仕事などに一生懸命に取り組んでいた人が、ある日突然やる気を喪失してしまうことを燃え尽き症候群(バーンアウト)と言います。放置すれば取り返しの付かないことにもなりかねません。燃え尽き症候群に陥った時の対処法など克服方法を紹介していきます。
燃え尽き症候群になってしまった…
燃え尽き症候群とは、何事にも意欲的に取り組んでいた人が突然やる気を失うことです。燃え尽きたような様子から燃え尽き症候群と呼ばれバーンアウトとも言われています。
燃え尽き症候群(バーンアウト)を甘く見てはいけません。症状が進めば日常生活に影響を及ぼすこともあります。最悪の場合、仕事を辞めなければいけなくなるケースもあるようです。
燃え尽き症候群はどのような原因でなるのでしょうか?燃え尽き症候群の特徴的な病状や、なってしまった場合の直し方などを紹介していきます。
燃え尽き症候群の主な症状
やる気が出ないことや脱力感に苛まれることは、人間なら誰しも経験があるでしょう。それが、たまになら問題はありません。しかし万が一、燃え尽き症候群であれば、早急に対処法を講じないと取り返しの付かない事態にもなりかねません。
これから、燃え尽き症候群の特徴的な病状をいくつか紹介します。それらを長期に渡って感じるようであれば燃え尽き症候群の疑いがあるでしょう。
何に関してもやる気が無くなる
燃え尽き症候群を患うと、何に関してもやる気が無くなっていきます。何のために仕事しているのか分からなない、仕事への情熱が薄れていく、などは燃え尽き症候群の初期症状の特徴です。症状がさらに進めば大好きだった趣味などへの関心が無くなる人もいるようです。
達成感が無くなる
成すべきことを成し遂げた充実感など、個人的達成感の低下も燃え尽き症候群の病状の1つです。燃え尽き症候群を患うと意欲の低下をもたらします。そのため成果は落ち込み、自己評価の低下に繋がり更なる無気力感に襲われ、症状が悪化する人もいます。
自信が無くなってしまう
燃え尽き症候群による意欲の低下は、自信喪失に繋がる恐れもあります。自信が無くなってしまえば、何するにしても臆病になるでしょう。また、自信喪失により他人と接することを、極端に恐れるようになる人もいます。ここまで病状が進めば、仕事にも悪影響が及びかねません。
疲労感を感じやすくなる
燃え尽き症候群を長く患っている人の多くは、疲労感を感じやすくなる傾向にあるようです。疲労感は肉体的なものだけではありません。やる気が追い付いてこないので、やるべき事柄に対し精神的な消耗を感じるようです。
その結果、疲れ果てたという感情が芽生えます。そうした感情は、朝起きれなくなる、頭が痛くなる、などの身体的影響を及ぼしかねません。
以上のことが燃え尽き症候群の特徴的な病状です。これらは頑張れない自分への言い訳となります。いきなり遅刻が多くなったり、会社を休む理由にする人もいるようです。燃え尽き症候群が原因で、離職や休職に追い込まれてしまう可能性があるのです。
燃え尽き症候群になりやすい人の特徴とは
燃え尽き症候群に陥るのは様々な原因があるようです。燃え尽き症候群になりやすい人の性格や特徴、職業などを紹介します。
燃え尽き症候群になりやすい性格や特徴
自分の限界を超えていることに気付かないことが、燃え尽き症候群になりやすい人の特徴の1つです。仕事などで目標を高く持ち、目標クリアするまで頑張り続ける人は要注意と言えるでしょう。責任感が強く真面目な性格が皮肉にも、燃え尽き症候群を誘発する原因になっています。
社員を心身ともにケアする環境を構築するのは企業責任の1つでしょう。しかし、そうした体制を構築している企業は残念ながら多いとは言えません。燃え尽き症候群にならないためには、自身でセルフケアを行い自分の限界を知ることが大事だと言えます。
燃え尽き症候群になりやすい職業
医療従事者や福祉関連、介護職など人と深く関わる職業に従事している人ほど、燃え尽き症候群に陥りやすいと言われています。これらの職業は密接に人と関わりを持つだけはありません。仕事とプライベートの境目があやふやな職であると言えるでしょう。
落ち込んでいるときでも、笑顔で絶やさず親身になって対応することが求められます。これらのことは、多大なストレスになると考えられるでしょう。特に介護職は、労働に対して成果が見えにくい・達成感を感じづらい職業であるため、燃え尽き症候群に陥りやすいと言えます。
燃え尽き症候群になってしまったときの効果的な対処法
燃え尽き症候群の知識や直し方を知っていれば、初期症状の段階で克服することも可能です。燃え尽き症候群になった場合の直し方、効果的な対処法をいくつか紹介していきます。
状況を受け入れる
燃え尽き症候群に陥ったときは、まず状況を受け入れて、自分自身を見つめ直してみましょう。心身ともに衰弱してしまったのは、頑張りすぎた結果です。限界を超えてまで頑張った自分を尊敬し褒めてあげてください。心が疲れているときほど、あえてポジティブに考えることが大事です。
「頑張りすぎた、もうダメだ」じゃなく「よく頑張った、俺(私)すごい」と考えるようにしてください。そのためにも何度も自分を尊敬し褒めてあげましょう。別の観点から自分自身を見つめ直すことが、燃え尽き症候群の直し方の1つです。
悩みを打ち明け相談する
真面目で優秀な人ほど、燃え尽き症候群になり易く、悩みを抱え込んでしまう傾向にあります。優秀さ故のプライドが、足枷になっているのでしょう。しかし、燃え尽き症候群を1人で抱え込まないようにしてください。悩みを話すことで、初期病状であれば解決できることもあります。プライドを捨て去り、友人や職場の同僚などに相談してみましょう。
思い切って休む
燃え尽き症候群かも?と感じたら、思い切って休むことをお勧めします。初期症状であれば、1番簡単な直し方です。会社勤めであれば休むことを躊躇し、罪悪感すら感じる人もいるでしょう。しかし、その真面目な性格が燃え尽き症候群を誘発していると言えます。
過度な精神的疲労の原因になっている、日常から離れることが大事です。2,3日の休暇を取って、仕事のことは一切考えず趣味などを楽しんでみてください。旅行に行くのも1つの手です。非日常を数日間過ごすことで、疲れた心を休ませてあげましょう。
カウンセリングを受ける
燃え尽き症候群を放置しておくのは危険な行為です。どうしても克服できない場合、心療内科などでカウンセリングを受けることをお勧めします。カウンセラーはプロですので燃え尽き症候群の直し方などを熟知しているでしょう。取り返しの付かない事態にならないよう、早めの受診を心掛けてください。
燃え尽き症候群を克服しよう
燃え尽き症候群(バーンアウト)について対策法などを紹介してきました。人が生きていくためには、人との関りを避けては通れません。故に、誰しもが燃え尽き症候群を患う可能性があります。
燃え尽き症候群にならないよう、日頃からポジティブ思考で予防することが大切です。そしてもし、燃え尽き症候群に陥ったときは、1人で悩まずに周りの助けを借りながら克服してください。