ポモドーロテクニックは短時間の作業・休憩を繰り返すことで仕事への集中力と生産性を維持する方法です。
あなたも仕事中に気が散ってしまってなかなか生産性が上がらないということはありませんか?この記事ではポモドーロテクニックの実践方法やアレンジ法・注意点を紹介します。
なんとかして仕事中の集中力を維持したいと考えているあなたへ
仕事中は自分の作業に集中できる工夫をして生産性を高めていく必要がありますが、そうしたテクニックは手軽にできるものはあまりなく、実践してみても上手く機能しないものもあります。 それでも、なんとかして「仕事中の集中力を維持したい!」「生産性を高めるための手軽な方法が知りたい!」と思いませんか?
今回この記事で紹介するものは非常に簡単で、探せばスマホ用のアプリなども沢山あり、すぐに実践できる非常に簡単な方法です。まずはこの記事で紹介している内容をよく理解して、実践してみたいと思った方やうまくいきそうと思う方はぜひアプリなども探して、試してみてください。
ポモドーロテクニックとは?
今回この記事で紹介する「集中力維持」「生産性向上」のためのテクニックは「ポモドーロテクニック」と言いますが、これは短時間の集中時間を繰り返すことで、集中力を維持して生産性を向上させるテクニックです。 この方法はイタリア人のフランシスコ・シリロ氏が開発した方法です。ポモドーロとはイタリア語で「トマト」という意味ですが、これはポモドーロテクニックが開発された当時、発案者のシリロ氏が使っていたトマト型のタイマーが名前の由来とされています。 このタイマーで短い時間を区切って作業を続けることで集中して仕事に取り組む方法がポモドーロテクニックです。
ポモドーロテクニックで集中力を維持できる理由とは?
ポモドーロテクニックが機能するのにはいくつかの理由が存在しますが、この理由を理解することはポモドーロテクニックを有効活用することに繋がります。 もしいま自分の集中力に問題を感じているのであれば、このポモドーロテクニックが上手く機能する理由を理解して、このテクニックを導入してみましょう。
やるべきことが明確になる
ポモドーロテクニックが機能する理由の1つ目は「やるべきことが明確になる」ことです。 ポモドーロテクニックを実施する際は短い時間で完了できるタスクを予め網羅して列挙しておくことになります。その作業を行うのは当然作業に取り掛かる前ですが、この作業を行うことは自分が今書かている仕事を把握・整理することであり、漫然と仕事に取り掛かり非効率的になってしまうことを防げます。 やるべきことが明確になることで、1つの仕事が終わってから次の仕事に取り掛かるまでのインターバルが減り、余計な時間をかけなくなるので仕事の効率かに大きく影響します。
短く時間を区切ることで集中力が途切れにくくなる
ポモドーロテクニックが機能する理由の2つ目は、「短く時間を区切ることで集中力が途切れにくくなる」ことです。 人の集中力は会社で仕事をしている8時間途切れること無く継続することはありません。様々な説がありますが、人の集中力は15分、45分、90分などで途切れたり集中力が弱まっていく傾向があります。 しかし、ポモドーロテクニックでは短い作業時間と適度な休憩を繰り返し行うので、長時間仕事を続けることで一時的に集中力を発揮し、その後急激に集中力が衰えてしまうkと尾を防ぐことができます。
タスクにかかる時間が分かりやすくなる
ポモドーロテクニックが機能する理由の3つ目は、「タスクにかかる時間が分かりやすくなる」ことです。 日々こなしている仕事は、何ヶ月・何年と繰り返していれば何となくどれくらい時間がかかるかが分かりますが、この1つのタスクにかかる時間の把握をすばやくしてくれる効果もポモドーロテクニックにあります。 1つのタスクを処理する時間が分かれば、日々の効率的なスケジュール設計ができるようになります。効率的なスケジュール設計が可能にあれば、「いつまでにどの仕事を終わらせる」「次はどの仕事に取り掛かる」ということがハッキリして、余計な心配ごとが減るため、集中力が持続しやすくなります。
ポモドーロテクニックの活用方法!
