コールセンターで働き始めたけど毎日辛い…向いてないのかな…。
こんな風に悩んでいる人の悩みに応えます。
僕はこれまでに4箇所のコールセンターで合計8年間、働いた経験があります。
その中で管理職も務め、数多くの辞めていく人達を見てきました。
そうして分かったのは、コールセンターに向いていない人には、いくつかの特徴があるということ。
この記事では、その特徴を9つ、解説していきます。
向いていない→ダメな人間ではない
解説の前に1つ誤解のないようにお伝えしたいのは、コールセンターに向いていないからといって、ダメな人間ではないということ。
確かにコールセンターには向いていないのかもしれませんが、他の仕事も同じではありません。
人によって向き不向きは違うのですから、コールセンター以外の場所で活躍することは大いに有り得ます。
よく「ここでダメならどこに行っても通用しない」などと言ってくる人がいますが、そんな言葉は何の根拠もないものです。
なので変に落ち込んだりする必要はなく、向いてないと感じたら早く辞めた方が良いでしょう。
向いていない人の特徴
結論から言うと、以下の特徴を持つ人は、コールセンターで働くことに向いていないと言えます。
・PC操作に疎い
・Tリテラシーが低い
・対応を考えると震えたり気持ち悪くなる
・話しながらタイピングができない
・ノートに整理しないと理解できない
・習っていないことが来るとテンパってしまう
・何でも真正面から受け止めてしまう
・確認するのが億劫になってしまう
・「習うより慣れろ」ができない
以下でそれぞれの詳細を解説します。
PC操作に疎い
コールセンターで働く上での大前提は、PCを操作して作業ができることです。
「それくらい私だってできる!」と思うかもしれませんが、コールセンターのPCは突然エラーが発生したりと、予期せぬ事態が巻き起こることもしばしば。
PCに疎いと、そんな時にどうしていいか分からず、混乱してしまう人をこれまでに何人も見てきました。
なのでPCの操作がごく基本的なことしかできないのであれば、勉強して詳しくなるか、無理であれば辞めるべきです。
ITリテラシーが低い
どんなコールセンターであっても、ITリテラシーの有無は多かれ少なかれ問われます。
無くても業務自体に直接支障が出るわけではありませんが、IT用語が出てくる場面がたびたびあったり、知らないばかりに思わぬ不利なポジションに置かれるケースも。
コールセンターに入社してくるおじさんやおばさんは、ITリテラシーが低いことが珍しくありませんが、それが原因で苦戦していることも多かったです。
システムの進化に伴い、今後はコールセンターでもさらにITリテラシーが必要とされるので、もしこれに自信がなければ辞めた方がいいでしょう。
対応を考えると震えたり気持ち悪くなる
特に女性に多いのがこのケースです。
顧客からの電話に出て対応することを考えるだけで、震えたり気持ち悪くなってしまうなど、身体に明確な症状が出るのです。
僕は新人のトレーナーを担当している時があったのですが、その中でこの症状が出てまともな対応が出来ない人をたくさん見てきました。
これは何かをしてすぐに改善できるものではないので、自らの健康のためにも早く辞めるべきです。
話しながらタイピングができない
コールセンターでは、顧客の話を聞きながらそれをシステムの履歴に残すべく、タイピングして記録していく必要があります。
※これを『コールロギング』などと呼びます。
これが出来るか出来ないかで1件に対する処理速度は大きく異なってくるため、オペレーターの成績を厳しく見てくるコールセンターでは、能力が低いと評価されてしまうことも。
ある程度の経験を積んで訓練していけば出来るようになってきますが、それまでは辛い思いをする羽目になるでしょう。
そのため、耐えられるだけのメンタルがないのであれば、辞めた方が無難です。
ノートに整理しないと理解できない
コールセンターでは、業務で扱う情報によっては紙とペンの持ち込みが一切禁止という場合も、決して珍しくありません。
