派遣の顔合わせで不採用になる理由と確率は？落ちてばかりの人は３つのポイントを改善せよ！

2025年9月3日

派遣

あなたは今、派遣の顔合わせで不採用が続いて、自信を失いかけていませんか？

「何度やってもダメ」

「自分には価値がないのかも」

そんな絶望的な気持ちになっているかもしれません。

しかし、安心してください。実は派遣の顔合わせで不採用になることは、決して珍しいことではありません。むしろ、派遣社員として働いている人の約7割が、一度は顔合わせで不採用を経験しているのが現実です。

この記事では、派遣業界で10年以上の経験を持つ筆者が、派遣の顔合わせで不採用になる本当の理由と、採用される人との決定的な違いを詳しく解説します。さらに、不採用が続く人に共通する3つの致命的な問題点と、その具体的な改善方法まで、包み隠さずお伝えします。

なぜ派遣の顔合わせは「面接」と呼ばれないのか？

まず最初に理解しておかなければならないのは、派遣の顔合わせは実質的に「面接」と同じものだということです。では、なぜわざわざ「顔合わせ」という遠回しな表現を使うのでしょうか？

その理由は、労働者派遣法という法律にあります。この法律では、派遣先企業が派遣社員を面接することは原則として禁止されています。つまり、法律上は「面接による選考」をしてはいけないのです。

しかし、派遣先企業の立場になって考えてみてください。どんな人が来るかも分からない状態で、いきなり受け入れるのはリスクが高すぎます。そこで「顔合わせ」という名目で、実質的な面接を行っているのが現実なのです。

この事実を知らずに、「顔合わせだから軽い気持ちで行けばいい」と考えている人は、最初から不採用への道を歩んでいることになります。

顔合わせと面接の違いを理解しよう

顔合わせと通常の面接には、いくつかの重要な違いがあります。

履歴書・職務経歴書について 通常の面接では履歴書や職務経歴書を持参しますが、派遣の顔合わせでは「キャリアシート」という書類を派遣会社が事前に提出しています。このシートには、あなたの基本的な職歴や持っているスキルが記載されています。

個人情報の取り扱い 派遣の顔合わせでは、年齢や住所、家族構成などの個人情報を派遣先企業が質問することは法律で禁止されています。ただし、自己紹介で名前を伝えることは一般的です。

質問内容の制限 派遣先企業は、結婚や出産の予定、家族の状況などのプライベートな質問をすることはできません。質問は主に職歴やスキル、志望動機に関することに限定されます。

派遣の顔合わせ不採用率は想像以上に高い

ここで、多くの人が知らない衝撃的な事実をお伝えしましょう。派遣の顔合わせでの不採用率は、実は30～40％程度と決して低くありません。

つまり、10回顔合わせに行けば、3～4回は不採用になる計算です。これは決して異常な数字ではなく、むしろ業界では当たり前の現象なのです。

不採用率が高い理由とは？

なぜこれほど不採用率が高いのでしょうか？その理由を詳しく見てみましょう。

1. 複数の候補者から選ばれる競争 派遣会社は通常、1つのポジションに対して複数の候補者を紹介します。つまり、あなた以外にも2～3人の候補者がいることが多いのです。

2. 派遣先企業の気まぐれ 派遣先企業の中には、「良い人がいれば採用したい」という曖昧な気持ちで顔合わせを設定するところもあります。そのため、基準が厳しくなることがあります。

3. 直雇用との競争 派遣社員の募集と同時に、正社員やアルバイトの募集も行っている企業があります。より良い候補者が直雇用で見つかれば、派遣の募集は取り下げられてしまいます。