さて、ここまでポモドーロテクニックのメリットや集中力が持続しやすくなる理由について紹介してきましたが、この見出しでは具体的にどのようにポモドーロテクニックを実践するのかを紹介します。 ポイントは4つあり、この全てを実践することでポモドーロテクニックが正しく実践できるようになります。様々なアレンジ方法モアありますが、まずはここで紹介する方法を基本として実践してみて下さい。
25分間の作業を実践する
1つ目のポイントは、ポモドーロテクニックでは1回の作業時間を「25分」で設定することです。 先程紹介したとおり様々な学説はありますが、人の集中力は15分・45分・90分程度で途切れてしまいがちです。 しかしポモドーロテクニックでは25分という滋味甲斐作業時間を設定して、この時間以内に予め汲んでおいたスケジュールをこなしていくことになります。ポモドーロテクニックを実践し始める前に25分以内に完了できるように細かくタスクを区切っておきましょう。
5分の休憩を取る
2つ目のポイントは、25分間の作業時間が完了したら「5分間」の休憩を取ることです。 ポモドーロテクニックでは「25分の作業+5分間の休憩」を「1ポモドーロ」と計算します。この「1ポモドーロ」を繰り返し実践していくことで、短い作業時間を繰り返していくことになります。 5分間休憩時間の間は「電話に出る」「メールの返信をする」といったこともせず、完全に休憩時間として下さい。電話やメールが来ることが想定されるのであればそれも25分間の作業時間に組み込んでおきましょう。
4ポモドーロ繰り返すごとに30分程度の長い休憩を取る
3つ目のポイントは、「4ポモドーロ繰り返すごとに30分程度の長い休憩を取る」ことです。 「25分間の作業+5分間の休憩」を4回繰り返す(つまり2時間仕事をする)のが完了したら、1回30分程度の長い休憩時間を取ります。ここでしっかりとリラックスをして、次の4ポモドーロの集中力を回復しておきましょう。 また、長い休憩時間については15分や20分などを設定している人もいますが、ここで大切なのは「休憩時間の長さ』ではなくて、「次の2時間の集中力を回復すること」です。短時間で気分転換や集中力が回復できるのであれば30分かけずに短時間の休憩時間で構いません。
1ポモドーロ中に作業が中断したら改めて25分間の作業時間を設定する
4つ目のポイントは、1ポモドーロ実行中に割り込みタスクなどが入って手が止まった場合は、1ポモドーロをやり直すことです。 例えば3ポモドーロ目の作業時間で13分経過したところで割り込みタスクが入り、そのタスクを今すぐに実行しなければならなかった場合、その時点で一度3ポモドーロ目をリセットして、割り込みタスクが完了したら3ポモドーロ目を最初からやり直すということです。 つまり、割り込みタスクの実施時間は1ポモドーロの作業時間には含まず、あくまでも当初予定していた作業に取り組んでいる時間だけをポモドーロの実行時間として計算するということです。
ポモドーロテクニックのおすすめアレンジ方法4選
次は、ポモドーロテクニックをより効果的に活用するためのオススメのアレンジ方法を3つ紹介します。 基本的な実践方法は前の見出しで紹介した方法ですが、ポモドーロテクニックの目的は「集中力維持」と「生産性向上」です。そのため、基本的な実践方法に慣れてきたり、改善する必要性が出てきた場合は個々で紹介する方法を試してみて下さい。
自分の集中力が持続する時間に合わせる
アレンジ方法の1つ目は、「1回の作業時間を自分の集中力が続く最適な時間に合わせる」ことです。 ポモドーロテクニックを実践し始めた当初は「25分+5分」という1ポモドーロを繰り返していくと思いますが、ひとそれぞれ集中力のエンジンが掛かり始めたり、途切れバジメル時間は様々です。 そのため、何度かポモドーロテクニックを実践してみて25分という時間が自分にとっては不適切と思った場合は作業時間を調整して、最適な作業時間を見つけていきましょう。
レコーディングシートの作成
