給料交渉は転職活動をする際に気になるポイントです。
給料交渉の際、話すタイミングや説得の仕方、根拠の内容を少しでも間違うとマイナスな評価になってしまうこともあります。そのためポイントを押さえた上で給料交渉をしていきましょう。
近年は自ら応募先企業と給料交渉を行う文化が拡大している
転職の際、給料交渉をしてしまうと選考に影響が出るのでは、選考の際に印象を悪くしてしまうのではないかと思う方もいるでしょう。
率先力として自信がある、キャリアやスキルがあるという方は給料交渉を行ってもいいでしょう。しかし、給料交渉のポイントを誤ると評価が下がってしまうこともあります。そこで今回は給料交渉を考えている方に、交渉が成功するタイミングやポイントをご紹介します。
給料交渉を行う時のポイント10個
給料交渉もやみくもに行っていいわけではありません。成功しやすくなるポイントがあります。
ポイントをしっかり身につけ、企業に提示された給与よりも高い金額での転職を成功させましょう。
給料交渉を行う時のポイント1:希望する水準を高くし過ぎない
給料交渉を行う際は、説得材料として客観的な情報が必要になります。そのため、企業や志望する業界のことを調べることが重要になってきます。
業界の景気動向が分かれば、希望する水準がわかってきます。志望する業界の水準がわかれば、志望業界、志望企業、そして自分自身のスキルから希望額を設定することができます。
給料交渉では、志望者が業界や企業の動向をどれだけ調べているかということを相手に感じさせることが大切です。
給料交渉を行う時のポイント2:希望額の最低ラインを決める
給料交渉をする前に転職開始時に企業や業界の動向も含めたうえで、希望する収入の最低ラインを決めておきましょう。最初に設定した希望額の最低ラインを下回ってしまい、転職後に後悔しないような金額に設定します。
面接が複数回ある場合は都度確認されることがあるので、希望額の最低ラインを決めたら変えないようにしましょう。
給料交渉を行う時のポイント3:説得する材料を揃える
給料交渉において相手を納得させる根拠を持たせることが必要です。そのためには企業や業界の研究、他社と比較するなど分析することが必要です。
また自分の実績なども分析する必要があります。今までのキャリアやスキルなどを分析し、どのように貢献できるのかを具体的に伝えなければいけません。その根拠が薄いと過剰評価として見られてしまうので注意しましょう。しっかりした根拠がある場合は高い評価がもらえる場合もあります。
給料交渉を行う時のポイント4:交渉するタイミングを考える
面接の終盤、面接官から「何か質問はありますか」と聞かれたら給料交渉をしましょう。
会社のビジョンなどを質問し、再度給与体系などについて聞かせてもらえますか、などと自然に切り出すのがスムーズです。その後具体的な交渉をしていきます。あえて自分からこれくらいの給料を希望していると伝えるのも効果的です。
ただし、一次面接から給料交渉をしてしまうと、採用担当者に悪い印象を持たれかねないので気を付けましょう。
給料交渉を行う時のポイント5:自分にとっての給与の優先順位を考えてみる
転職において、給料だけが求める条件ではありません。自分にとって給料がどれくらい大切なのか考えることが重要です。福利厚生や残業時間、仕事にやりがいを感じることができるか、など求める条件はたくさんあるはずです。
転職先で希望条件がすべて叶うということはあり得ません。求める条件を上げたうえで、どこまでなら許容できるのか、絶対に譲れない条件を決めて、今後のキャリアアップも含めて考えたほうがよいでしょう。
給料交渉を行う時のポイント6:話し方に気を付ける
給料交渉の際は話し方にも気をつけなければなりません。
一番大事なことは相手に納得してもらうことです。営業と同じように冷静に話すことが大切です。あまりに強すぎたり、交渉に対して弱気になってしまうと、コミュニケーション能力が低いととらえられてしまう可能性があります。またお願いする姿勢で交渉してはいけません。
あらかじめ要点をノートやスマートフォンに書いておくなどして、面接の前に確認するようにしましょう。
給料交渉を行う時のポイント7:金額を提示する際の伝え方
