転職を決意した人にとって、まず疑問となるのが転職活動の準備や期間・始める時期について。

転職活動を本格的にスタートする前にやるべきことは多々あります。転職したいけど、何からしていいかわからないという人のためにも転職活動の流れと準備の仕方、進め方をご紹介します。

転職活動の準備はどうすればいいの?

転職活動でまず最初にやるべきことは、転職活動の流れを把握し、正確な情報収集を行うことです。この2つのやるべきことは、転職活動にとって生命線となるので注意が必要です。ここでは、転職活動の流れと情報収集の仕方だけでなく、転職活動において気をつけるべき点もいくつか解説します。

転職活動の流れを把握する

転職活動にとって大切な点は、転職活動がどうやって進んでいくか流れを把握することです。流れを把握することで、次にどんな準備をすればいいのかを把握することができます。きちんとスケジュールを把握して転職活動をすすめましょう。

大まかな流れとしては、

  1. 転職とキャリアについて考える
  2. 情報を収集する
  3. 書類を作成して応募する
  4. 面接を受ける
  5. 内定をもらって退社と入社の準備

といった5つのステップに分けることができます。

転職活動はどのくらいの期間が必要か?

転職活動に必要な期間は、業種によって多少異なる場合もありますが、ここでは一般的に必要となる期間を転職活動の流れと連動させてご説明します。各フェーズでやるべきことなどを手帳のスケジュール帳にまとめると便利です。

ここでは、1.転職とキャリアについて考える、は人によって異なるので、今回は省略します。最も一般的な期間は、2.情報を収集する、では1週間から2週間、3.書類を作成して応募する、では1週間から2週間、4.面接を受ける、では1週間から2週間×応募者数、5.内定をもらって退社と入社の準備、では5週間となります。

転職活動は事前準備がまず大切

転職活動でやるべきことである「事前準備」では、主に2つの点においてじっくりと時間をかけて考えます。1つ目は「今まで築いてきた自分のキャリアの強み」についてです。例えば、前職で身に付けたスキル、成功した事例、数値化できる実績、コンテストで表彰されたなどです。

2つ目は、「転職をする目的」です。なぜ転職をするのか、仕事のやりがい、報酬アップ、資格を活かしたい、残業を減らしたいなど、さまざまな目的がある中で、何を解決・改善するために転職するのか自分の中でしっかりと整理をしておく必要があります。

転職活動をスムーズに行うために大切な情報収集

これだけ情報が溢れているネット社会で、効率よく情報収集をしようと思っても、なかなか難しいものです。そこでやるべきことは、求人情報などを取り扱う情報サイトや人材派遣、転職支援などを専門としている企業を活用する方法です。

最近は転職活動を専門とした人材紹介会社が増えてきています。そういったサービスを活用し、希望にあった求人を紹介してくれるサービスを駆使しましょう。ただし、受け身になって情報が送られてくるのを待つだけでなく、自分からも積極的に求人情報をみるように心がけることが情報収集でもっとも効率がよい方法です。

準備ができたら書類を作成して応募しよう

事前準備、情報収集ができたら、次は応募です。応募の際に必要となるのが「履歴書」と「職務経歴書」です。採用担当者によっては、時間をかけて応募書類を読めないことが多いので、自分自身の魅力を正確かつ端的に伝えられるように内容をブラッシュアップさせましょう。

まずは、志望動機と自己PRを整理することから始めます。応募書類では、伝えたい内容を簡潔に分かりやすくアピールしなければなりません。最初は箇条書きで良いので伝えたいものをリストアップします。その中で伝えたいものの順に番号を振ります。全部を伝えるよりも自信があるものに焦点をしぼって、今までたどったプロセスやストーリーを絡ませて整理していくことが大切です。

また、資格の欄には仕事に関係のない資格だったとしても書くことをおすすめします。あなたが取得した資格は、あなたが興味をもっているものを示す重要な指標だからです。また、資格の内容によっては面接時の話のネタにもなりますので、持っている資格はすべて明記しましょう。

