仕事における悩みで多いものの1つが、職場での人間関係です。

その中でも上司との関係性は、仕事をするにあたって最重要と言っても過言ではない問題。

では、上司に好かれる部下には、具体的にどんな特徴があるのでしょうか?

この記事では、管理職として30人以上の部下を受け持った経験のある僕が、その特徴を解説します。

 

上司といかに良い関係を築けるかが命運を分ける

最近の言い方であれば『上司ガチャ』と言えると思いますが、どんな上司があなたの担当になるかは完全に運です。

しかし、この上司との関係性次第で、あなたが今の職場でどれだけ楽をできるか、楽しく充実した仕事をできるかが左右されます。

また、最悪の場合この上司が原因で、仕事を辞めることになる可能性もあります。

そのため、良い関係を築いておくことを強くおすすめしたいのです。

 

上司に好かれるメリット

上司に好かれておけば、あなたは主に以下のメリット(恩恵)を享受できます。

・失敗しても大して怒られない
・人事考課で良い評価を付けてもらえる
・手厚くフォローしてもらえる
・自由にやらせてもらえる

それぞれの詳細を見ていきましょう。

 

失敗しても大して怒られない

上司から好かれている部下と嫌われている部下では、同じミスをした時の怒られ具合が見るからに違うケースが多々あります。

好かれている場合は、注意・指導も必要最低限のもので、何なら失敗のリカバリーを上司がやってくれていることも。

これは部下から感謝され『優しい上司』と好印象を持ってもらいたいという、上司の思惑があるためです。

反対に嫌われている場合、とことん怒鳴られ反省文や始末書を書かされる可能性があります。

さらに失敗した分を挽回しろと、仕事を増やされることも有り得ます。

 

人事考課で良い評価を付けてもらえる

上司の業務の1つには、部下に対する評価(人事考課)をつけることがあります。

評価項目は会社によっても異なりますが、基本的には業務遂行能力など数値として分かりやすいものと、業務へのやる気など数値として評価するのが難しい(客観的に見ても分かりづらい)ものがあります。

この時に上司から好かれている部下は、事実がどうであれ良い評価を付けてもらえます。

本来評価に評価者の個人的心情を加えることは許されませんが、評価者も人間である以上、多かれ少なかれこうしたことは起こるのです。

人事考課はあなたの昇給・昇進といった待遇面に関係するものであるため、これ次第でモチベーションも大きく変わるはずです。

 

手厚くフォローしてもらえる

上司から好かれている部下は、何かと気に掛けられて随所でフォローをしてもらえます。

部下としても分かりづらかったり分からない点があれば気軽に相談でき、上司も喜々として教えてくれます。

会社で仕事をする以上、どうしても自分1人では手に負えない業務が出てくるもの。

その時に上司がすぐ力になってくれる体制があると、ストレスなく取り組むことができます。

 

自由にやらせてもらえる

上司から好かれている部下は、基本的に信頼されています。

そのため、自分が業務をちゃんとやっているかということはそこまで細かく確認されず、サボったり手を抜ける範囲がそれなりに多くあります。

もちろん会社が設定している最低限のノルマの達成や成績への到達は求められるものの、そこをクリアしていれば何か言われることはありません。

また、万が一達成していなくても、1度であれば大目に見てもらえることも。

なので過度なプレッシャーをかけられず、伸び伸びとやれることが多くなります。

 

上司に好かれる部下の特徴

では、そんな理想の関係性で上司から好かれる部下に共通する特徴を6つ、順番に解説します。

 

素直で聞き分けが良い

上司が指導・注意をする際、部下の反応がどんなものかによって、好かれるか嫌われるかが決まります。

素直に自分の反省点をきちんと振り返ることができて理解力が高い部下は、上司にとって手間も時間もかからないですし成長する伸びしろがたくさんあると判断されます。

反対に、やたらと言い訳を並べて自分の非を認めなかったり、何を言われているか分からないといった反応をする部下は、嫌われる上に面倒な存在と思われます。

基本的に頑固でプライドが高い人ほど、仕事ができない上に外部からのフィードバックを受け入れない傾向にあります。

そして上司はこのタイプの部下がいると、「目を離すのは危険」と思い逐一チェックし、厳しい指導や注意をしがちです。

社会人に『素直さ』はとても重要な要素なのです。

 

