学生時代に厳しい部活動に所属していた人であれば、必ず経験したであろう『体育会系』の気質。

理不尽な指導や謎のしきたりなど、話のネタになるようなエピソードに事欠かない環境です。

そんな環境下のため途中で挫折してしまう人も多いですが、最後までやり遂げられると、ある種の達成感があります。

そして、体育会系の人間は、社会的にも需要がある存在です。

この記事では、その点について詳しく解説していきます。

体育会系の人材を欲しがる会社は多い

令和の現代では、仕事に対する価値観が大きく変化・多様化しています。

無断遅刻や欠勤は当たり前、少し厳しめの指導で意気消沈してしまうなど、繊細で難しい人も多くいます。

その中で体育会系の人間は、打たれ強くて真面目というイメージが強く、会社にとってはありがたい存在。

なので体育会系という点が1つの強みとなるのは事実です。

さらにスポーツで実績を残していたり、何かに打ち込んでいた経験があれば、そこをアピールポイントとしてより需要は高まります。

現在も体育会系気質の会社は少なくないため、そこからすればまさにピッタリの人材というわけです。

体育会系を嫌う人も多い

一方で、体育会系が嫌い・苦手という人も、確実に一定数存在します。

気質的に一歩間違えればハラスメントや暴力といった問題に繋がりやすいため、敬遠されがちなのも事実。

特に現在はコンプライアンスに非常に厳しい世の中なので、振る舞いには十分な注意が必要です。

自分が大丈夫だったり大したことないと感じることでも、そうではない人もいるのはしっかり理解しておかなければなりません。

体育会系は根性論を持ち出しがちですが、それが通用しない場面もあるのです。

体育会系の人材に求められること

では、現代において体育会系の人材に会社が求めていることは何なのでしょうか。

会社によって多少異なりますが、概ね以下の点は共通して必要とされています。

順番に確認していきましょう。

上下関係に厳しい

会社という組織では、上下関係を重んじています。

上司と部下、先輩と後輩という関係性の中で、培われる経験もたくさんあります。

しかし現代では、そんな関係に苦手意識を持つ人も少なくありません。

最低限のことしかしたくないと、コミュニケーションを極力取らないことも多く、関係構築が難しいのです。

体育会系は上下関係を守り、目上を立てることに慣れています。

そのため、上司や先輩からするとやりやすく、仕事も教えやすいです。

指示・命令に忠実に従う

会社員に求められるのは、会社の指示・命令に忠実に従い、確実に仕事をこなすことです。

そんなの当たり前と思われるかもしれませんが、これができない人も多くいます。

疑問を抱き意見・提案するのは大切なことですが、それもなくただ従わず好き勝手にやられては、会社もたまったものではありません。

体育会系は上からの指示・命令は絶対として、しっかりと従う姿勢があります。

会社としてはそうした人材の方が、自分達の理念や指針に沿った仕事をしてくれるということで、とても重宝されます。

礼儀がよく快活

社会人の基本として、挨拶をはじめとする礼儀があります。

しかし最近は礼儀についてルーズな人が多く、悩みの種としている会社も。

また、覇気がなくもの静かで、掴みどころがないという人も。

若手だけでなく中堅でも、礼儀がちゃんとしており元気がある人材は、会社が欲しがります。

積極的に取り組む姿勢

上述の通り、最低限のことしかしたくない、という人が多い現代。

その背景から、仕事に前のめりで積極的な姿勢を持つ人は圧倒的に少なくなりました。

例えば新しいプロジェクトが立ち上がる際、自ら手を上げ参加を立候補する等のチャレンジ精神を持つ人材を、会社は求めています。

体育会系にはそうした積極的な姿勢が備わっているので、どんどんチャレンジしてくれることを会社は期待しているのです。

そうして経験を積ませ、より責任のある重要な仕事を任せられるようにして、会社に貢献してほしいというのが会社の本音です。

体育会系の人が注意すべきこと

体育会系は会社が求めることに沿える要素を持ち合わせていますが、それら全てに応える必要はありません。

以下の点は、ハッキリと「No」を表明し、突き通すべきです。

倫理に反することには従わない

ビジネスには「清濁併せ吞む」という姿勢が必要とされますが、それでも倫理に反することは論外です。

具体的には賄賂や脅迫などの犯罪行為、裏切などの他人からの信頼を失墜したり、誹謗中傷といった尊厳を傷づけるような行為です。

会社は時として、これに加担させるような指示・命令をしてくることがあるのは、紛れもない事実です。

しかしたとえ会社の方針であっても、これは断固として拒否して問題ありません。

会社員である前に、人間として大切なことを忘れないようにしましょう。

逃げたい時は逃げていい

体育会系の人間はストレスやプレッシャーには抵抗力があるものの、だからといって何も感じないわけではありません。

度を過ぎた理不尽には怒りが沸きますし、明らかにおかしいことには疑問を抱きます。

なので逃げたい時や辞めたい時もあるのは当然です。

その時は、無理せず逃げて一向に構わないということを、頭に置いておいてください。

逃げることは動物の本能として大切なことですし、そうしたいほど自分の心が追い詰められている証拠でもあります。

そんな状態で仕事をしても良い結果にはならないので、しっかりと休みましょう。

「これが普通」だと思わない

体育会系の風土の世界で過ごしてていると、それが普通のことになります。

しかし、その『普通』は外部から見れば、異常なことが多々あります。

自分の中の常識は、他人の中では非常識なもの。

これは会社でも同様で、A社では普通のルールがB社では普通ではないというのは珍しくありません。

本当の意味で万人に『普通』のことなんて、この世にはないのです。

体育会系の就職・転職をサポートしてくれる会社を活用するべき

体育会系の人材は社会的に需要があるのは間違いありませんが、そこだけを押し出して何とかなるほど甘くもありません。

自身の学歴や職歴、強みや弱み、自己アピールの仕方など、練るべき戦略はたくさんあります。

ここがしっかりしていないと、就職・転職は厳しい戦いとなるでしょう。

また、数ある会社の中には、体育会系の人材を都合よく使い潰そうとするブラック企業も存在します。

以上のことから、就職・転職をサポートしてくれる会社、とりわけ体育会系の人材を専門とする会社のサポートを受けることをおすすめします。

利用料金はかかりませんし、もし採用試験を受けた会社に採用されてもそこへの就職・転職を強制はされません。

上手に活用して、少しでも自分の理想に近い会社で働けるよう、頑張ってくださいね。