4. 社内の政治的事情 派遣先企業の内部事情（予算の見直し、組織変更、上司の方針転換など）により、突然募集がなくなることもあります。

不採用になる5つの主要な理由

派遣業界での豊富な経験を持つ筆者が見てきた中で、不採用になる理由は主に以下の5つに分類されます。

1. スキル・経験の不足

最も多い不採用理由がこれです。派遣先企業が求めているスキルレベルと、あなたの持っているスキルにギャップがある場合です。

例えば、「Excel中級」と書かれた求人に応募したものの、実際にはマクロやピボットテーブルを使いこなせるレベルが求められていた、というケースがよくあります。

2. コミュニケーション能力の問題

これは非常に重要な要素です。派遣先企業は、すでに働いている社員とスムーズに連携できる人材を求めています。

顔合わせの際に、以下のような問題が見られると不採用になりやすくなります。

質問に対する回答が要領を得ない
声が小さすぎて聞き取りにくい
相手の目を見て話せない
敬語が正しく使えない

3. 見た目・身だしなみの問題

見た目で判断されるのは不公平だと感じるかもしれませんが、これも現実です。特に接客業や営業職では、見た目の印象が採用を大きく左右します。

4. 勤務条件のミスマッチ

残業の可否、勤務開始日、時給に対する考え方などで、派遣先企業の希望と合わない場合があります。

5. 競合他社の派遣社員に負けた

複数の派遣会社が同じポジションに候補者を紹介している場合、より優秀な候補者がいれば、そちらが選ばれてしまいます。

落ちてばかりの人に共通する3つの致命的な問題

筆者が数百人の派遣社員を見てきた中で、不採用が続く人には明確な共通点があることが分かりました。それが以下の3つです。

1. コミュニケーション能力の根本的な欠如

多くの人が勘違いしているのは、「コミュニケーション能力 = 話し上手」だと思っていることです。しかし、本当に重要なのは以下の要素です。

相手の話を正確に理解する力 派遣先企業の担当者が質問していることを正確に理解し、的確に答える能力です。質問の意図を汲み取れずに、見当違いな回答をしてしまう人が驚くほど多いのです。

簡潔で分かりやすく話す力 長々と話すのではなく、要点を整理して簡潔に伝える能力です。1分で話せることを5分かけて話してしまう人は、仕事でも非効率だと判断されます。

適切な声のトーンとスピード ボソボソと小さな声で話したり、早口すぎたりすると、「この人と一緒に働くのは疲れそう」という印象を与えてしまいます。

具体的な改善方法：

家族や友人との会話でも、相手の質問に30秒以内で答える練習をする
スマートフォンのボイスメモ機能で自分の話し方を録音し、客観的にチェックする
結論を先に言い、その後に理由を説明する「結論ファースト」の話し方を身につける

2. 見た目に対する意識の致命的な低さ

「見た目で判断するなんておかしい」と思うかもしれませんが、これは人間の本能的な反応です。初対面の人を判断する際、人は無意識のうちに外見から多くの情報を読み取ります。

特に問題になりやすいのは以下の点です。

清潔感の欠如

髪の毛がボサボサで手入れされていない
服にシワや汚れがある
靴が汚れている、かかとがすり減っている
男性の場合：ヒゲの剃り残し、鼻毛の手入れ不足
女性の場合：爪が伸びすぎている、髪が顔にかかりすぎている

服装の選択ミス 派遣の顔合わせでは、基本的にビジネスカジュアルが適切です。しかし、以下のような服装をしてしまう人がいます。

スーツが必要ないのに古いスーツを着てくる
カジュアルすぎる服装（ジーンズ、Tシャツなど）
TPOに合わない服装（派遣先が保守的な会社なのに個性的すぎる服装）

体型管理への無関心 これは非常にデリケートな問題ですが、極端に太りすぎていたり痩せすぎていたりすると、「自己管理ができない人」という印象を与えてしまう可能性があります。

具体的な改善方法：

顔合わせの前日に必ず入浴し、当日の朝も身だしなみを整える
服装に迷ったら、派遣先企業のホームページで社員の服装をチェックする
全身が映る鏡で、客観的に自分の見た目をチェックする習慣をつける
家族や親しい友人に、率直な意見を求める

