騙されたいと思って、騙される人はいません。

しかし世の中には騙されやすい人がいるのも確かです。なぜ騙されやすい人は物事を信じ込みやすいのでしょうか。今回は、騙されやすい人共通の特徴や騙される原因を解説し、騙されないための対策も紹介します。

騙されやすい人はなぜ簡単に騙される?

ニュースでは毎日のように詐欺事件が放送されています。

その手法は、恋愛感情を利用して男女間で行われる詐欺から、知識の無さや感情の不安定さを利用して相手の隙に付け入る詐欺まで様々です。

騙されやすい人が簡単に騙されてしまう理由は何なのでしょうか。

詐欺師は見た目では「こいつは詐欺師だ」とは分かりません。

むしろ善良で魅力的な見た目をしているでしょう。

騙されやすい人は、一見すると魅力的な見た目に惑わされ、騙す側の「悪意」を見抜けずに騙されてしまうのです。

騙されやすい人に当てはまる特徴とは?

気が付いたら、人に良い様に使われているということはないでしょうか。

騙されやすい人は、いつの間にか相手の利益のために利用されてしまうことがよくあります。

人によっては、自分が騙されているということにすら気付かない人もいるでしょう。

ここでは、そのような「騙されやすい人」が持っている特徴を紹介していきます。

お人好し過ぎる

「頼まれると断れない」「つい人を助けたくなってしまう」などの優しい性格の人はとても魅力的です。

一方で、人を騙そうと考える人にとっては格好の餌食です。

他愛のない頼みや、断りづらい頼みで誘導され、気付いたときに「騙されていた」という状況になることも多いでしょう。

気が弱い

気が弱く優柔不断な性格の人は、強い押しや時間制限などのプレッシャーに弱い傾向があります。

強く頼まれると断れなかったり、時間制限を設けられ「今日以降もう買えないかも」と煽られると、つい商品を買ってしまうのです。

「押せばなんとかなる」と思われると騙されやすい人認定され、詐欺の標的にされてしまうでしょう。

知識や経験が乏しい

「無知」であることも、騙されやすい人の特徴です。

一般的な知識や社会経験が乏しい人は、普通に考えればおかしいことでも「こんなこともあるのか」と素直に納得してしまいます。

そのため、利用されたり明らかな詐欺被害にあったりしても、人から指摘されない限り気付くことができないのです。

占いなどの非科学的分野が好き

占いや○○診断などの化学や理論で説明できないことを深く信じてしまうのも、騙されやすい人の特徴です。

物事を信じるのに論理的な根拠を必要としないので、恋愛感情やスピリチュアル的なことを持ち出されると簡単に騙されてしまいます。

これは女性に多い特徴ですが、あまり論理的な思考をしない男性も注意する必要があるでしょう。

社会的立場が弱い

人を騙す側の人は、立場の弱い人を見つけ、その弱みにつけこむのが非常に上手です。

金銭的に困窮していたり、心理的に追い込まれている人は、どうにか現状を脱したいと必死になります。

追い詰められた状態で救いの手を差し伸べられれば、多くの人は救いの手の善悪を判断せずに握ってしまうでしょう。

結果的に、ずる賢い人に騙されてしまうのです。

騙されやすいのには原因がある?

