海外出張が決まったらまずは期間と社内規定をしっかりと確認して、目的と目標を明確にすることが大切です。
特に海外出張が初めての人は不安が大きく、荷物やパスポートの準備や宿泊の手配などに明け暮れてしまう可能性があります。その前に、海外出張の期間や目的をしっかりと会社側に確認しておく必要があります。
海外出張の期間や内容を社内規定とよく照らし合わせて、矛盾点があれば事前によく話し合っておくことも重要です。
海外出張が決まったら?
期間を把握する
海外出張が決まったら帰ってくる時期や日付など、期間をしっかりと把握しておく必要があります。
海外出張が長ければ荷物の量もたくさん必要になります。すでに日本で決まっていたスケジュールがこなせなくなる可能性も出てきます。自分の仕事を職場の誰かに頼む必要もありますし、家事育児などの私生活にも大きな影響を及ぼします。
海外出張の期間はしっかりと事前に確認して、公私ともに迷惑を掛けないように心掛けましょう。
社内規定を確認する
海外出張は社内規定をもとに行われるので、よく読んで理解しておきましょう。
特に海外出張が初めての人は、社内規定をよく確認しておきましょう。社内規定と今回の海外出張の内容に矛盾点があれば、事前によく会社側と話し合っておく必要があります。
海外出張中に事故や病気に遭遇する可能性も考えられます。会社規程に明記されていても不安なときは、海外出張を命令した上司にしっかりと確認をとっておくことをおすすめします。
目的と達成目標を理解する
海外出張には必ず目的と達成目標があるので、事前に内容を理解しておきましょう。
なんのための海外出張なのかをしっかりと把握しておくことが大切です。目標を明確に定めて海外出張を行わないと、期間中に目的が達成できなくなる可能性があるからです。目的と達成目標を出発前から明らかにしておいて、綿密な業務計画を立ててから海外出張に出掛けましょう。
仕事の目標を達成してはじめて、海外出張の意義が報われるからです。
海外出張が決まった人が知っておきたいポイント9つ
海外出張は、特に初めての人にとっては不安が大きい仕事なので、海外出張が決まった人が事前におさえておきたいポイントを9つ挙げておきます。
海外出張に慣れている人はよいのですが、外国へ行くことに不慣れな人や初めての人にとっては、海外へ出発すること自体が一大イベントです。
そこで、海外出張期間中に起こりうるトラブルの対処法や必要なコスト、税金や一時帰国、生活スタイルなどについてご紹介させていただきます。
海外出張で知っておきたいこと1:海外出張(旅費)規定
海外出張(旅費)規定とは、企業や事業所で定めた、社員や職員の海外出張期間中の旅費について定めた規則のことです。
海外出張(旅費)規定は、会社によって旅費の支給基準や条件・金額などに違いがあるため、一概にこうとはいえません。海外出張期間中に困らないように、自社の規定をよく理解しておきましょう。
ホテルや交通機関の差額分を自己負担する規定がある企業もあるので、海外出張期間中は細かい点で注意が必要です。
海外出張で知っておきたいこと2:出張・赴任の違い
海外出張と海外赴任の大きな違いは、労災保険の適用になる・ならないと、就労ビザ取得の有無の2点です。
海外出張と海外赴任では、法的な手続きに違いがあります。海外出張とは大抵が、日本の会社に所属している人が3か月以内などの短期間、外国で働く形態を取ります。
このような場合は日本の企業から給与をもらっているため、労災保険の対象になりますし、国にもよりますがビザも不要です。海外赴任はその反対です。
海外出張で知っておきたいこと3:滞在期間によってビザが必要になる
ビザ(査証)は、海外出張期間が長い人は発行してもらわなければならない場合があります。
ビザはその国へ外国人が入ることができると証明するために、政府から発行されます。しかし、国によっては3か月程度の期間の海外出張であれば、ビザが発行されないことがよくあります。
しかし半年を超えるなどの長期滞在期間の海外出張などの場合は、ビザを発行しないと働くことができないことがあるので注意をしておきましょう。
海外出張で知っておきたいこと4:出張先の国内動向
海外出張に行く際は、出張先の国の経済状態や治安、政治や生活形態、風習などをよく調べてから渡航する必要があります。
