲーム会社等のクリエイティブな会社であればあるほど、年棒制度を採用している会社は多くみられます。

その際、実力をかわれて入社したとしても転職1年目から前職よりも高い年棒での入社は非常に稀なケースとなります。

クリエイティブ系の企業ほど、面接での評価は難しく入社してから実績を出して会社への貢献度から給与を決定するからです。給与を高くしてほしいなら結果を出せ!というのが実力重視の給与形態なのです。

大手企業への転職 1年目の給与規定が予め定められているケースが多い

大手企業であればあるほど、テンプレート化した給与規定を設けており、年齢や配属先に合わせて設定された給与ランクに合わせて決定します。

どれだけ実績をかわれて入社したとしても、同業種であれば転職1年目から前職よりも年収が上がることは難しいかもしれません。

ただし、ヘッドハンティングや最初から部長等の役職付きで転職すれば話は別です。その場合には、前職よりも年収が高いことを約束した上での転職は確定しています。

福利厚生での年収貢献度

実質的に年収にプラスされるものとして、企業から受け取れる手当などが考えられます。福利厚生や手当は企業によって色々ありますが、「住宅補助」や「資格手当」等が挙げられます。月々4万円の「住宅補助」+「資格手当」があれば、年間で48万円もプラスされるわけです。

また、残業代等の労働契約がどうなっているのかをしっかり確認しておく必要があります。営業職などは、残業代はみなし残業として換算されるケースが多いため注意が必要です。

転職後最初のボーナスはどれくらい貰えるのか

一般的には、最初のボーナスについては減額、あるいは支給自体されないケースがほとんどです。ボーナスは、支給の際の算定期間が設けられており、その期間内にどれだけ在籍していたかによって支給の有無が確定します。つまり、最初のボーナスでは満額支給はかなりレアであることが言えます。

ボーナス満額支給はいつから貰えるのか

会社毎の給与形態にはよりますが、一般的にはボーナス算定期間にフルで在籍し、業績を残した場合となります。転職後は最初試用期間何カ月等の規定がある場合、その間の在籍はボーナス算定期間に含まれるのか等、会社毎に解釈が異なってくるでしょう。

しかしながら、一般的には、転職して2回目のボーナスではフルで在籍していることになるため、もらえる可能性は高まります。そして、入社後1年後であればボーナスの満額支給はほとんどの会社はもらえるでしょう。

ボーナスを見越した転職時期

少し卑しい話になるかもしれませんが、お金の事ですのでシビアに考えるのであれば、ボーナスを見越した転職時期を考えるのも良いでしょう。単純にいえば、ボーナスを貰ったその月終わりに退職し、次の会社はその翌月から入社すれば一番理想的と言えます。

ただし、退職を伝えるのを1カ月前だとして、ボーナス月に有休休暇を消化して辞めますというのは、あまりに露骨すぎますがやれないことはないでしょう。余談ですが、私の同僚はそのような形で退社して翌月には別の会社で働いていました。

転職1年目の仕事術

転職1年目とはどういった期間で何をしていくべきなのかは、上記で軽くまとめましたが、今回は「転職1年目の仕事術」として、転職1年目ではどういった事に着目して仕事を進めていけばいいのかを具体的にご紹介します。

空気を読むのは新入社員の仕事 ガンガン突っ込むのは中途社員の仕事

ガンガン突っ込むとかかなり強めに書いてしまいましたが、転職1年目で入社した場合、ほとんどがその業種に対してキャリアがある、もしくは社会人経験をしているため、新たな風を吹かせるという意味でも大人しくしているのはもったいないです。

ただ、上記にあまりガンガン突っ込み過ぎて目をつけられたと記載している通り、行き過ぎると危ない面もありますが・・・。結局どっちが正しいの?っていう突っ込みが聞こえてきそうですが、私の持論としては、中途社員が大人しくしていてももったいないのは事実です。

