『推し活』という言葉が世間に浸透して久しい昨今。
コンテンツは充実し、その中から自分が心から応援したい対象に、時間やお金を貢いでいる人はたくさんいます。
でも、あなたは今「これって実は無駄なことしてる…?」と、不意に思ってしまってはいませんか?
それはもしかしたら、現実と向き合うべき時期が来たのかもしれません。
本記事では、推しに貢ぐことに疑問や違和感を抱き始めた人へ、今こそ向き合うべき現実をお話します。
推しに何を求めているのか
そもそも今のあなたは、推しに対して何を求めているのでしょうか?
「推しが夢を叶える姿を見たい」、「推しがいるだけで幸せだから求めていることなんてない」…本当にそうであれば素晴らしいことです。
でも、心の奥底にあるのは、本当にそんな綺麗なものでしょうか。例えば
・推しと付き合いたい(結婚したい)
・推しに感謝されたい
・推しに認めてほしい
こんな風にもっと現実的で打算的な欲望があるはず。
まずはこの点を今1度自分に問いかけて、醜い自分と向き合いましょう。
推しに貢ぐとは、決して崇高なものではありません。
当てはまったら危険な勘違い
推しに貢いでいる人は、数々の危険な勘違いをしていることが少なくありません。
特に以下の5つは、早く気付かないと取り返しのつかないことになるかもしれないので、注意が必要です。
自分が応援しないと推しの夢は叶わない
「〇〇は僕が有名にする!」とか「〇〇は私がいないとダメ!」などと、自分が応援してあげないと推しは夢を叶えられないと思い込むケースはよくあります。
ハッキリ申し上げますが、それは大いなる勘違いです。
夢を叶えられる人は、あなたが何もしなくても自分でしっかり努力し、叶えられるだけの実力を備えています。
特定の他人が助けないとダメになってしまう人は、そこまでだったというだけです。
何より「自分がいないと!」という精神は、無意識に推しに対して恩着せがましくなっていたり、プレッシャーを与えていることもあるので、かえって推しのためになりません。
推しは自分のことを特別視してくれる
推しはファンのことを大切にしています。
しかし、それは自分達の仕事がファンあってのものだと理解しているからであって、それ以上でも以下でもありません。
あなたがどれだけ推しに時間やお金をかけたとしても、あなたと推しの距離は変わらないし、推しがあなたを見る目も変わることはないのです。
あなたが推しにしてもらっていることは、他のファンもしてもらっています。
推しにとっては、大勢のファンのうちの1人に過ぎません。
これを勘違いしたままでいると、いずれ厄介なファンに変貌し、推しを困らせる存在になってしまう可能性もあります。
自分だけを特別視してくれるなんてことは、絶対に有り得ません。
推しこそ理想の存在
あなたは推しが自分の理想の存在であると思っているかもしれません。
でもあなたが見ているのは推しのほんの一面でしかなく、もっと言うとあなたを含めたファンに見せている姿というだけです。
あなたが仕事の時とプライベートの時で違うように、推しにもプライベートはあって、その時はあなたが理想としている存在では決してありません。
理想を抱くのは自由ですが、それが自分の勝手な幻想だったと分かった時、あなたは今までと同じように応援できるでしょうか?
好感度の高い芸能人がスキャンダルによって袋叩きにされることが度々ありますが、あれも世間の勝手な理想が先行していたからです。
この世に自分が本当の意味で理想とする人間なんていないということを、今こそ受け入れるべきです。
自分には夢がないから推しの夢を叶えてあげたい
「推しの夢が自分の夢」
こんなことを言う人は少なくありません。
自分には夢がないけど、推しの夢を応援していると自分も頑張れるなどというケースです。
これは一見崇高なように思えますが、他人の夢に勝手に乗っかっているだけ。
夢とは人それぞれが持つものであって、これをしている人はただ目の前の現実から逃げているだけです。
夢がないのは、それを追うために努力したり、障害に立ち向かう勇気がないだけです。
推しの夢を言い訳にして、自分を甘やかすのはやめましょう。
推しがいない生活は考えられない
「推しがいなくなったら死ぬわ~」という人ってたくさんいます。
しかし本当に推しがいなくなって死ぬなら、今頃大勢の人が死んでいるでしょう。
アイドルであれば卒業や引退、アニメや漫画であれば最終回と、どんなものもいつか必ず終わりは訪れます。
そしてそれは、ある日急に訪れることも珍しくありません。
断言しますが、たとえ推しがいなくなっても、あなたは明日も今まで通り平然と生きています。
一定期間は落ち込んでしまうかもしれませんが、これが原因で死ぬことは絶対にありません。
推しのいなくなった生活にも、いつか慣れてまた違う楽しみや幸せを見つけます。
最後に自分に残るものは何か
究極的なことを言えば、推しに貢ぐことは何ら悪いことではありません。
犯罪ではないし、誰にどれだけ貢ごうが、それは自分のお金や時間である限り誰も文句は言えないし、言う人もいないでしょう。
ただ、冷静に考えてほしいのですが、その果てにあるものは何なのか?ということです。
例えば推しがアイドルの場合、大量のCDやグッズは手元にあります。
でもそれらは、推しが好きで魅力を感じていて、応援したいと思っている今だから価値のあるもの。
いつか推しにそうした気持ちが無くなって貢ぐことをやめた時、同じように価値を感じられるでしょうか?
その答えはこの記事にあるように思います。
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思い出は良いままで終わらせるべき
推しに貢いできた時間やお金は、帰ってくることはありません。
それはこれから貢いでいく時間やお金も同様です。
いつか推しに貢いできたことに後悔してしまったら、これまでの自分は何だったのかと思ってしまうかもしれません。
そうなる前に、思い出は良いままで終わらせるのが、今のあなたにとって最善の選択ではないでしょうか。
これからは時間やお金を自分のために使ってみることをおすすめします。
自分への投資をして、今よりずっと魅力的な人間になって、推しより幸せになってやりましょう。