人によってはノートへ習ったことを書き込んで整理しないと覚えられないということがありますが、正直そういう人はやっていけないでしょう。
代わりにPCのメモ機能に記録して残しておくなどの手段もありますが、ノートに整理するタイプの人はそちらが苦手ということも多いため、望み薄です。
出来れば入社前に持ち込みが可能か確認しておくのがベストですが、万が一入社後に発覚したら、早めに辞めることをおすすめします。
習っていないことを対応するとテンパってしまう
コールセンターでは、研修で習っていないことをいきなり対応する羽目になるのが日常茶飯事です。
特に新人時代はそれが当たり前のようにほぼ毎日あるので、いちいちテンパってしまう人には務まりません。
僕はそのタイプの人のフォローに入ることがたびたびありましたが、完全に混乱してしまっているため落ち着かせるのも一苦労ですし、顧客は怒ってヒートアップしてしまう…と良いことがありませんでした。
なので想定外の事態に対処できない臨機応変さに欠ける人は、コールセンターは辞めておきましょう。
何でも真正面から受け止めてしまう
コールセンターに付き物なのがクレーム。
特にお金が関わる問題となると、そのレベルは相当なものとなり、時にはベテランでも辟易するほどです。
ここで問われるのは、いかに相手の言ってくることを真正面から受け止めず聞き流して、終わったら忘れるくらいの気概を持てるか。
真面目で気弱な人が、それが出来ずに潰れてしまうところを、数えきれないほど見てきました。
これは本人の性格なので、どんなに自分が努力しても周囲がフォローしても、変えるのが難しいところです。
頑張ろうとして続けても、最終的にはメンタルの調子を崩して辞めざるを得なくなる人もたくさんいるので、自分が真面目から受け止めてしまうタイプと自覚があるなら辞めておきましょう。
分からないことを周囲に聞けない
コールセンターでは、どんなベテランになっても分からない案件が来ることは珍しくありません。
新人時代は分からないことだらけなので、その都度先輩や上司に聞くしか解決できないことがほとんどです。
しかしそうした『自分から聞きに行く』という行為が、なかなか出来ない人が存在します。
僕が見てきた中で、何も聞きに来ないので大丈夫なのか確認しに行ったら、分からないまま顧客を怒らせて途方に暮れていた…という人がいました。
コールセンターでは自分から聞きに行かないと、誰もフォローに入ってくれないことが多々あります。
そのためこれが出来ないのであれば、コールセンターは辞めておかないと皆に迷惑をかけてしまうでしょう。
『習うより慣れろ』が出来ない
どのコールセンターにも共通することとして、『習うより慣れろ』の思想があります。
何から何まで全てを手取り足取り丁寧に教えてくれることはなく、初歩的なことだけ教えたら「あとはとりあえずやってみて」などと投げられることがほとんど。
どんなに訴えてもこの体質が変わることはまず無いので、これが無理な人はコールセンターには向いていません。
また、コールセンターでは全てのマニュアルが揃っているなんてこともほぼ有り得ないので、その状態で「やるしかない」と覚悟を決められるタイプでないと、間違いなく続けられないでしょう。
早く辞めることがみんなのためになる
以上がコールセンターに向いていない人の特徴です。
僕の経験から確実に1つ言えるのは、向いていないのに無理して続けるのは、本人のためにも会社のためにも顧客のためにもならないということ。
本人は出来ない自分自身に苦しみますし、会社はフォローに追われて負担が増えるばかりですし、顧客は無駄な手間と時間を取られてしまいます。
どのみち向いていない人は成績が出せず、契約を切られてクビになることが多いため、そうすると『無能の烙印』を押されたようで精神的なショックも大きくなります。
そうなる前に自ら辞める決断をした方が、自分を含むみんなのためになるでしょう。
繰り返しますが、コールセンターに向いていないことが、ダメな人間に繋がるわけではありません。
このことを忘れず、早めに決断することを強くおすすめします。