騙されやすい人でも、騙される理由が分かれば、「人に騙される」という状況を回避できるかもしれません。

原因が分かれば対策も立てやすいというわけです。

詐欺師などの騙す側の人は、相手のどのような心理を刺激して、騙される理由を作っているのでしょうか。

ここでは騙す側に付け入られやすい、騙される原因となる心理を解説していきます。

プライドの高さ

プライドの高い性格は、ときに騙される原因となってしまいます。

自分が選んだものや、やってきたこと、信じたものが間違っていると認めることは、プライドの高い人にとっては屈辱です。

そのため、途中から「これはおかしい」と思っても、騙されている可能性のあるものから離れることができません。

結果として、騙す側の人間の思い通りに動かされてしまうのです。

絶対的な自信

自分に対する絶対的な自信も騙される原因となってしまいます。

絶対的な自信のある人は、自分の判断が間違っているとは微塵も思っていません。

むしろ、自分が選んだものであるなら100%正しいものであるとすら思ってしまうのです。

そのため、自分で選択することの多い男女関係や、投資などで騙されやすくなってしまいます。

確証バイアス

多くの人は世の中で起きている悲惨な事件は「自分には起きるはずがない」と思って生きています。

しかしどのような事象でも、自分だけに起きないということはありません。

自分の都合の良いようにだけ考える傾向を「確証バイアス」と言います。

騙されやすい人は、この確証バイアスのせいで「自分は大丈夫」という根拠のない自信を持ってしまい、隙を突かれ騙されてしまうのです。

他者依存の傾向

他人に依存してしまう性格の人も騙されやすくなるでしょう。

依存傾向のある人は、依存相手との関係を失うことを非常に恐れます。

そのため、相手を繋ぎとめるためであれば、多少怪しい言葉であっても疑わずに信じてしまうことがあるのです。

特に恋愛関係は深いコミュニケーションを伴うので、より相手を信じ込んでしまう可能性があります。

騙す側とすれば、お互いの関係が深いほど自分の嘘がバレにくくなるので、騙すための手法として恋愛関係に持ち込むのは常套手段です。

高い承認欲求

高い承認欲求も騙される原因となるでしょう。

承認欲求の高い人は、自分が認められること、特別だと思われることに強い快感を感じます。

騙されやすい人は「君が一番かわいい」「あなたは特別」など、感情を満たしてくれる言葉を掛けられると、すぐに相手に懐いてしまうのです。

結果としてデート商法で騙されたり、キャバクラやホストクラブで良いようにお金を搾り取られてしまいます。

権威性への弱さ

詐欺師は権威性に訴える、詐欺の手法を良く使います。

「○○大学教授が言うには」「医師の△△監修」のように、肩書によって情報の信頼性を高めるのです。

どこの学校卒業か、どこに勤めているか、どんな資格を持っているかなど肩書を気にする人は、このような権威性に弱い傾向があります。

そのため、情報を精査せず「いかにも凄そうな人」の話を無条件に信じてしまい、結果として騙されてしまうのです。

騙されやすい人が絶対に直すべき考え方

ここでは騙されやすい人に直して欲しい考え方を紹介します。

見方によっては、これらの考え方を持っている人は「ひねくれものな性格」だと思われてしまうでしょう。

しかし騙される要因となるのは、相手を「信じすぎてしまう」ことであったり「疑わない」ことなのです。

心の中に「ひねくれもの」を住まわせて、騙されやすい人である自分自身を見張ってもらいましょう。

性善説ではなく性悪説で考える

全ての物事を疑ってかかるのは、人としてあまり良い性格であるとは言えないかもしれません。

しかし、騙されやすい人のままでいるよりは、常に自分の中に「疑念」を持っている方が良いでしょう。

人間は基本的に善良であるとする「性善説」という考えがあります。

一方で人間の本質は悪であるとする「性悪説」もあるのです。

騙されやすい人は一度「性悪説」の考えで人と接してみるのが良いでしょう。

どんなに善良そうな人でも、その人の本当の心理は他人には推し量ることができないのです。

常識的に考えて不可能なことは、やはり不可能

「簡単に痩せられます」「少しの作業で1週間で35万円」など、怪しい広告は世の中に溢れ返っています。

しかし、冷静に考えてみて下さい。

本当にそれらが実現可能であれば、世の中の人は皆美しいスタイルをしていて、お金持ちばかりになるのではないでしょうか。

実際にはそうではありません。

本当に、一部の人しか知らない「秘伝の知識」であるなら話は別でしょう。

しかし、そこら辺に転がっていて、かつ誰でも手に入れることのできるものが「秘伝の知識」である可能性は限りなくゼロに近いのです。

企業の最終目的はお金を稼ぐこと

お得な商品、お得なプラン、お得な定期サービスなど、「お得」という言葉にはとても魅力的な響きがあります。

会社によっては「身を削ってお客様にサービスしている」ことをアピールしていることもあるでしょう。

しかし、企業の根本的な目的が「お金を稼ぐこと」であるのを忘れてはいけません。

安価なサービスは、よりグレードの高いサービスに移行してもらうための布石です。

熱心なサービスは、自社に客を繋ぎとめるための戦略と言えます。

全てはお金のためであると認識しておけば、安易に「お得」なものに飛びつくこともなくなるでしょう。

絶対に騙されないための対策方法を紹介!