3. 清潔感に対する認識の甘さ

清潔感と清潔は似ているようで全く違います。毎日お風呂に入っていても、清潔感がない人はたくさんいます。

清潔感とは、「この人は身の回りのことをきちんと管理できる人だ」という印象を相手に与えることです。つまり、仕事に対する責任感や丁寧さの表れとして受け取られるのです。

清潔感が不足していると判断される具体例：

髪の毛に寝癖がついている
服にシワが多い
靴下に穴が開いている（見えなくても歩き方で分かることがある）
手の爪の間に汚れが詰まっている
口臭や体臭がする
持ち物（バッグ、手帳など）が汚れている

清潔感を向上させる具体的な方法：

前日の夜に、翌日着る服をハンガーにかけてシワを伸ばしておく
靴は定期的に磨き、できれば複数足をローテーションで使う
歯磨きだけでなく、マウスウォッシュも使用する
男性は眉毛、鼻毛、耳毛の手入れも忘れずに
女性は派手すぎるネイルやメイクは避ける

採用される人の共通点とは？

一方で、ほとんどの顔合わせで採用される人たちには、明確な共通点があります。筆者が見てきた「採用される人」の特徴を詳しく分析してみましょう。

1. 第一印象で「安心感」を与える能力

採用される人は、会った瞬間に「この人なら安心して仕事を任せられそう」という印象を与えます。これは具体的には以下の要素から構成されています：

適切な挨拶

相手の目を見て、はっきりした声で挨拶する
お辞儀の角度や長さが適切
「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます」など、感謝の気持ちを最初に伝える

落ち着いた立ち居振る舞い

背筋が伸びている
歩き方に落ち着きがある
座る時の姿勢が美しい
手の動きが自然で、無駄な動作がない

適度な緊張感と自然体のバランス 緊張しすぎてガチガチになるのも問題ですが、だらしなく見えるのはもっと問題です。適度な緊張感を保ちながら、自分らしさも表現できる人が好まれます。

2. 質問に対する回答が的確で具体的

採用される人の回答には、以下のような特徴があります。

結論から話す 「○○について質問ですが」と聞かれたら、まず結論を述べ、その後に理由や具体例を説明します。

具体的なエピソードを交える 「コミュニケーション能力があります」というだけでなく、「前職では、部署間の連携が悪いという問題があったので、週1回の情報共有会議を提案し、実施した結果、作業効率が20％向上しました」など、具体的な体験談を話します。

相手の立場に立った回答をする 派遣先企業が何を知りたがっているかを考え、それに応える形で回答します。

3. 仕事に対する前向きな姿勢

採用される人は、仕事に対する姿勢が前向きです。

学習意欲を示す 「この仕事は未経験ですが、事前に関連する本を読んで勉強しています」「もし採用していただけたら、○○の資格取得にも挑戦したいと思います」など、成長への意欲を示します。

困難に対する対処能力をアピール 過去の困難な経験と、それをどう乗り越えたかを具体的に話すことで、問題解決能力をアピールします。

チームワークを重視する姿勢 「周りの方と協力しながら」「チーム全体の成果を上げるために」など、協調性を重視する発言をします。

業界別！顔合わせで重視されるポイント

派遣先企業が重視するポイントは、業界や職種によって大きく異なります。以下、主要な業界別に見てみましょう：

事務系（一般事務・営業事務・経理事務）

最重要ポイント：正確性と継続性 事務系の仕事では、ミスの許されない作業が多いため、正確に仕事をこなせるかどうかが最も重要視されます。

アピールすべき点：

パソコンスキル（Word、Excel、PowerPointなど）の具体的なレベル
前職での事務経験と、そこで身につけたスキル
細かい作業に対する集中力
長期間継続して働く意思