転職活動では、就職活動のときと違って、職務経歴書があります。どうやって書けばよいのか、企業によってどう書き分ければよいのか、しっかりと理解しながら書類作成を進めてください。その書類が今まであなたが積み重ねた実績をアピールする証明書となります。また、前職で取得した資格なども忘れずに明記して下さい。

転職活動のメインである面接の準備

書類選考を通過できたら次は面接です。面接では誰もが緊張するので、万全の準備を心がけてください。応募した書類内容で評価がよくても、面接でそれを伝えることができなければ意味がなくなってしまいます。正確なコミュニケーションをとるためにも、面接のコツをしっかりと把握しましょう。

まずは面接の流れを把握することから始めます。面接での主な流れは、自己紹介・経歴紹介をした後に、転職理由と志望動機、入社後の働き方、貢献できること、質疑応答といったものが一般的です。企業によっては特殊な質問をしてくる場合もありますが、特殊な質問を事前に準備できないのはみんな同じです。落ち着いて、しっかりと自分の言葉で答えるのが大切です。

台本どおりの受け答えはマイナス評価となってしまうので、日頃から自分の言葉で伝えられるよう練習をしておく必要があります。また、面接の基本として、説明がわかりやすい、今までの行動とこれからの目標に一貫性があること、理由に具体性があることなどは、見られるポイントです。

面接でのマナーもしっかりと頭に入れておきましょう。社会経験があるからといってないがしろにせず、基本的なマナーである服装、髪型などの身だしなみ、言葉遣い、態度などは一般的なマナーに沿っているのかしっかり見直しておきましょう。

内定をもらったら退職と入社の準備

内定が確定したら退職と入社の準備です。その際に重要なのが「退職交渉」です。人によっては意外な障壁となることも多く、退職する時期が想定より遅れたり、労力がかかるケースが多々あります。内定から退職、入社までの流れをしっかりと把握し、最後の難関を乗り越えましょう。

内定をもらってから、入社の意思を示すまでにある猶予期間は1週間程度が一般的です。面接の際に、その企業の志望度や選考状況も考慮して内定が出た場合の結論を考えておきましょう。また在職中の方の中には、退職を申し出てから退職できるまでの期間を正確に把握しておく必要があります。

退職や入社の際に必要となるのが、契約や社会保険、備品の返却などの手続きです。退職した企業からもらった書類や証明書は、次に入社する企業に提出しなければならない書類も多いので、退職の際に事務の方などに確認しておきましょう。それらの書類以外にも、個人的に契約している保険やカード類の手続きも必要になるので、時間があるうちに忘れずに手続きしておきましょう。

転職活動と就職活動の違いとは?

就職活動と転職活動を同じように考えている人が多いかもしれませんが、それは間違いです。そもそも両者は始める時期が全くことなります。就職活動はある程度決まった時期からスタートしますが、転職活動は、始める時期を決めるのはあなた自身です。

企業を選ぶ際も、就職活動の時はOBOG訪問や会社説明会といった時期もありましたが、中途社員はニーズに合った人材をピンポイントで採用する企業が多いため、OBOG訪問の時期もなければ、企業情報もあまり公開されていません。ですので積極的に自分から情報収集する必要があるのです。

転職活動でありがちな失敗をしないための準備

転職活動でありがちな失敗で、転職先の企業を選ぶことができないことがあります。求人票を見ているだけでは、その企業のことはわかりません。そんな時はとりあえず面接を受けてみましょう。その企業の人と話したり、職場を見学することで、雰囲気などは伝わってきます。積極的に面接を受けてその企業を知る努力をすれば、自然とここで働きたいと思える企業に出会えるはずです。

転職活動でやるべきことは綿密な準備と情報収集

転職活動でまずやるべきことは、転職活動の流れを理解して綿密に情報収集を行うことです。最近では転職支援会社も増えてきているので、そういったサービスをうまく活用しながら、転職活動の計画を立てて行動することが転職活動の成否を分けるでしょう。