転職先の社員が知らない技術や知識は、隠さずどんどん見せるべきですし、そうすることで評価されることは多々あります。私自身、中小企業から大手企業に転職して1年目で課長に昇進しているので、ガンガン突っ込んで目立つことは非常に重要です。

会議では積極的に存在感をアピール

会議というのは、発言する場です。会議の内容にもよりますが、意見を求められた場面においては、周りに臆することなくどんどん発言していきましょう。そうすることで、名前を覚えてもらえますし、場の空気に馴染んでいくことで後々コミュニケーションが取りやすくなります。

また、会議で話された内容に関して解らない場合には、会議後にでもその発言した内容について質問してみましょう。さすがに会議中にどういう意味かを質問するのは、会議の進行を妨げる行為は違う意味で目立ってしまいますが、会議の後であれば、話を聞くチャンスはいくらでもあるはずです。特に転職1年目での会議は、自分を売るチャンスとなるのです。

ワークフローの改善点を上司に進言する

会社として長年培ってきたワークフロー、それは業務の中で改善していくものです。それでも社内の人間としては、今まで慣れ親しんだフローは改善点も見つかりにくいものです。そこで転職1年目で、会社のワークフローに対して疑問を持つもったらぜひ上司に進言してほしいのです。

中途採用に期待するのは、そういった業務の無駄を排除できるアイデアです。転職1年目にそれを行う理由としては、2年目、3年目になると自然とそのワークフローに馴染んでいき、疑問に思わなくなるためです。転職1年目だからこそ、新しい風を吹かせるためにもぜひ実行してみましょう。

プライベートを大事にした仕事環境を作る

今現在、プライベートな時間を取れていますか?仕事が忙しいと嘆いている人は、ずっと忙しくして結局プライベートな時間は取れません。逆にプライベートの時間をしっかり取っている人は、どれだけ忙しくても逆算して仕事をするのです。

転職1年目は忙しい日々から一旦リセットされます。だからこそ、プライベートな時間を大事にした仕事環境を作り、1年目から2年目、3年目になって仕事が忙しくなったとしても、プライベートな時間のために逆算して仕事をする癖をつけるのです。

仕事のテンポ感を大事にする

仕事においてテンポ感は物凄く大事な事です。ダラダラと仕事をしている人は、それが当たり前になって時間の大切さを忘れているのです。時間は有限だと割り切って考え、その有限な時間を有意義に過ごすためにも、テンポ感をもって仕事をすることが大事です。以前はダラダラと仕事をしていたとしても、転職1年目の機会に仕事のテンポ感をガラリと変えてみましょう。

仕事相手のモチベーションを上げる工夫をする

仕事を継続する事において、モチベーションはとても大事ですよね。そんなモチベーションが上がるときはどういう時でしょうか。プライベートの時間が確保できている、仕事が評価される等々あると思いますが、それと同じことを仕事相手にもして上げる工夫をすると、それがそのまま自分自身に返ってきます。

相手あっての仕事ですから、私と仕事がし易いと向こうから寄ってくるのです。沢山の人から頼られる存在になるためには、相手のモチベーションを上げてあげる工夫をすることが何よりの近道なのです。その工夫とは具体的にどういう事かというと、「相手の仕事内容を褒める」、「相手にプライベートな時間が確保出来るように仕事の量を調整する」等些細な事です。

そのちょっとした工夫が相手に喜ばれ、それが人望へと繋がっていくのかもしれません。転職1年目とした理由は、1回目に行う仕事が相手の第一印象として残り、仕事がし易いかどうかを判断する目安になるからです。

期待値をもう一段階上に持っていく

これは転職1年目どうこうの話ではないかもしれませんが、仕事のスタンスとして非常に大事な事です。私が見てきた中で仕事が出来る人の特徴としては、このことを必ず実行していたといっても過言ではありません。仕事相手が求めている結果よりも、もう一段階上回る仕事をすることを心掛けることで、評価はどんどん上がっていきます。

