派遣社員として働きたい場合、まず派遣会社への登録を行うことが必須となります。
ちょっと調べるだけで、数えきれないくらいの派遣会社が存在している昨今ですが、胡散臭かったり怪しい派遣会社も少なくありません。
僕自身、かつて派遣会社の営業として勤務していた際に、他社の良くない噂が耳にすることが多くありました。
この記事では、利用を控えた方がいい派遣会社の特徴を解説します。
これから派遣社員として働きたい方、働くことを検討している方の、役に立つことができれば幸いです。
派遣会社に共通する真実
まず、どの派遣会社にも共通する、派遣社員に隠している都合の悪い真実をお話します。
登録者に評価を付けている
派遣会社は、派遣先へ紹介する前に「この人物を自分達の会社から就業させて問題ないか?」という評価・判断をしています。
その人物のコミュニケーション能力や職歴、その他様々な点を総合的に見て、ランクを付けます。
例として、『A・B・C』の3段階に分けるという感じです。
A:優良
B:普通
C:不良
基本的に1番下の評価が付けられると、派遣会社はその人物に求人を紹介することはありません。
就業開始による利益よりも、問題を起こす危険の方が高いためです。
そしてこの評価は、派遣会社への登録時に担当者が付けることとなります。
そのため、登録時も適当にしてはいけないということを覚えておきましょう。
派遣社員ではなく派遣先の味方
派遣会社は派遣社員と派遣先の架け橋になる存在ですが、基本的には派遣先の味方であり、派遣社員は利益を稼ぐ駒としか見ていません。
なぜなら、派遣会社へお金を出してくれているのは派遣先だからです。
そのお金は派遣社員が派遣先で稼働しているからこそ得られるものですが、そもそも派遣先自体がなければ成立しません。
また、派遣先は複数の派遣会社と取引をしているのが普通で、面倒で使えない派遣会社のシェアはどんどん狭くなっていきます。
そのため、派遣会社は派遣先のご機嫌取りに躍起になるため、派遣社員にとって都合の悪いことも勝手に受け入れてしまいがちです。
特に派遣先が大手でシェア争いが熾烈なところほど、この傾向は強くなります。
就業してもらうためなら手段は選ばない
派遣会社の利益は、派遣社員が稼働することで派遣先から得るお金が源泉です。
なのでまず派遣社員に就業してもらわなければなりません。
とはいえ、派遣社員も希望する派遣先の条件として、無茶なことを挙げてくることもしばしば。
それではいつまで経っても就業させることはできないことになります。
そこで、派遣会社は何とか就業させようとあらゆる手を使ってきます。
中には嘘とまではいかないものの、正しくはない情報を伝えてくる可能性もあるので、常に警戒しておいた方が無難です。
連絡が来るのは契約更新時のみ
派遣会社は派遣社員のフォローをするのが仕事の1つですが、基本的に派遣社員側から連絡したり派遣先からクレーム等がない限り、契約の更新時にのみ連絡をしてきます。
よく求人情報に「派遣会社がいるから安心!」という文言を載せている会社がありますが、あれは全くの嘘と思ってください。
酷いところは、「○月○日の○時頃から派遣先のオフィスにいるので、何かあれば声かけてください」という事前通知だけしてくる担当者もいます。
また、担当者が変わってもメールでの挨拶だけというケースもあります。
先程もお話した通り、派遣会社は派遣先の味方であって、派遣社員のことは後回しにします。
あまり頼りにしたり、信頼しない方が良いとうことを常に頭の片隅に置いておきましょう。
利用NGな派遣会社の特徴
上述の通り、派遣会社はどこも良くないものを抱えていますが、以下に挙げる項目に当てはまる場合は、より酷い派遣会社です。
このような派遣会社を利用しても良いことはまずないので、避けるようにしてください。
当てはまる項目が多ければ多いほど、危険度は上がります。
担当者の人柄が悪い
派遣会社への登録時に担当する社員がどんな人柄であるかは、しっかりチェックしておきましょう。
向こうもこれまで多くのモンスター派遣社員を担当してきているはずなので、心は荒んでいることが多いです。
それでも笑顔で人当たり良く対応してくれるのであれば、プロとしての自覚をちゃんと持っています。
逆に明らかに横柄だったり上から目線で接してくるのは、派遣社員を何とも思っていないため、どのような派遣先を紹介されるか分かりません。
自分を守るために、そのような派遣担当者がいる会社はやめておきましょう。
派遣社員に都合の良いことしか書かれていない・話さない
何事も良い点と悪い点は平等にあるものです。
ちゃんとした派遣会社であれば、各派遣先の詳細を説明する際に、そこを包み隠すことはありません。
良い点ばかりを強調してきたり、濁したりする場面がある時は、派遣会社に都合の悪いことがある証拠です。
そのような会社は、今後も同様に都合の悪いことを隠し続けていくので、避けるようにしましょう。
焦らせたり不安を煽るようなことを言ってくる
派遣会社は派遣社員を少しでも多く稼働させたいので、派遣社員に様々なアプローチをしてきます。
僕は仕事に対してのやる気がなかったためそこまでしていませんでしたが、同僚は以下のようなことをしていました。
・アプリ開発の仕事を希望する人に、「まずIT業界の経験を積まないといけない」と言って、アプリ関連のカスタマーサポートの求人を紹介する
・「この派遣先は人気なので、早くしないと埋まる」と伝え判断を急がせる
・「最近はこの景気で求人も少ない」と言って、ねじ込みたい派遣先だけ紹介する
「こんなの酷い!」と思うかもしれませんが、派遣会社も商売でやっているため、こうした手法は日常茶飯事に行っている会社があるのが現実です。
自分が見ていた求人募集が無い
派遣会社は1人でも多くの派遣社員を集めるため、たくさんの求人情報を載せています。
とっくに募集が終わっている派遣先なのに、削除などせずそのままにしていることもしばしば。
事実、僕が勤めていた派遣会社もそうした求人がたくさんありました。
そのような会社は、自分達に都合の良い求人しか紹介してこない可能性が高く信用できません。
口コミの評判がとても悪い
派遣会社に対する口コミで、良いことしか書かれていない会社は皆無です。
これは誰でも書き込めるという性質上、派遣会社に無茶な要求ばかりするモンスター派遣社員も存在しているためで、こうした輩の口コミは当てになりません。
しかし、あまりに悪い口コミしかない場合は別です。
その派遣会社は、どこかしらに問題を抱えており、それでずっと続けてきている可能性が高いからです。
口コミを確認して、全体的な評価の高さや各口コミの内容はある程度の数を見るようにしましょう。
自分に合った良い派遣会社を見つけよう
これは全ての会社に言えることでもありますが、利益を追求している限り、会社は清濁併せ呑む姿勢で、ギリギリの線を綱渡りしながら事業をしているのが普通です。
なので、本当の意味で世間の言う『良い派遣会社』を見つけるのはかなり難しいです。
しかし、それでも真面目に事業に取り組んでいる会社はあります。
ぜひ上述した項目を参考に、少しでも自分に合った良い派遣会社で働けるように頑張ってください。