給料交渉で金額を提示する際は、最初に今の収入を額面で伝えることが重要です。現職または前職の給料を聞かれた場合に備え、残業代、ボーナスも含めて細かく伝えられるようにしてください。
そのうえで自身の実績などの根拠を踏まえて、希望条件を何%アップを希望しますなどと割合で伝えます。応募先の企業に住宅手当などの福利厚生がある場合は確認しておくようにし、手当の金額も考えて交渉するようにしましょう。
給料交渉を行う時のポイント8:考える姿勢を見せる
給料交渉で企業から金額の提示があった場合、上げることができる給料よりも下の金額を提示して、反応を見ることが多いです。そのため、その金額で妥協をしてしまうとそこから上がることはありません。
そのため、一度検討したいと伝え、考える姿勢を見せることが大切です。ライフスタイルにも関わってくるため、家族とも相談したいという姿勢を見せるようにしましょう。
給料交渉を行う時のポイント9:他社と比較する
面接の時点ですでに他社で内定をもらっている場合、他社で提示されている給与の条件を引き合いに出して給料交渉を行うことも成功するポイントです。採用する側としては、他社もよりよい条件を提示し、来てもらおうという思考になります。
競合他社でよい条件の内定が出ている際は、面接の際に伝えてみるとより上を狙える可能性が高くなります。
給料交渉を行う時のポイント10:転職エージェントを通す
初めての転職活動の際や、給料交渉に自信が持てない方は転職エージェントを活用するのも一つの方法です。
転職エージェントから応募をすると、希望者に代わって給料交渉を行ってくれます。また、希望する企業や業界などの水準も含めてアドバイザーが年収ラインをだしてくれます。
転職エージェントは給料交渉にも慣れているため、ネガティブな印象を少なくすることができます。最初に設定した希望額を伝えておくようにしましょう。
給料交渉を行う時の注意点3つ
以上の給料交渉のポイントを押さえることができれば、成功率は上がります。しかし少しでも交渉の仕方を間違えるとせっかく準備しても評価が下がってしまうこともあります。
これだけは避けなければならないというポイントを押さえてさらに成功率を上げていきましょう。
給料交渉を行う時の注意点1:給与額を企業任せにしない
今は給料の仕組みや制度には多様な形があります。そのため、今までいた会社をもとに大体の金額を決めてしまうと、実は転職後に収入が下がっていたということに気づくことがあります。
給料は、基本給、営業の場合などはインセンティブ、ボーナス、福利厚生という内訳で成り立っています。その内訳で全体を見たときに今まではどの部分が変動していたか、希望の会社ではどのようになっているのかを把握することが重要です。
給料交渉を行う時の注意点2:根拠のない収入アップを求めない
給料交渉での失敗では自分のスキル以上の給料を要求することが多いです。
これまでの経験が希望している企業でどれだけ貢献できるか、根拠を持って提示することが重要です。しかしその内容が希望先の企業の求めているレベルまで至っていない場合、マイナス評価になることがあります。
全く未経験の業種にもかかわらず前職の基準で考えてしまう、やる気や意欲のみを説明することは根拠ではありません。自身が持っているスキルが重要です。
給料交渉を行う時の注意点3:メールで交渉しない
給料交渉をメールで行うことは交渉に失敗するリスクを高めてしまいます。
メールでは双方の顔が見えないため真剣さや熱意が伝わりにくく断りやすくなります。そして不採用の定型文で簡単に断ることができます。またコミュニケーションが取れない人という印象を与えかねません。
遠方から面接に来ている、内定後のオファー面談がないなどという理由でどうしても面談での交渉が難しい場合は電話での交渉がいいでしょう。
応募先企業との給料交渉を成功させましょう
転職をするのであれば、できる限り年収のアップをしたいところです。
しかし、給料交渉にはたくさんの気を付けなければならないポイントがあります。まずは自分の今まで培ってきたキャリアやスキルを分析すること。企業や業界のことを研究すること。それをもとに根拠のある説明をすることを心がけましょう。
給料交渉のポイントを押さえた上で、丁寧に交渉していきましょう。