最初はどういう事かわからないかもしれません。しかし、仕事をやっていくうちに相手が望むものがどんどんわかっていくようになるのです。特に1年目というのは、どれくらい仕事が出来るのか上司が目を光らせて判断する時期です。一段階上を持っていき上司を驚かせましょう。

仕事の優先順位を常に考える

仕事の優先順位を見極める事ってすごく大事ですよね。よく仕事の優先順位を納期の早いものからと勘違いする人がいますがそうではありません。忙しい人に限って納期が迫ってきては、それに焦って優先順位を納期順にするって・・・確かに気持ちはわかります。

しかし仕事の本質というのは、仕事相手があってのものですよね?つまり、相手をいかに効率よく動かせるかにかかっているのです。これが仕事の効率に関わってきて、同じ仕事量なのに結果として「忙しい人」と「平然とやってのける人」が出てきます。つまり効率を重視した仕事の優先順位とは、相手が動く仕事がどれかという事をまず最初に判断し、その中から業務時間が少ない物から順にやっていくと、相手に待ちが発生することなく並列に仕事をこなせるはずです。

長い日数かけて業務をこなしている間、誰一人として動いていなかったら結果として効率が悪くなります。納期ばかりを意識するとそのようなことが起こりえるため、結果として相手側としても、あとにつかえてプライベートな時間が確保出来なくなる可能性が出てきます。そうなれば、この人と一緒に仕事をするのは嫌だなぁと思われ、次回の仕事に支障が出るのです。転職1年目の機会に仕事の進め方についても今一度考えてみてください。

他部署とのコミュニケーションを大事に

再三述べている通りですが、仕事を円滑に気持ちよく進めていく上で人間関係を良好に築いていくことは必要不可欠です。特に転職1年目というのは、社内の人間関係が出来ていない状況ですので、自分の顔を覚えてもらうためにも他部署との交流をとても大事にしましょう。

なぜ他部署かというと、自分の部署との交流は自然と出来ていくものですが、他部署となるとあまり話をするきっかけがなく交流がうまくいかないものです。そこで、意識して他部署の人間と交流を深めていくことで仕事で何か困ったときに助けてくれるものです。そして相手側からも、何かと相談にのってきてくれれば成功です。

特に転職1年目は顔と名前を覚えてもらう期間、そして他部署との交流を積極的にすることが1年目から2年目、3年目と仕事がぐっとやりやすくなることでしょう。

仕事中に学習時間を確保する

転職1年目というと、まだ多くの仕事を抱えていない余裕のある時期です。そこで仕事に関わることで何か勉強してみましょう。例えば1日30分でも、1週間に2時間でもいいので、スケジュールを決めて学習する癖をつけていくことで、それが仕事の仕方に活きてきます。大事な事は1年間やりきることです。途中で仕事が入ってくると、どうしてもそれを優先してしまいます。しかしそこはしっかりスケジューリングさえしていれば、やりきれるはず。転職1年目だからこそ、やれることをやりましょう。そうすれば、もっと自分自身ステップアップできるはずです。

常に効率化が出来ないかを検討する

仕事をすることに対して途中過程は様々ですよね?大きく遠回りするやり方、最短を突っ切るやり方、横道にそれてしまう事、多々あります。これに対しては、最短を突っ切ることが全てにおいて成功とは限りません。実は遠回りや横道にそれたことが、別のアイデアや切り口が見つかることだってあります。

それでも、仕事のゴールに対していかに簡単にたどり着けるかを模索するか、しないかで仕事に対して漠然とこなしているか否かが問われます。プライベートを大事にする仕事環境を作ると上述しましたが、いかに効率よく仕事を終わらせられるかを考えることがそれに繋がります。

それは決して楽をするということではなく、仕事に関わる全ての人がハッピーになるために必要不可欠だと思います。転職1年目の機会に仕事のやり方を見直して、効率化が出来ないかを検討してみては如何でしょうか。

