周りからは正社員を目指せ!って言われるけど、本当に正社員じゃなきゃダメなの?
こんな悩みにお答えします。
結論から言いますと、正社員でなきゃダメなんてことは一切ありません。
むしろ正社員という肩書きに囚われすぎるあまり、会社から辛く苦しい仕打ちを受けても辞めずにひたすら耐え続けて、健康を害する可能性があります。
僕自身、かつては正社員にこだわっていた時期がありますが、今はそれよりもお金の勉強をすることの方がよっぽど大切だと思っています。
この記事が、当時の僕のように悩んでいる方の役に立てれば何より。
『正社員』という名ばかりの搾取
僕は20代前半に、とある人材派遣会社の営業として、正社員で働いていました。
規定の業務時間は9:00~18:00で、みなし残業制のもとでの勤務。
給料は手取りで20万程度と、これだけ見ればそこまで悪い待遇ではないように見えますよね。
しかし、実態は違います。
まず、若手の下っ端は業務開始1時間ほど前に来て、掃除などの雑用をすることを強制されていました。
さらに、「営業で外回りをしている奴が18時に会社に戻ってきてるなんておかしいやろ!」と社長に怒鳴られ、営業は業務終了時間であるはずの18時ではなく、会社に戻っていいのは早くても19時くらい。
そこから残ってる仕事に取りかかるため、退社するのは21時とかがザラでした。
つまり、実質は8:00~21:00の勤務。
「仕事なら当たり前」と思われる方もいるかもしれませんが、僕はこれに疑問を感じずにはいられなかったのです。
派遣社員の方が給料は遥かに上という事実
僕は営業として、派遣社員のフォローも担当。
その過程で、彼等の給料(正確には勤務時間や手当てなど)を見て、残業しすぎていないかや派遣先が無理な労働をさせている様子がないかもチェックしていました。
すると大抵の場合、派遣社員である彼等の方が、正社員である僕の給料より遥かに上だったのです。
僕はこの事実に愕然としました。
正社員は安定しているとか、ボーナスがあったり福利厚生がしっかりしているから、総合的に見れば派遣社員より待遇はいいだろうと思われるかもしれません。
しかし僕がいた会社では、ボーナスなんて雀の涙ほどの金額で、福利厚生だって最低限のものしかなく…
どう考えても派遣社員の方が、良い待遇である状態。
時給換算で見ても最低賃金を余裕で割り込んでいて、何のために苦労して正社員になったのか分からなくなりました。
今の時代に『安定』なんて存在しない
僕は学生時代からずっと、周囲が『安定』にやたらとこだわっていることに違和感を覚えていました。
『安定している=正社員』という方程式のもと、みんな当たり前のように正社員を目指して就活。
100社以上にエントリーシートを送ったにも関わらず全て落ちてしまい、酷くショックを受けている同級生も見てきました。
しかし、そもそも本当の意味で安定している仕事などあるのでしょうか?
僕は「そんなもの無い」と断言できます。
正社員だってもし会社が倒産すれば職を失いますし、経営が傾いて人件費削減のために早期退職を募られ、暗に辞めてほしいと肩たたきされることだって有り得ます。
『正社員なら安泰』なんていうのは、もはや昔の幻想でしかありません。
正社員とか派遣社員とかいう肩書きに関わらず、誰もが不安定な環境にいるんです。
まずはお金の知識を身に付けるべき
ここまでを踏まえた上で主題に戻りますが、正社員なんてものにこだわるよりも、お金についてしっかり勉強した方が遥かに自分の役に立ちます。
例えば税金1つとっても、自分の給料から当たり前のように差し引かれている所得税がどういう計算式で成り立っているのかご存じでしょうか?
自分の財布の中にあるクレジットカードのリボ払いが、どんな制度なのかちゃんと理解できていますか?
お金はみんな普段から当たり前に使っているのに、実はよく知らないことがたくさんあります。
お金について知っておかないと、いつまでもいいように利用されたり、損をさせ続けられるリスクがあるのです。
そんなことは、何としても避けたいですよね。
そのためにも、お金の勉強は今からしっかりしておかなければなりません。
搾取される側から脱却を
今や正社員といえども、待遇が派遣社員やアルバイトなどより良いとは一概に言えない時代です。
業務への責任が重く拘束時間ばかり長いのに、給料は良くない。
そして正社員という肩書きがあっても、無茶な働き方を続けて身体を壊したり心を病んでしまったら、何の意味もありません。
まず考えるべきは、自分が理想とする生活をどうすれば送れるようになるかです。
そこで必要なのは、お金について知らないことを知り、他人から搾取されることを防ぐこと。
会社や社会は自分の人生を守ってくれません。守れるのは自分だけです。
お金のことを勉強し、自分の人生を守れるようになりましょう。