清潔感があって爽やか

仕事ができると判断される社会人は、外見にもしっかりと気を遣っています。

これは男女を問わず、髪の毛や肌、服装など全てあわせて、清潔感と爽やかさはそれだけで1つの武器になります。

上司からしても、ここがしっかりしている部下はそれだけで好印象です。

逆にそうではない部下は、嫌われがちですし敬遠される傾向があります。

外見を指導・注意するのは、今の世の中的に細心の注意が必要なデリケートな部分でもあるため、率直に言ってあまり関わったり近付きたいと思えません。

しかし立場上何もしないわけにいかないため、そうした背景からイライラした気持ちが募り、強く当たられることが多くなるのです。

 

周囲のことを考えて動ける

自分のことだけではなく、常に周囲を見渡して気を配りつつ動くことのできる部下は、上司にとってとても助かる存在です。

そのような部下は漏れなく能力が高く、将来的には職場のエースとしての活躍も期待できるため、大切に扱われます。

対して視野が狭く自分のことしか考えない部下は、上司からすると面倒で厳しく接するべき対象です。

こうしたタイプは自分勝手な上に、独断で間違ったことを平然と行い、上司のみならず職場全体に迷惑をかける存在だからです。

周囲に気を配れるか否かは、チェックされる要素ということをよく覚えておきましょう。

 

柔軟な対応ができる

上司にとって、不測の事態が起きても臨機応変に対処してくれる部下は、本当に重宝します。

上司は部下が思っている以上に多くの業務を抱えており、日々様々な重圧に耐えています。

そんな中で、柔軟に対応する能力が高い部下は、頼もしくて好かれること間違いなしです。

しかしそうした対応ができず、ただただ慌てふためきこちらに全て投げてくるような部下は、正直厄介でしかありません。

そうすると当然目をつけられ、ことあるごとに詰められることになります。

 

やるべきことをきちんとやってくれる

給料をもらう立場である以上、最低限やらなければいけない業務は必ず存在します。

それは自身の能力などに関係なく、全ての社会人が背負っている責任です。

しかし、中にはそれさえまともにやらない、あるいはできない者も存在します。

上司はそのような部下がいると、常にチェックしていなければならず、余計な仕事が増えることになります。

最低限のことはやるように注意しますし、できなければ指導も厳しく行う傾向にあります。

 

自分の能力を客観的に分析できる

上司は部下の能力を評価し、それに応じてどんな菅竜・育成をしていくか方針を固めていきます。

この時に、部下自身も自分の能力と現状をちゃんと自覚できていると、話がスムーズに進みとてもやりやすいです。

しかし、中には自分を過大評価していたり、過小評価している者も存在します。

過小評価しているタイプはいくらでも改善できる余地があるのですが、面倒なのが過大評価タイプです。

「自分は優秀だ」と勘違いしており、さらにプライドが高いことがほとんどなので、いくら説明しても納得しません。

こうした部下は手間がかかる割に伸びしろが低いので、嫌われて悪い意味で放置されることになります。

 

上司も人間ということを理解しておく

ここまでお読みいただいて、「上司とはいえ勝手なところ多くない?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

正直に申し上げますが、その通りです。

上司も人間であり、会社に雇われている1人の社会人に過ぎません。また、自ら進んで上司の立場になったとは限らず、部下の管理なんて面倒!と内心で思っていることも多々あります。

つまり、上司も根本的にはあなたと全く同じで、面倒なことは嫌いですしやりたくないこともたくさんあるのです。

しかしこれは見方を変えれば、そこを汲み取って上手くフォローするように動ければ、とても好かれるということ。立場上、上司はあなたより権限を持っているのは事実であり、好かれていれば有利に仕事を進められることも事実です。

だからこそ、どう振る舞えるかが重要なのです。

 

ご機嫌取りは重要なスキル

上司に好かれるための行動は、言うなれば『ご機嫌取り』です。

何でそんなことしないといけないんだという気持ちは持って当然ですし、やりたくないという本音もあるのが当然です。

しかし既に申し上げた通り、上司との関係性はあなたが職場でいかに楽しくやりやすく、円滑に仕事ができるかを左右するもの。また、会社員である以上、そうしたご機嫌取りはどんな場面でも多かれ少なかれ必要となるため、避けて通るのは難しいことでもあります。

どれだけ優秀な切れ者でも、上司をはじめ周囲との人間関係が良好でないと孤立し、よほどメンタルが強くないとそこで生き残るのは難しいです。敵対していたり悪意を持たれていると、思わぬ嫌がらせを受けるからです。

ご機嫌取りのスキルは今後社会人として生き抜いていくためにも重要なものなので、今のうちに身に付けておきましょう。

 