仕事が出来る人を見る

転職1年目のこの機会に、新たな会社で自分の仕事環境の周りで仕事が出来る人を探してみましょう。その人を観察することで、自分の仕事の仕方と何が違うのかを考えてみることもいいかもしれません

1年後の目標を設定する

転職1年目に限らず、常に目標を設定するようにしてください。1年後、3年後、5年後、10年後と自分の目標があると人生楽しくなるとは思いませんか?仕事の目標がプライベートの目標に繋がると良いかもしれません。例えば、「マイホームを建てる」等です。特に転職1年目は新たな仕事人生がスタートしたときです。一度リセットしているわけですから、1年目に新たな目標に向かって心も体もリフレッシュしましょう。

転職1年目で住宅ローンは組める?

人生設計の中で家を建てる、あるいはマンションを購入することは非常に大きな目標ですよね。住宅を建築あるいは購入する上で一括で支払える人は中々いません。住宅を購入する上で、ほとんどの人が住宅ローンを利用することになるかと思います。そこで転職1年目において住宅ローンは組めるのか、住宅ローンの基礎知識から順番にご紹介していきます。

住宅ローンとは

住宅ローンとは、住宅を建築(新築や増築等)、あるいはマンションを購入する際に金融機関から受ける融資のことです。なお、住宅ローンを取り扱っている会社としては、普通銀行、信託銀行、信用金庫、JAバンク、労働金庫などです。近年、住宅ローンの金利は安くなり、金融機関によっては、0.65%~と破格の金利を採用しています。

住宅ローンの流れ

住宅ローンを利用する際の流れをご紹介します。住宅ローンを利用する際には、「事前審査」⇒「売買契約・設計契約」⇒「本審査」⇒「住宅ローン契約」⇒「融資」⇒「不動産登記・物件受け渡し」という流れになります。ここでは聞き慣れない「事前審査」等、カッコ内の項目について簡単にご紹介します。

事前審査

住宅ローンの事前審査とは、住宅ローンを受けられるかどうかを事前に銀行等の金融機関に審査してもらうことです。事前審査をするメリットとしては、建築会社にて図面設計や間取り、金額の本見積まで1カ月~2カ月ほどかけて綿密な打ち合わせをした後に、住宅ローンを申し込んだら融資不可となると、それまでの打ち合わせが水の泡になるわけです。

これは申し込む側も余計な時間をかけたことになりますが、一番は建築会社にとってのメリットが大きいわけです。図面作製費、デザイン作成費、見積もり作成費がかかる訳が、これらの費用は住宅ローンが組めなかった場合にお客に請求することは稀です。そのために事前審査をしっかり行い、いくら借りられるか上限を見定めた上で、その予算内での図面作成を行うというのが住宅建築の基本的な流れとなります。

なお、事前審査には、間取り(延床面積等がわかるもの)と仮見積を金融機関に提出する必要がありますので、建築会社に協力してもらえば1回~2回の打ち合わせでおおよその会社は作成してくれます。

売買契約・設計契約

売買契約は、予めある土地や建物を購入する際の契約となります。これは不動産会社と契約を進めます。設計契約は新築や増築といった建物を建てる際の契約となります。これは、建築会社や設計事務所を決める際に、それらの会社と結びます。

本審査

売買契約や設計契約を結んだ後に、借りる金額が確定した段階で金融機関に対して、住宅ローン審査を行います。

住宅ローン契約&融資

本審査が無事通ったら、住宅ローン契約を交わし、融資を受けます。なお、事前審査で通っている内容で本審査もほぼ通りますが(そのための事前審査のため)、事前審査にて偽りの情報を金融機関に提供しそれが発覚した場合(融資を申し込む人間の現在の借入情報や年収等)本審査が通らなくなる可能性があります。

不動産登記・物件受け渡し

土地やマンション等の売買契約であれば、融資を受けたら司法書士にお願いして、速やかに不動産登記を行います。その後に物件受け渡しを行います。建築の場合は、建物が建った後に、不動産登記・物件受け渡しを行います。