注意すべき点：

服装は保守的で落ち着いたものを選ぶ
派手すぎるメイクやアクセサリーは避ける
丁寧語を正しく使えることを示す

接客・販売系

最重要ポイント：コミュニケーション能力と明るさ お客様と直接接する仕事のため、第一印象と話し方が非常に重要です。

アピールすべき点：

接客経験と、そこで学んだこと
困難なお客様への対応経験
売上目標の達成経験
外国語能力（該当する場合）

注意すべき点：

笑顔を意識する
はっきりした発声を心がける
清潔感のある服装（特に髪型と爪）
立ち姿や歩き方にも注意

IT系

最重要ポイント：技術力と学習意欲 技術の進歩が早い業界のため、現在の技術力だけでなく、継続的に学習する姿勢が重要視されます。

アピールすべき点：

使用可能なプログラミング言語やツール
過去に携わったプロジェクトの詳細
自主的に学習している技術分野
問題解決能力を示すエピソード

注意すべき点：

専門用語を使いすぎず、相手に分かりやすく説明する
服装はビジネスカジュアルが基本
論理的思考力をアピールする

軽作業・製造系

最重要ポイント：体力と継続性 体力を使う仕事が多いため、健康状態と長期間働ける意思が重要視されます。

アピールすべき点：

体力に自信があること
単調な作業でも集中して取り組める性格
安全に対する意識
チームワークを重視する姿勢

注意すべき点：

健康的な印象を与える
安全靴や作業服を着用する場合の準備ができていることを伝える
早朝勤務や夜勤に対応できることをアピール

不採用が続く時の心理的対処法

派遣の顔合わせで不採用が続くと、精神的に大きなダメージを受けることがあります。しかし、適切な心構えを持つことで、この困難な時期を乗り越えることができます。

不採用は個人の価値を否定するものではない

まず理解しておくべきは、顔合わせでの不採用は、あなたの人間としての価値を否定するものではないということです。

派遣先企業は、特定の条件に合う人材を探しているだけです。たとえば、「Excel上級者で、経理経験3年以上、週3日勤務可能」という条件があった場合、この条件に完璧に合う人がいれば、その人が選ばれるのは当然です。

これは、あなたが劣っているからではなく、単純に条件が合わなかっただけなのです。

不採用を成長の機会と捉える

不採用になった時こそ、自分を客観視する絶好の機会です。以下の点を振り返ってみましょう。

顔合わせでの自分の表現を振り返る

質問に対して適切に答えられていたか
自分の強みを具体的に伝えられていたか
相手に好印象を与えられていたか

準備の仕方を見直す

派遣先企業の情報収集は十分だったか
想定質問への回答準備はできていたか
服装や身だしなみに問題はなかったか

自分のアピールポイントを再考する

他の人との差別化ポイントは何か
自分の経験やスキルをどう表現すれば伝わりやすいか

ストレス解消法を身につける

不採用が続くストレスを適切に解消することも重要です。

運動を取り入れる ウォーキングやジョギング、ヨガなど、軽い運動はストレス解消に効果的です。また、運動により体型維持や健康的な外見作りにもつながります。

趣味の時間を大切にする 読書、映画鑑賞、手芸など、自分が楽しめる時間を意識的に作りましょう。就職活動のことを忘れる時間も必要です。

信頼できる人に相談する 家族や友人、派遣会社の担当者など、信頼できる人に悩みを相談することで、客観的なアドバイスを得られることがあります。

派遣会社との効果的な付き合い方

派遣の顔合わせで成功するためには、派遣会社との関係性も非常に重要です。派遣会社のスタッフも、できるだけ多くの人を採用させたいと思っているので、彼らを味方につけることが成功への近道です。