アレンジ方法の2つ目は、「レコーディングシートを作成すること」です。 レコーディングシートとは、タスクの種類ごとの必要ポモドーロ数・予定ポモドーロ数と実際のポモドーロ数の乖離・改善策のメモなどを記録するシートのことです。 このレコーディングシートを作成することで、より短いポモドーロ数で同じタクスをこなせるようになり、ポモドーロテクニックの目的である「生産性の向上」に繋がります。漫然とポモドーロテクニックを実践するよりも圧倒的に生産性は高まりますので、非常におすすめです。
4ポモドーロ完了までにやらないことを明確化
アレンジ方法の3つ目は、「4ポモドーロ完了までにやらないことを明確化すること」です。 何度もお伝えしている通り、ポモドーロテクニックの目的は「集中力維持」と「生産性の向上」です。そのため4ポモドーロが完了するまでに「やらないこと」を明確にすることもポモドーロテクニックがより効果的に機能する一つの方法です。 具体的には「メールの返信をしない」「SNSをいじらない」「トイレに行くなど席を立たない」「電話対応を後回しにする」「緊急タスク以外は全て後回しにする」などがあります。
ポモドーロテクニックを使う際の注意点
最後にポモドーロテクニックを実践する際の注意点について4つ紹介します。 前の見出しで紹介したアレンジ方法は、ポモドーロテクニックをより効果的に機能させるための方法ですが、ここで紹介する注意点はやってしまうとポモドーロテクニックが上手く機能しなくなることです。
こなすポモドーロの数にこだわりすぎない
ポモドーロテクニック実践時の1つ目の注意点は、「こなすポモドーロの数にこだわりすぎない」ことです。 ポモドーロテクニックの1番の目的は「集中力維持」と「生産性の向上」です。つまり、この目的を達成できているのであれば、ポモドーロテクニックを使う必要もありません。 ポモドーロテクニックを使うことにこだわりすぎると、「今日は何ポモドーロ実践した!」という評価のしかたになってしまい、最も大切な「仕事の成果」に目が行かなくなってしまうので、注意が必要です。
集中が続いている時にわざわざ休憩を入れる必要はない
ポモドーロテクニック実践時の2つ目の注意点は、「集中が続いている時にわざわざ休憩を入れる必要はない」ことです。 基本的にポモドーロテクニックを実践する必要がある人は「集中力が上手く続かない人」「集中力をコントロールできない人」です。言い換えれば「集中力が続く人」「集中力をコントロールできる人」はポモドーロテクニックを使う必要はありません。 ポモドーロテクニックを実践しはじめて、慣れてくると自然と集中力が続きやすくなりますが、集中できている時にわざわざ作業を止めて休憩する必要はありません。集中している時は一気に実施中の作業を終わらせることに集中しましょう。
作業に取り掛かる前にかならず、こなすタスクを総整理しておく
ポモドーロテクニック実践時の3つ目の注意点は、「作業に取り掛かる前にかならず、こなすタスクを総整理しておく」ことです。 ポモドーロテクニックの作業時間には、「タスクの整理」という仕事を含んではいけません。つまり、ポモドーロテクニックを実践している最中は、完全に仕事を進めることに意識が向いている必要があるということです。 そのため、1ポモドーロ目を開始する前に、最低でも最初の大きな休憩に入るまでの4ポモドーロで完了させるタスクはすべて洗い出しておきましょう。可能であればその日1日や、できるのであれば1週間のタスクなども組んでおきましょう。
休憩の質を上げることも考える
ポモドーロテクニック実践時の3つ目の注意点は、「休憩の質を上げることも考える」ことです。 ポモドーロテクニックでは作業の効率を上げることに集中することになりますが、作業効率をあげるためには、集中力が必要です。そのためには「良質な短時間休憩」を作る必要もあります。 ポモドーロテクニックを実践し始めた当初は良い休憩方法は見つかりづらいかも知れませんが、何度か実践していく中で高い集中力が発揮できた作業時間の前の休憩の仕方をレコーディングシートに記録しておいて、質の高い短時間休憩方法を作っていきましょう。
ポモドーロテクニックもトライアンドエラーで質が高まります
ポモドーロテクニックも沢山ある集中力向上の方法の1つですが、ここで紹介した基本的な方法が100%あなたにフィットするかはわかりません。 繰り返し実践して良い点・悪い点をレコーディングシートに記録していき、最大の集中力と生産性を発揮できる方法を少しずつ作り上げていきましょう。