架電とは?
皆さんは架電という言葉を聞いたことがありますか。
仕事内容によっては初めて聞くという方もいらっしゃるのではないでしょうか。急に「架電してください」などと言われたとき意味を知らないと困ってしまいます。
架け橋の「架」に「電気」の「電」と書いて架電。電気を繋ぐことではありません。
架電の読み方
架電は「かでん」と読みます。「架」も「電」もほかに読み方がないので読み違えることはまずないでしょう。
他の見た目が難しい漢字が出てきたとして、漢字の一部を見れば大体の読み方がわかります。「架」なら木の上の文字は「加」で「追加(ついか)」などの「か」です。
迷った際は参考にしてみてください。
架電の意味
「架電」とは電話をかけることを意味するビジネス単語です。
架という漢字は木を加えわたす棚というような意味があります。橋をかける意味でつかわれる言葉「架橋(かきょう)」でも架という字は使われています。
架電の使い方に関する豆知識6つ
では、架電という言葉はいつどんな場面で使われているのでしょうか。聞いたことがないという方も知っていて損はありません。
主に使っている業界や仕事、使い方やその対義語、類義語などの豆知識を紹介します。
架電の使い方に関する豆知識1:架電という言葉が使われる業界
架電という言葉はもともと法律に関係する業界で使われる言葉でした。
「電話をかける」ことを「架電」と少し難しい表現にしているあたりが法律関係らしさを醸し出しています。
社会常識となるまではいまだに浸透していない言葉です。コールセンターや電話業務が多い会社を中心に一部で使われています。
メールでしかやりとりしない、直接の話し合いが多いなどの場合は知らなくてもいい言葉かもしれません。
架電の使い方に関する豆知識2:架電業務が多い仕事
「架電」の意味は先述した通り「電話をかけること」です。
この「架電」という言葉が使われる仕事場は当たり前ではありますが、電話で顧客や取引先とやり取りをすることが多い仕事場です。
これからコールセンターに配属される方や電話業務が多い仕事場では耳にする可能性が高いのでしっかりつかい方や意味を覚えておきましょう。
架電の使い方に関する豆知識3:架電は目上の人に使ってよい?
架電は堅苦しい漢字の並びからも想像がつく通り目上の人に使っても大丈夫です。
ただし、架電はあまり浸透していない言葉ですので「かでん?」と聞き返されたら、「知りませんか?」などとは聞かず、すぐに言い換えましょう。地位的に下の人に少し何か言われただけでも中には機嫌を損ねてしまう人もいます。
不安な場合は無理に使うことは避けましょう。架電という言葉を使わなくても怒られるようなことはないです。
架電の使い方に関する豆知識4:架電は取引先に使ってもよい?
結論から言うと架電は取引先に使っても大丈夫です。
ただ、注意していただきたいのは取引先が他の企業ともよく電話でやり取りをしている場合や電話をかけてからしばらく日がたっている場合は「架電の件ですが…」と言ってもどのことだか相手が分からない場合があります。
状況によって言葉を使い分けることが大切です。例として「架電の件…OOについてなのですが」と補足をいれると相手が仮に架電という言葉を知らなくても伝わりやすくなります。
言い換え例
「架電」は「電話をかける」という意味です。
よって言い換え表現は「通話する」「電話を通して話す」「一報をいれる」「連絡を入れる」などが考えられます。
「架電」という言葉はあまり一般的ではありません。「架電」はその発音が「かでん」であることからあまりなじみのない人は「家電」を先に思い浮かべます。すると何を言っているのか分かりません。
一般のお客様などと話す際は「電話を掛ける」という表現を使った方が無難です。
架電の使い方に関する豆知識5:架電の対義語
架電の対義語は「来電」や「受電」などがあります。
来電も受電も電報を受け取ることという意味を持っています。電話を受けることとは若干ニュアンスに違いがあります。
「来電」「受電」を対義語として挙げましたが、表現するときは単純に「電話を受ける」と言った方が無難です。
しかし、受電はさまざまな意味があり、コールセンターにおいての「受電」では電話を受ける業務のことを指します。また、受電は電力を受け取ることも意味します。
架電の使い方に関する豆知識6:架電の類義語
「架電」の類義語は言い換え例でも紹介しましたが「電話を入れる」「連絡する」「通話する」「一報を入れる」などです。
ただし、「一報を入れる」は新聞などのやや堅い文書などでしか目にしないので会話で使うのは避けたほうがよいでしょう。
「通話する」はやや砕けた表現なので親しい間柄で使うことにとどめましょう。
架電の具体的用例4つ
架電についての豆知識を入れていただいたところで、次は「架電」という言葉をどのようにして実際に使うのかを紹介します。
ここで紹介する4つの例、今使えると思った場面でぜひ取り入れてみてください。架電という言葉がまだ浸透していないならあなたが使うことで「架電」という言葉を広めることができるでしょう。
架電の具体的用例1:架電の件
「架電の件」はとても便利な言葉です。
「先ほど電話させていただきました件について…」などという前置きの長い言葉をぎゅっと凝縮したのが「架電の件」です。
丁寧かつ要件が簡潔に伝わります。意味としては「以前電話した件」という意味が含まれています。
ただし、「架電の件」という表現が使えるのはその日のうちにしたやり取りのことや2日以内にしたやりとりについては問題ありませんが、日が一週間以上経過している場合は「架電の件」で通じないことがありますので注意しましょう。
架電の具体的用例2:架電リストを作成する
「架電リストを作成する」は電話をかける先をまとめておくという意味で使われます。
一般的には架電リストという言い方はあまりしないで、「連絡先」という言い方のほうが浸透しています。
しかし、それも会社によりますので、自分が所属している会社で使われている場合もありますので、もしも「架電リストを作成しておいて」と言われるときが来る可能性も否めません。
また、自分で相手に使ったら難しい言葉を知っているなと思ってくれる可能性があります。
架電の具体的用例3:勤務先に架電する
「勤務先に架電する」は文字通り「勤務先に電話をかける」ことです。
これは意識しないとあまり使わない言葉と言えるでしょう。もしも使ってみたいのであれば同僚や友人といるときに「あ、今度有給取るとき勤務先に架電しなくちゃ」とつかってみましょう。
高確率で「かでん?」と聞かれることでしょう。「かでん」という言葉を聞いて一番先に「架電」が思いつく人はなかなかいません。
相手の語彙力を上げることにもつながりますから、使ってみましょう。
架電の具体的用例4:架電状況を確認する
「架電状況を確認する」は「電話が込み合っている状況」や「電話がすいている状況」、「以前電話をかけたかどうか」などを確認するというような意味でとらえることができます。
「ただいま架電状況を確認しますのでしばらくお待ちください」などと使用することができます。響きのかっこいい言葉です。何も指定されずにこの言葉が使えたら一目置かれてしまいます。
架電の使い方を理解しよう
架電という言葉の意味や使い方に関する豆知識はご理解いただけたでしょうか。架電という言葉は漢字の堅苦しいイメージとは裏腹に「電話をかける」という意味を表しているだけの単語です。
少し丁寧な表現を使いたいときに「架電」という言い方を使用することで言葉を短縮し、丁寧で簡潔な表現になります。
架電という言葉を聞いたことがある人もない人もこの機会に架電という言葉を使ってみましょう。