派遣会社のスタッフとの信頼関係を築く

正直なコミュニケーションを心がける 自分のスキルレベルや経験について、正直に話すことが重要です。背伸びして話しても、結局は顔合わせで嘘がバレてしまいます。

積極的に相談する 顔合わせで不採用になった時は、その理由について派遣会社のスタッフに相談しましょう。改善点があれば教えてくれることがあります。

フィードバックを素直に受け入れる 派遣会社のスタッフからのアドバイスは、豊富な経験に基づいたものです。素直に聞き入れ、改善に活かしましょう。

複数の派遣会社に登録するメリット

一つの派遣会社だけに頼るのではなく、複数の派遣会社に登録することで、以下のメリットがあります。

選択肢が広がる 派遣会社によって得意とする業界や職種が異なります。複数登録することで、より多くの求人に触れることができます。

リスクの分散 一つの派遣会社で不採用が続いても、他の派遣会社では採用される可能性があります。

市場価値の客観視 複数の派遣会社からの評価を聞くことで、自分の市場価値を客観的に把握できます。

今すぐ実践できる改善アクションプラン

ここまでの内容を踏まえて、今すぐ実践できる具体的な改善アクションプランをご紹介します。

【1週間でできること】

Day 1-2: 外見の総点検

全身が映る鏡で自分の姿をチェック
家族や友人に率直な意見を求める
必要に応じて美容院やクリーニングの予約を取る

Day 3-4: コミュニケーション能力の確認

自分の話し方をスマートフォンで録音し、客観的にチェック
想定質問への回答を準備し、30秒以内で答える練習
家族や友人を相手に模擬面接を実施

Day 5-7: 応募書類と戦略の見直し

自分のスキルや経験を整理し直す
応募する職種や業界について再検討
派遣会社のスタッフとの面談予約を取る

【1ヶ月でできること】

第1週: 基本的な改善 上記の1週間プランを実行

第2週: スキルアップの開始

不足しているスキルの学習を開始（Excel、Word、業界知識など）
オンライン学習サイトや本を活用
可能であれば関連する資格の勉強を開始

第3週: 実践練習

複数の派遣会社に登録
実際に顔合わせに参加し、学んだことを実践
結果に関係なく、毎回振り返りを行う

第4週: 総まとめと戦略調整

これまでの結果を分析
必要に応じて戦略を調整
次の1ヶ月の目標を設定

成功事例：不採用続きから一転採用された3つのケース

最後に、筆者が実際に見てきた成功事例をご紹介します。これらの事例は、適切な改善を行えば必ず結果が変わることを示しています。

ケース1：Aさん（30代女性・事務職希望）

問題点： 5社連続で不採用。理由は主にコミュニケーション能力の不足でした。質問に対する回答が長すぎ、要点が分からないことが多くありました。

改善策：

回答は30秒以内にまとめる練習を徹底
結論を先に述べ、その後に理由を説明する話し方に変更
派遣会社のスタッフと何度も模擬面接を実施

結果： 改善後初回の顔合わせで採用決定。派遣先企業からは「説明が分かりやすく、一緒に働きやすそう」との評価をもらいました。

ケース2：Bさん（20代男性・軽作業）

問題点： 8社で不採用。主な理由は清潔感の不足でした。髪型がだらしなく、服装にも問題がありました。

改善策：

美容院で髪型を整え、定期的にカットするよう習慣化
ビジネスカジュアルの服装を新調
毎朝の身だしなみチェックを徹底

結果： 外見を改善した後、2社目で採用決定。「しっかりしていそうで安心」との評価でした。

ケース3：Cさん（40代女性・接客業）

問題点： 3社で不採用。年齢的なものもあるのではないかと本人は考えていましたが、実際は表情の暗さが問題でした。

改善策：

笑顔の練習を毎日実施
姿勢改善のためのストレッチを習慣化
前向きな発言を心がける練習

結果： 改善後1社目で採用決定。「明るくて感じが良い」「お客様にも好かれそう」という評価を得ました。年齢は全く問題にならず、むしろ「経験豊富で頼りになりそう」というプラス評価でした。