政治的に不安定な国へ海外出張へ行く場合は、クーデターやテロなどに備えて身の安全をよく考えて行動しましょう。
海外出張で知っておきたいこと5:出張先の生活スタイル
海外出張へ行く際は、その国の風習や生活形態を事前によく調べて、マナー違反をおかさないようにするための注意が必要です。
海外出張期間中はその国に合わせた生活スタイルで過ごさなくてはいけませんから、渡航先の国の風習を事前によく調べてから出掛けるようにしましょう。
海外出張で知っておきたいこと6:ケガや病気になったときの対応
海外出張期間中に病気やけがをする可能性もありますから、労災や病院の有無などをしっかりと確認してから出発しましょう。
気候や生活習慣ががらりと変わってしまう海外出張期間中は、体調を崩しやすい傾向にあります。保険や病院のチェックも必要ですが、自身の健康管理も怠らないようにしましょう。
海外出張で知っておきたいこと7:一時帰国の頻度を確認
海外出張中の一時帰国は、現在は年1回程度と決められている会社が増えています。
結婚式や葬式などの私的な急用で一時帰国したい場合は、渡航費用やその間の業務がどうなるかなど、細かい規定を確認しておく必要があります。
海外出張で知っておきたいこと8:現地滞在期間の手当金や滞在コスト
現地滞在期間の手当金や滞在コストは会社によって違いがあるので、人事や総務に事前に確認をとっておきましょう。
現地滞在期間中に支給される手当金や滞在コストとは主に、海外出張期間中の服や身の回りの品を揃える費用としての支度料、定額の日当、ホテルなどの宿泊費、鉄道・船舶・タクシー・航空券などの実費支給の交通費、荷物輸送諸経費、パスポートなどの渡航に必要な準備を整えるための渡航雑費、通信費などです。
海外出張で知っておきたいこと9:海外出張時の所得税のルール
海外出張滞在期間が183日を超えないで、なおかつ給与が日本の会社から支給されている場合は、短期滞在免税制度という180日ルールで所得税は日本国へ支払われる仕組みになっています。
ちなみに、1年以上の期間が決定している長期海外出張の場合は、最初から所得税は海外出張先の国へ払われる仕組みになっているため、180日ルールの適用はありません。
長期海外出張から帰ってきたらすべきことは?
海外出張期間中は知らない土地の環境に慣れることや目の前の仕事に夢中でそれなりに快適な生活が送れていた人も、帰国後にさまざまな問題が待ち構えています。
海外出張に100万人以上の日本人が出掛ける時代ですが、意外にも、帰国後のトラブルが増えています。家族も海外出張へ同行した場合は、離婚や子供の現地や帰国後の適応力問題なども挙げられています。帰国後の本人の存在価値の下落など、さまざまな課題が残されています
帰国鬱に気を付ける
海外出張後に帰国して鬱になる人が多いので気をつけましょう。
海外出張期間中は気が張っていても、日本へ帰ってきて安心した途端に気が抜けて鬱になる人が多いという現状があります。たとえ海外出張期間が短くても、職場環境が大きく変わることにメンタル面がついていかれなくなるからです。
海外出張期間後の帰国鬱病はポピュラーなものだと認識して、少しでも精神面で気になることがあったら専門機関に相談しましょう。
帰国後のキャリアプラン
海外出張期間後にキャリアプランを立て直せない人がたくさん存在しています。
海外出張期間中は一生懸命に現地に慣れようと努力したり、張り切って仕事をしていますが、いざ帰国してみると職場に居場所がない・仕事の進め方が違う・仕事が退屈・日本の生活に馴染めないなどの障害が生じています。
海外出張期間が長いほどその傾向や強く、海外での仕事の成果が日本でのキャリアプランに繋がらない傾向が多くの企業で見受けられます。
海外出張が決まったらとにかく情報収集を!
海外出張を任命されたら、社内規定の確認を怠らずに、現地の情報などもよく調べて、準備万端整えて出発することが重要です。
海外出張へ行く場合は、とにかく情報収集が必要です。会社の海外出張(旅費)規定に基づき、海外出張期間中はさまざまな手当てが出ることも覚えておきましょう。
また、帰国後の身の振り方を決めておかないと大変です。そのために、海外出張中は目的を持って計画的に過ごすように心掛けていきましょう。