ビジネスフレームワークとは?
ビジネスフレームワークとは、ビジネスを行う上で基礎となる思考の枠組みのことを指します。
一般にはビジネス思考とも呼ばれ、何かを理解したり、意志決定をする手助けをしてくれる考え方やテクニックです。過去の先人達の経験や、さまざまな試行の中から導き出された、ビジネスにおける目的達成のための手法となります。
役立つビジネスフレームワーク10個
ビジネスフレームワークには具体的にどのような種類があるのでしょうか。
ビジネスフレームワークにはさまざまな種類があります。ここではビジネスにおいて役に立つビジネスフレームワーク10選をご紹介します。
役立つビジネスフレームワーク1:ロジックツリー
ロジックツリーとは、問題をツリー状に分解し、原因や解決法を探すビジネスフレームワークです。
世の中の物事はさまざまな要素が複雑に絡み合いながら、全体として一つの機能を果たしています。また、1つの問題は多くの小さな問題により形成されています。
そのため、物事を分析したり問題の原因を究明する場合には、物事をツリー構造に分解し、具体的な要素を抽出することが必要となります。
役立つビジネスフレームワーク2:MECE
MECEとは、漏れなくダブりなく全体を網羅するビジネスフレームワークです。
MECEは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の略で、「お互いに重複せず、全体に漏れがない」という意味になります。
物事を整理するとき、ある部分が重複していたり逆に漏れてしまっていることがあります。そのような重複や漏れをできるだけ無くすというのがMECEの考え方です。
役立つビジネスフレームワーク3:3C分析
3C分析とは、自社、競合、顧客をそれぞれリサーチし、戦略を考えるビジネスフレームワークです。
顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の3つの視点で分析を行うため、それぞれの頭文字を取って「3C分析」と呼ばれます。
これら3つの関係性を明示化し、分析することで、マーケティング環境を抜け漏れなく把握することが可能となります。
役立つビジネスフレームワーク4:バリューチェーン分析
バリューチェーン分析とは、顧客にValue(価値)が届くまでのプロセスを分解し、チェーンのように繋げて整理していくビジネスフレームワークです。
バリューチェーンとは「価値連鎖」という意味の言葉です。会社がどのような価値を生み出しているのかを、ビジネスプロセスから分析する手法となります。
つまりバリューチェーン分析を行うことで、会社がどのような活動によって価値を生み出せているのか可視化することができます。
役立つビジネスフレームワーク5:PEST分析
PEST分析とは、マクロ環境要因を網羅的に洗い出すためのビジネスフレームワークです。
問題に関する外部要因を「Politics(政治)・Economy(経済)・Society(社会)・Technology(技術)」の4つの大きな視点で捉えて整理します。
ビジネスは世の中の変化に影響を受けているため、業界を取り囲むマクロ環境を把握するという考え方になります。
役立つビジネスフレームワーク6:SWOT分析
SWOT分析とは、強み、弱み、機会、脅威の4つを組み合わせて分析するビジネスフレームワークです。
「Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)」の頭文字を取って命名されました。
これらの4つの視点から分析を行うことにより、企業内部の強みと弱み、企業外部の環境を同時に整理することが可能となります。
役立つビジネスフレームワーク7:VRIO
VRIOとは、競争優位の源泉を企業独自の経営資源によるものとして捉えるビジネスフレームワークです。
「Value(経済価値)、Rarity(希少性)、Inimitability(模倣困難性)、Organization(組織)」の頭文字を取って命名されました。
これら4つの問いに順番に答えることで、その経営資源が強みなのか弱みなのかを判別することができ、経営資源や組織能力を分析することが可能となります。
役立つビジネスフレームワーク8:ファイブフォース分析
ファイブフォース分析とは、特定の業界の特徴や収益構造を分析し、事業戦略を練るためのビジネスフレームワークです。
フォースとは脅威を意味する言葉です。企業の競争要因(脅威)は、既存同業者との敵対、新規参入企業の脅威、代替品の脅威、売り手の交渉力、買い手の交渉力の5つに分類されます。
つまり、これら5つの競争要因を分析することによって、企業の競争優位性を決める構造特徴を明らかにすることが可能となります。
役立つビジネスフレームワーク9:TOWS分析
TOWS分析とは、SWOT分析の4つの要素を縦横に配置し、4つのフレームを埋めるように分析を行うビジネスフレームワークです。
「クロスSWOT分析」とも呼ばれ、SOWT分析で洗い出した項目を「S(強み)×O(機会)」「S(強み)×T(脅威)」「W(弱み)×O(機会)」「W(弱み)×T(脅威)」のように掛け合わせて分析する手法になります。
役立つビジネスフレームワーク10:STP戦略
STP戦略とは、市場を細分化し、ターゲットの絞り込みと自社のポジショニングの設定するビジネスフレームワークです。
「Segmentation(市場細分化)、Targeting(消費者の決定)、Positioning(自社の立ち位置の明確化)」の3つの頭文字から命名されました。
それらを分析することで、自社がどの市場で、どのような価値を提供していくかを判断することが可能となります。
ビジネスフレームワークの学び方
ビジネスフレームワークはスクールやオンライン学習で学ぶことができます。
社会人用のスクールやセミナーなどで学ぶことが可能です。また、スクールに通う時間がない場合でもインターネットを利用したオンライン学習などもあるので、自分の生活リズムに合わせて学ぶことができます。
ビジネスフレームワークのメリット
ビジネスフレームワークを活用することで思考時間を短縮することが可能です。
ビジネスフレームワークを用いることで、抱えている問題に対する思考のとっかかりを掴むことができるようになります。
また、要点を絞って思考を行うため、何もヒントがない状況での思考に比べると、時間を短縮することが可能です。さらに、より直線的にアウトプットを行うことが可能となります。
ビジネスフレームワークのデメリット
ビジネスフレームワークを使用するためには使い方を学ぶ必要があります。
ビジネスフレームワークとは目的達成のための手法なので、学習のためのコストが必要となります。また、それ自体は汎用的なツールのため、使用するには現在置かれている状況に当てはめ、最適な形や考え方を探していくことが必要となります。
役立つビジネスフレームワークを身につけよう
便利なビジネスフレームワークを利用しましょう。
ビジネスフレームワークは現在企業が抱えている問題や事象について、解決方法を示唆する枠組みとなります。また、マーケティング戦略を立案するためにもビジネスフレームワークは有効です。
ビジネスフレームワークにはさまざまな種類がありますので、自社に効果的なフレームワークを学び、使えるようにしましょう。