住宅ローンの審査項目

住宅ローンを受けるための審査項目をまとめました。項目としては、大きく分けて6つの項目があります。「年齢」「年収に対する融資可能額」「勤続年数、雇用形態・業種」「連帯保証」「カードローン等返済履歴」「国籍」となります。これらに対して、各項目の詳細を説明します。

借入時年齢、完済時年齢

融資を受ける人の年齢に対して審査項目があります。完済時年齢は80歳未満と定められています。また、融資可能年数は35年となります。収入があるときの期間が長い方が借りられやすく、例えば60歳前後に借りるとなると、そのときは収入があったとしても収入が無い期間の方が長くなるため審査も厳しくなります。

年収に対する融資可能額、返済負担率

年収の下限を100万円~200万円と定めた金融機関が多く、その負担率は25%前後となります。年収300万円であれば、利息合わせて年間75万円程度の負担で考えて計算をしていきます。およそですが、年収の6倍~8倍の目安で借りられるとお考えください。また、属性によって多く借りられる可能性があります。上場企業勤務や公務員勤務といった職業等です。

勤続年数、雇用形態・業種

 勤続年数は最低1年以上です。金融機関によって、2年分の源泉徴収が必要な場合もあります。また、雇用形態については、正社員でないと住宅ローンは厳しいというのが現状です。自営業は、最低2年の所得証明が必要となる傾向にあります。

連帯保証

信用保証会社への加盟を義務付けられるのがほとんどです。保証会社に一定のお金を払っておいて、もしも病気等で仕事が出来なったり、借主が死んでしまった場合、返済不可能となった場合に、保証会社が弁済してくれます。

カードローン等の返済履歴

カードローン等の返済の遅延はないか、税金の滞納や携帯電話、公共料金の滞納は無いかという履歴が残っていると審査は一気に厳しくなります。

国籍

日本国籍をもっているか、あるいは、永住権はあるかがポイントになります。

転職1年目で住宅ローンは可能?

住宅ローン審査項目に記載しましたが、転職1年目で住宅ローンは可能か否かは金融機関によって異なりますが、「勤続年数」の項目で1年経過で1年目の所得が決定しない事には難しそうです。銀行としても、転職を繰り返して所得が安定しない人には貸し辛いというのが本音です。そのため、まずは1年間しっかり働いて結果を出してから申し込みましょう。

住宅ローン審査に落ちやすいケース

住宅ローンの審査において、何が原因で審査に落ちたか教えてくれません。しかしながら、審査にひっかかりやすい項目というのは存在します。その点について、ご紹介します。

個人信用問題に問題あり

住宅ローン審査においては、信用が第一という考え方があります。というのも、これから先35年間も毎月支払いをしていかなくてはなりませんから、支払の滞りだけは避けたいのです。クレジットカード滞納、税金滞納、公共料金滞納、携帯電話滞納等々です。年収が1000万円超えていたとしても、うっかり忘れていたということがきっかけで住宅ローン審査に落ちるというケースはあります。

借入希望金額に満たない

3000万円の計画に対して、2400万円までしか借りられないという融資満額にならないケースです。これは逆言うと、他の審査に対しては通っているわけですから、金融機関を変える等すれば満額になるケースも出てくるため希望はあります。

団体信用生命保険に入れない

病気を患わっており、保険に入れないというケースです。団体信用生命保険に入れないということは、住宅ローンを諦めざるを得ない・・・ということはありません。その加入を必要としない銀行や連帯保証人を探すといった、まだまだ借りられる方法は他にもありますので諦めずにその方法を不動産会社や建築会社の営業マン、あるいは銀行に相談しましょう。

転職1年目は頑張ろう

後から転職1年目を振り返ると、多くの挑戦や学びがあったことに気づくものです。新しい環境での経験は、時には不安を伴いますが、それを乗り越えることで自分自身が成長できたと感じていきます。日々の小さな成功を積み重ね、自信を持って次のステップへ進んでいきましょう!