ここでは、現状で騙されやすい人が、今後騙されない人になるための対策を紹介していきます。

すぐにできるものから、少し訓練の必要なものまで6つ紹介していきますので、自分に合ったものを実行していきましょう。

論理的に考える癖を付ける

何ごとにも必ず納得できる理由を求めるようにしましょう。

「なんとなくこうだろう」という考えは捨てるのです。

例えば「おいしい話」を提案されたら、自分自身でそれがなぜ本当においしい話なのか説明できるでしょうか。

説明できないならそれは「危ない話」なのかもしれません。

騙す側は、友人として、男女として感情に訴えかけ、非常識な理屈で要求を飲ませようとしてきます。

理屈に合うかどうか、ことあるごとに考える癖を付けましょう。

内心は常に冷静でいる

騙す側の人間は、「不安」「喜び」「悲しみ」など様々な感情に付け込んで、あなたを騙そうとします。

いくら感情を動かされるようなことが起きても、心の中では冷静であるようにしましょう。

そうすれば、騙される隙はかなり小さくなるはずです。

分からないことは自分で一度調べる

分からない言葉、疑問に思ったことは、言われるままに納得するのではなく、自分でも一度調べてみましょう。

調べてみると「聞いた話とは違う」ということはよくあります。

もし自分が「世の中のことをよく知らない」と自覚しているのであれば、騙されやすい人を脱却するためにも「まず自分で調べる」のを心掛けましましょう。

信用できる相手でも、話は詳しく聞く

いくら身近で、心を許した相手であっても、少しでもおかしいと思ったら疑いを持つ方が良いでしょう。

身内、友人、男女間など、自分が信用できると思い込んでいる関係にこそ、人を騙す悪意は存在します。

自分が納得できるまで話を聞き、その結果疑う余地がなければ大丈夫です。

恋愛の場合、相手を疑うようなことをするのは、お互いの関係を壊しかねません。

しかし、その「別れ」の不安を逆手にとって騙す人間もいますので、自分を守るためにもしっかり話していきましょう。

相手の体の動きを観察する

騙されないためには相手の言動を観察するの有効でしょう。

例えば、じっと瞳を見つめて話しかけてくる場合は、あなたに自分の考えを信じ込ませようとしているのです。

人は通常、相手に圧力を掛けないために、会話中は一定の間隔で無意識に目をそらします。

無意識で行うことができていない場合は、おおむね相手の心理状態が友好的でない場合です。

他にも、喋っている内容と表情が一致していなかったり、身振りが大きすぎる場合は、何か企みがあると疑って良いでしょう。

また、ビジネス系の人で「靴」が手入れされていない場合は、その人が成功していない可能性が高いので、投資話などは断るのが無難です。

相談相手を持つ

人は客観性を失っているときほど騙されやすくなります。

とは言え、客観性がないのが原因で騙されているので、「客観性を持ちなさい」と言われても難しいでしょう。

そこでおすすめなのが、信頼できる相談相手を持つことです。

迷ったとき、怪しいと思ったときはすぐに相談してみましょう。

当事者では気づかない視点でアドバイスがもらえるはずです。

騙されないように断る力も身に着けよう

相手からの要求や提案を安易に承諾しなければ、そもそも騙されることはありません。

騙されやすい人を脱却するためにも、不本意だと感じたことをきっぱりと断る必要があります。

ここでは断る力をつけるための考え方を紹介します。

すぐに決断しない

おいしい話には裏があると思って、よい話に出会ったときはすぐに決断はしないようにしましょう。

騙す側は、時間や数量の「限定」による特別感や、魅力的かつ価値のある見た目で巧みに感情を揺さぶってきます。

ほとんどの場合は、その対象に出会うまでは、買ったり承諾する理由はなかったはずです。

一度距離を置いてしまえば、「買いたい」「承諾したい」という気持ちは収まります。

自分が騙されやすいと人だと自覚しているのであれば、何かを決断する際に一度心を静める期間を作って冷静になりましょう。

良い人にならない

騙されないためには、誰に対しても良い人であってはいけません。

自分の意思をしっかり持ち、嫌われても問題ないと思いましょう。

実際のところ、自分の意見をしっかりと言ったからといって、嫌われることはほとんどありません。

良いことは良い、駄目なものは駄目と明確な立場を示す生き方をする方が結果的には好かれるでしょう。

自身の弱みを明確にしておく

騙されやすい人には「ここを突かれると相手のペースに乗ってしまう」という弱みがあります。

騙されないためにも、自分の弱みは自分でしっかり認識しておきましょう。

お金に釣られやすいのか、男女関係に弱いのか、心理的に乗せられやすいのかなど具体的に洗い出しておきます。

弱みを明確にしておけば、安易に相手のペースに乗せられ、承諾させられることも無いでしょう。

騙されやすい人は改めて自分を見つめ直そう

誰かに騙されてしまったとき、もちろん悪いのは騙す側です。

しかし騙される側も、簡単に騙されないように、騙される理由や原因を作ってはいけません。

詐欺師は相手を信用させるために、一見すると善良で魅力的な見た目をしています。

そのような人間に交友関係や恋愛関係を求められたら、誰もが取り入られてしまうでしょう。

詐欺師は見た目では判断できません。

判断できないからこそ、自分を見つめ直し「騙されない人」になって対策する必要があるのです。