派遣先企業が本音で語る「採用したい人・したくない人」

筆者が派遣先企業の担当者から直接聞いた、本音ベースの採用基準をお伝えします。これは表向きには言えないけれど、実際の判断に大きく影響している要素です。

「絶対に採用したい」と思われる人の特徴

1. 即戦力感がある人 「この人なら研修期間を短縮できそう」「すぐに現場で活躍してくれそう」という印象を与える人です。具体的には：

類似業務の経験を具体的に説明できる
業界の専門用語を自然に使える
過去の成果を数字で表現できる

2. 長期間働いてくれそうな人 派遣先企業にとって、すぐに辞められることは大きなコストです。そのため：

転職理由が前向きで納得できる
家庭や生活の安定を感じられる
仕事に対する熱意が感じられる

3. 職場の雰囲気を良くしてくれそうな人

自然な笑顔ができる
他人への配慮を感じられる発言をする
協調性があることをエピソードで示せる

「絶対に採用したくない」と思われる人の特徴

1. コミュニケーションに不安がある人

質問の意図を理解できない
回答が支離滅裂
相手の目を見て話せない
声が小さすぎる、または大きすぎる

2. 清潔感に問題がある人

基本的な身だしなみができていない
体臭や口臭がきつい
服装が場に不適切

3. 勤務態度に不安がある人

時間に対してルーズそう
責任感が感じられない
前職の悪口を言う

顔合わせ当日の完璧な流れとマナー

顔合わせ当日の流れを時系列で詳しく解説します。この通りに実行すれば、マナー面で減点されることはありません。

【出発前の最終チェック】

前日の夜に準備すべきこと：

翌日着用する服をハンガーにかけ、シワを伸ばす
靴を磨く
持ち物をバッグに詰める
派遣先企業の情報を再確認
早めに就寝する

当日の朝（2時間前まで）：

シャワーを浴びる（前夜入浴した場合でも）
髪型を整える
男性：ヒゲを丁寧に剃る、鼻毛・眉毛をチェック
女性：ナチュラルメイクを心がける
服装を着用し、全身鏡でチェック
歯磨き＋マウスウォッシュ

出発直前（30分前）：

持ち物の最終確認
交通手段と到着時間の再確認
派遣会社への到着連絡の準備

【移動中の注意点】

電車・バスでの移動時：

座る時は背筋を伸ばす
スマートフォンは控えめに使用
大きな声で電話しない
服装が乱れないよう注意

徒歩での移動時：

汗をかかないよう余裕を持って移動
到着5分前には建物の前に到着
建物に入る前に身だしなみの最終確認

【派遣会社での待ち時間】

多くの場合、派遣先企業に行く前に派遣会社に立ち寄ります。

受付での対応：

「○時にお約束をいただいている○○です」と名前を伝える
笑顔で挨拶し、感謝の気持ちを表現
待機する際は、背筋を伸ばして座る

担当者との最終打ち合わせ：

派遣先企業の最新情報の確認
想定質問への回答の最終確認
不安な点があれば遠慮なく質問

【派遣先企業での顔合わせ】

到着・受付：

約束時間の5分前に到着
受付では「○時にお約束をいただいております、派遣会社○○から参りました○○と申します」
明るくはっきりした声で話す

待合室での過ごし方：

背筋を伸ばして座る
スマートフォンは見ない（緊急時以外）
周囲を観察し、会社の雰囲気を感じ取る
他の社員とすれ違う時は軽く会釈

担当者との対面：

立ち上がって挨拶
「本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます」
名刺をいただいた場合は、両手で受け取り、「ありがとうございます」

面談中の姿勢・態度：

背筋を伸ばし、両足を床につける
手は膝の上に自然に置く
相手の目を見て話す（時々視線を外すのも自然）
メモを取る姿勢を見せる（許可を得てから）

【質問への回答テクニック】

基本的な回答の構造：

結論を述べる（30秒以内）
理由や根拠を説明（1分以内）
具体例やエピソードを追加（必要に応じて）
最後にまとめ（簡潔に）

よくある質問と回答例：

「志望動機を教えてください」 「○○業界での経験を活かせると考えたためです。前職では○○の業務を3年間担当し、特に○○の分野で成果を上げることができました。御社の○○事業に興味を持ち、これまでの経験を活かしながら、さらにスキルアップしたいと思い応募いたしました。」

「長所と短所を教えてください」 「長所は責任感が強いことです。前職では○○の業務を任され、期限を守ることを最優先に取り組み、3年間で一度も遅れることなく完了させることができました。短所は完璧主義すぎるところで、時間をかけすぎることがありましたが、最近は優先順位をつけて効率的に作業することを心がけています。」