上司に好かれる努力をしたくないあなたへ

ここまでお読みいただいて、上司に好かれることの重要性と、好かれるために必要な要素はご理解いただけたでしょうか。

しかし、どうしてもこうしたことがバカらしいとしか思えず。やりたくない方もいると思います。

そんな方は、無理してやることはありません。上司に好かれる努力をすること自体がストレスになり、支障をきたすようになってしまっては本末転倒だからです。

ただそれは会社員として生きていくにあたって、苦労することが多くなるのも現実問題として存在します。そのため、会社に依存しないでお金を稼げる手段を構築することをおすすめします。

手段はいくつかありますが、最も低リスクなものは副業です。

上司に好かれる努力の限界と問題点

不確実性が高すぎる投資

上司に好かれるための努力は、株式投資で言えば「ハイリスク・ローリターン」の典型例です。どれだけ努力しても、上司の性格や価値観、会社の人事方針によって結果は大きく左右されます。また、上司が異動や転職をすれば、これまでの努力は水の泡となってしまいます。

本来の仕事に集中できない

上司の機嫌を取ることに神経を使いすぎると、本来の業務に集中できなくなります。本質的でない部分に時間を割くことで、スキルアップや成果創出の機会を逃してしまう可能性があります。これは長期的なキャリア形成において大きなマイナスとなります。

精神的負担とストレス

常に他人の顔色を伺い、自分を偽って接することは大きな精神的負担となります。このストレスは仕事のパフォーマンスを下げるだけでなく、プライベートにも悪影響を与えかねません。

副業がもたらす圧倒的なメリット

経済的自立への第一歩

副業は会社に依存しない収入源を作る最も現実的な方法です。月に数万円でも副収入があれば、経済的な余裕が生まれ、会社での立場に過度に依存する必要がなくなります。この経済的自立こそが、真の意味での職場での自由を手に入れる鍵となります。

スキルの多様化と市場価値向上

副業を通じて新しいスキルを身につけることで、本業でも活かせる能力が向上します。デジタルマーケティング、プログラミング、ライティング、デザインなど、現代社会で求められるスキルを副業で習得すれば、転職市場での価値も高まります。これは上司に好かれることでは決して得られない資産です。

リスク分散の効果

収入源を複数持つことで、リスクを分散できます。万が一、本業で問題が起きても、副業収入があれば経済的な打撃を軽減できます。これは現代の不安定な雇用環境において非常に重要な要素です。

具体的な副業の選択肢と戦略

低リスクで始められる副業

初心者におすすめなのは、初期投資が少なく、本業の知識を活かせる副業です。例えば、ライティング、オンライン講師、コンサルティング、ハンドメイド販売などがあります。これらは在宅でできるため、時間の融通も利きやすいでしょう。

長期的な資産構築を目指す副業

より長期的な視点では、ブログやYouTube、アフィリエイト、不動産投資など、時間をかけて資産を構築できる副業も検討すべきです。これらは最初は収入が少なくても、継続することで大きな収益を生む可能性があります。

本業とのシナジー効果を狙う

副業を選ぶ際は、本業との相乗効果を期待できるものを選ぶのが理想的です。本業で培った知識や人脈を活かせる分野であれば、効率的に成果を上げることができるでしょう。

副業成功のための心構え

継続性の重要性

副業は短期間で大きな成果を求めるものではありません。継続することで徐々に成果が現れるものです。最初は収入が少なくても、諦めずに続けることが成功の鍵となります。

学習意欲と適応力

副業の世界は変化が激しく、常に新しい知識やスキルが求められます。学習を続け、市場の変化に適応する柔軟性を持つことが重要です。

本業との両立

副業に力を入れすぎて本業がおろそかになっては本末転倒です。適切なバランスを保ちながら、両方に真摯に取り組む姿勢が求められます。

まとめ

現代社会において、上司に好かれる努力よりも副業に投資する方が、長期的に見て遥かに価値のある選択です。経済的自立、スキル向上、リスク分散など、副業がもたらすメリットは計り知れません。

もちろん、職場での人間関係を完全に無視するわけではありません。しかし、過度に上司の機嫌を取ることに時間とエネルギーを費やすよりも、自分の将来を築くための投資に注力する方が賢明でしょう。

副業は誰でも始められる現実的な選択肢です。小さなステップから始めて、徐々に規模を拡大していけば、いつか会社に依存しない生活を手に入れることができるはずです。今こそ、上司の顔色を伺う時間を、自分の未来への投資に変える時です。